14 / 91
一章 妖符師誕生編
14 苦戦と辛勝
しおりを挟む
「ゲホッ、ゴホッ!・・・普通の物理攻撃が効かないのに物理ダメージのある攻撃をしてくるのって、ちょっと理不尽だと思うな」
<呑気なこと言ってないで回避するコン!!>
フォーンに言われずともそのつもりなんだけど、連携されると厄介で・・・。
いくら一対四の戦いとはいえ、弾き飛ばされて壁に激突するとは。
息が詰まったし、結構痛かったですね。
「何で理性が無いに等しいのに、こんなに上手く連携出来るんだろう・・・?」
<それは本能の為せる業だコン!連携しているという意識は多分無いコン!>
「尚更理不尽に感じる、ねっ・・・!」
下手に攻撃しようとするとその隙を突かれて先程の二の舞ですので、いい手が思いつくまではひたすらに足さばきを利用して回避です。
中位悪霊は連携していますが、そこまでの作戦立案能力など無いようなので、同じように突撃を繰り返してくるでしょう。
これが高位以上になれば話は別ですが、中位では精々不意打ちくらいかと。
「あ、二の舞っていう表現、弐ノ舞と音が被ってるから使い辛いね?」
<若葉・・・意外と余裕あるコンね・・・>
余裕などありませんとも。
中位悪霊四体の体当たりを回避するだけで一苦労なのですから。
ジリ貧・・・というより、体力が底を突いたらお終いですね。
仕方ありません。
勿体なくはありますが、<低位符>の出番のようです。
コートの内ポケットから<低位符>を三枚ほど取り出し、頃合いを見計らって四体の内三体へ飛ばします。
「・・・<破>ッ!」
<低位符>が三体の中位悪霊に接触するタイミングで三枚とも起爆。
次の瞬間、<低位符>を中心にして直径一メートルの円形空間に衝撃波が発生。
敵にダメージを与えつつ、弾き飛ばすことに成功しました。
この隙に残る一体に・・・!
「壱ノ舞・悠扇!
弐ノ舞・硬扇!」
変幻自在の悠扇で崩し、妖力で硬質化した一撃で大ダメージを与える。
かなりの妖力・・・全体の半分くらいをつぎ込みましたので、一連の攻撃だけで存在を消滅へ追い込むことに成功しました。直ちに白符を飛ばして、封印。
<若葉!右からくるコン!>
「っ、ぐっ・・・!」
体当たりを喰らう寸前に扇を割り込ませて、衝撃を緩和。
おかげ様で、多少腹部にダメージは負いましたが、壁に激突する前に止まることができました。
「ごめんね、フォーン・・・!」
<どうってことないから大丈夫だコン!気にせず幾らでもガードに使うコン!>
いくらフォーンがそう言っても、なるべく使いたくはない手段ですね。
それでも、危機的状況では頼らせてもらいますが。
遠慮して負けてしまっては、元も子もありませんので。
敵が一体減ったことで随分と余裕ができました。
具体的には、色々と考えながら攻撃を回避できるくらいです。
残る妖力は半分を切ったくらいで、これがゼロになると碌に戦えません。精々、普通の人間より少し優れる程度でしょうか。
ですので、なるべく消耗は避けたいところです。
残りの<低位符>は三枚ですが、こちらは必要なら使い切ることも辞さない覚悟です。また集めればいい話ですからね。
「壱ノ舞・悠扇!」
「・・・!」
時折隙を見て攻撃を挟み、少しずつダメージを加算。
一対三ならギリギリ攻撃可能で、一対二になれば更に余裕が増えるでしょう。
しからば、一体減らすことが最優先ということです。
「・・・<烈破>!」
先程封印した、地面に落ちている<中位符>を、敵を誘導した上で起爆。
<中位符>を基点に直径三メートルの球形状(今回は半球)に衝撃波が発生。
巻き込まれた二体の中位悪霊が大きくふっ飛ばされ、目の前に残るは一体だけ。
「一ノ舞・悠扇!
弐ノ舞・硬扇!」
もはや定番となったコンボで存在を消失に追い込み、封印。
先程より流した妖力は少ないので、残り二割はあります。
遠くまで吹き飛ばされていた中位悪霊が戻ってくるのを待って、攻撃再開。
本当は追撃したかったのですが、吹き飛ばされたのが上空では無理です。
なお、中位悪霊までに一定以上の高さを飛行する能力はないと分かっていますので、落ちてくるのを待ちました。
「はぁ、はぁ、壱ノ舞・悠扇!」
「・・・!?」
「弐ノ舞・硬扇!」
その後、二体の中位悪霊を<低位符>一枚を消費して封印することに成功。
「ふぅ、はぁ、疲れた・・・!」
<お疲れ様、若葉。よくあれだけ戦ったコン。初めて三日目だったら普通は死んでいてもおかしくない戦いで、軽い打ち身だけなのは感嘆するしかないコン>
「反省点も多いけど、そう言ってもらえるのは嬉しいな・・・」
地面に座り込みながら、フォーンによるお褒めの言葉を受け取りました。
壁にぶつけた背中と体当たりを受けた腹部が痛みますが、直ぐに直るでしょう。
この体は治癒能力も優れていますから。
流石に重傷ですと簡単には治らないようですが。
「今日は、もう帰ろうかな・・・」
<妖力も残り少ないし、それがいいコン。微妙に残った巡回は明日に回すコン>
「うん・・・この状態でもう一度複数の中位悪霊と遭遇したら、逃げることも出来ずに死んでしまいそうだから、そうするね・・・」
妖符師として生きることを決めたといえども、命を粗末にするつもりはありません。駄目な時は駄目だと素直に引くことも重要です。
本日の結果は・・・<低位符>-四枚、<中位符>+三枚
これって収支としてはどうなんでしょうね?
家に帰ったら妖怪書で確認しておきましょう。
<呑気なこと言ってないで回避するコン!!>
フォーンに言われずともそのつもりなんだけど、連携されると厄介で・・・。
いくら一対四の戦いとはいえ、弾き飛ばされて壁に激突するとは。
息が詰まったし、結構痛かったですね。
「何で理性が無いに等しいのに、こんなに上手く連携出来るんだろう・・・?」
<それは本能の為せる業だコン!連携しているという意識は多分無いコン!>
「尚更理不尽に感じる、ねっ・・・!」
下手に攻撃しようとするとその隙を突かれて先程の二の舞ですので、いい手が思いつくまではひたすらに足さばきを利用して回避です。
中位悪霊は連携していますが、そこまでの作戦立案能力など無いようなので、同じように突撃を繰り返してくるでしょう。
これが高位以上になれば話は別ですが、中位では精々不意打ちくらいかと。
「あ、二の舞っていう表現、弐ノ舞と音が被ってるから使い辛いね?」
<若葉・・・意外と余裕あるコンね・・・>
余裕などありませんとも。
中位悪霊四体の体当たりを回避するだけで一苦労なのですから。
ジリ貧・・・というより、体力が底を突いたらお終いですね。
仕方ありません。
勿体なくはありますが、<低位符>の出番のようです。
コートの内ポケットから<低位符>を三枚ほど取り出し、頃合いを見計らって四体の内三体へ飛ばします。
「・・・<破>ッ!」
<低位符>が三体の中位悪霊に接触するタイミングで三枚とも起爆。
次の瞬間、<低位符>を中心にして直径一メートルの円形空間に衝撃波が発生。
敵にダメージを与えつつ、弾き飛ばすことに成功しました。
この隙に残る一体に・・・!
「壱ノ舞・悠扇!
弐ノ舞・硬扇!」
変幻自在の悠扇で崩し、妖力で硬質化した一撃で大ダメージを与える。
かなりの妖力・・・全体の半分くらいをつぎ込みましたので、一連の攻撃だけで存在を消滅へ追い込むことに成功しました。直ちに白符を飛ばして、封印。
<若葉!右からくるコン!>
「っ、ぐっ・・・!」
体当たりを喰らう寸前に扇を割り込ませて、衝撃を緩和。
おかげ様で、多少腹部にダメージは負いましたが、壁に激突する前に止まることができました。
「ごめんね、フォーン・・・!」
<どうってことないから大丈夫だコン!気にせず幾らでもガードに使うコン!>
いくらフォーンがそう言っても、なるべく使いたくはない手段ですね。
それでも、危機的状況では頼らせてもらいますが。
遠慮して負けてしまっては、元も子もありませんので。
敵が一体減ったことで随分と余裕ができました。
具体的には、色々と考えながら攻撃を回避できるくらいです。
残る妖力は半分を切ったくらいで、これがゼロになると碌に戦えません。精々、普通の人間より少し優れる程度でしょうか。
ですので、なるべく消耗は避けたいところです。
残りの<低位符>は三枚ですが、こちらは必要なら使い切ることも辞さない覚悟です。また集めればいい話ですからね。
「壱ノ舞・悠扇!」
「・・・!」
時折隙を見て攻撃を挟み、少しずつダメージを加算。
一対三ならギリギリ攻撃可能で、一対二になれば更に余裕が増えるでしょう。
しからば、一体減らすことが最優先ということです。
「・・・<烈破>!」
先程封印した、地面に落ちている<中位符>を、敵を誘導した上で起爆。
<中位符>を基点に直径三メートルの球形状(今回は半球)に衝撃波が発生。
巻き込まれた二体の中位悪霊が大きくふっ飛ばされ、目の前に残るは一体だけ。
「一ノ舞・悠扇!
弐ノ舞・硬扇!」
もはや定番となったコンボで存在を消失に追い込み、封印。
先程より流した妖力は少ないので、残り二割はあります。
遠くまで吹き飛ばされていた中位悪霊が戻ってくるのを待って、攻撃再開。
本当は追撃したかったのですが、吹き飛ばされたのが上空では無理です。
なお、中位悪霊までに一定以上の高さを飛行する能力はないと分かっていますので、落ちてくるのを待ちました。
「はぁ、はぁ、壱ノ舞・悠扇!」
「・・・!?」
「弐ノ舞・硬扇!」
その後、二体の中位悪霊を<低位符>一枚を消費して封印することに成功。
「ふぅ、はぁ、疲れた・・・!」
<お疲れ様、若葉。よくあれだけ戦ったコン。初めて三日目だったら普通は死んでいてもおかしくない戦いで、軽い打ち身だけなのは感嘆するしかないコン>
「反省点も多いけど、そう言ってもらえるのは嬉しいな・・・」
地面に座り込みながら、フォーンによるお褒めの言葉を受け取りました。
壁にぶつけた背中と体当たりを受けた腹部が痛みますが、直ぐに直るでしょう。
この体は治癒能力も優れていますから。
流石に重傷ですと簡単には治らないようですが。
「今日は、もう帰ろうかな・・・」
<妖力も残り少ないし、それがいいコン。微妙に残った巡回は明日に回すコン>
「うん・・・この状態でもう一度複数の中位悪霊と遭遇したら、逃げることも出来ずに死んでしまいそうだから、そうするね・・・」
妖符師として生きることを決めたといえども、命を粗末にするつもりはありません。駄目な時は駄目だと素直に引くことも重要です。
本日の結果は・・・<低位符>-四枚、<中位符>+三枚
これって収支としてはどうなんでしょうね?
家に帰ったら妖怪書で確認しておきましょう。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
少し冷めた村人少年の冒険記 2
mizuno sei
ファンタジー
地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。
不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。
旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
追放されたS級清掃員、配信切り忘れで伝説になる 「ただのゴミ掃除」と言って神話級ドラゴンを消し飛ばしていたら世界中がパニックになってますが?
あとりえむ
ファンタジー
【5話ごとのサクッと読める構成です!】
世界を救ったのは、聖剣ではなく「洗剤」でした。
「君のやり方は古いんだよ」 不当な理由でS級クランを追放された、ベテラン清掃員・灰坂ソウジ(38歳)。 職を失った彼だったが、実は彼にはとんでもない秘密があった。 呪いのゴーグルのせいで、あらゆる怪物が「汚れ」にしか見えないのだ。
・神話級ドラゴン
⇒ 換気扇の頑固な油汚れ(洗剤で瞬殺)
・深淵の邪神
⇒ トイレの配管詰まり(スッポンで解決)
・次元の裂け目
⇒ 天井の雨漏りシミ(洗濯機で丸洗い)
「あー、ここ汚れてるな。チャチャッと落としておくか」
本人はただ業務として掃除をしているだけなのに、その姿は世界中で配信され、人類最強の英雄として崇められていく! 可愛い元ダンジョン・コアや、潔癖症の聖女も入社し、会社は今日も大忙し。 一方、彼を追放した元クランは、汚れ(モンスター)に埋もれて破滅寸前で……?
「地球が汚れてる? じゃあ、一回丸洗いしますか」 最強の清掃員が、モップ片手に世界をピカピカにする、痛快・勘違い無双ファンタジー!
【免責事項】
この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは関係ありません。
※こちらの作品は、カクヨムと小説家になろうでも公開しています。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる