妖符師少女の封印絵巻

リュース

文字の大きさ
31 / 91
二章 高校入学編

31 委員決めと放課後

しおりを挟む
 学級委員と委員会決めは恙なく終わりました。
 一番決まり辛い学級委員があっという間に決まったのが大きかったですね。

 私は無事、図書委員に納まりました。
 もう一人の図書委員は、伊集院彰君。私の左隣の方ですね。

 ちなみに、学級委員は相川愛華さんと藤井遊星君です。
 本当に電光石火で決まったので、先生も驚愕していました。

 凛は体育委員に。凪沙さんは保健委員になりました。


「それでは、席を移動してもいいので、五分間ほど同じ委員会の人と交流を深めてください。最初の委員会は明後日になりますので、それだけは忘れないように!」


 進行役を務めていた相川さんがそのように指示を出しました。
 無理やりにでも話せる人をつくらせてしまおうという魂胆ですね。分かります。


「凪沙さん、友達ができるいい機会だね?」

「あはは・・・小声で言ってくれるのはありがたいんだけどね・・・?」


 さて、それでは左隣の伊集院君と交流しましょう。


「初めまして、影山若葉です。一年間よろしくお願いしますね?」

「は、はい。僕は伊集院彰です。よ、よろしくお願いします」

「そんなに緊張せずとも、扇で叩いたりはしませんよ?」

「お、扇・・・?い、いえ、女性に慣れていないだけですから」


 なるほど。そういうことでしたら仕方ありませんね。
 慣れてくれるのをのんびり待つとしましょう。

 その後、明後日の委員会について話をして、一息。


「あ、あの、後で連絡先を教えてもらってもいいですか・・・?」

「はい、構いませんよ。連絡を取れた方がいいでしょうから」


 ですから、そんなに申し訳なさそうにせずともいいのですよ?








「はい。それでは、今日はここまで。あ、来週からは部活動の見学が始まりますが、桜台高校は全員部活制ではないので、入部は自由です。覚えておいてくださいね。では相川さん、挨拶を」

「はい。起立。礼」


 そういう訳で、高校初日は終了です。
 さて、帰ってお店を開きましょう。


「あ、学級委員と影山さんは残ってくださいね?お話がありますから」


 はい、すっかり忘れていました。
 帰るのは少し先になりそうです。





「まずは学級委員の二人から。早々に立候補してくれてありがとうございます。おかげで明日のホームルームは丸々別のことができます。大変なこともあると思いますが、一年間頑張ってくださいね」

「はい、精一杯やらせてもらいます」

「うっす。何とか頑張りますよ」


 それから一言二言と仕事の確認をして、話は終了。


「これで話は終わりです。もう帰っても構いませんよ。あ、藤井君は待ちなさい」

「ええーっ!」


 早々に立ち去って難を逃れようとした藤井君ですが、先生に止められました。
 残念でしたね、藤井君。


「さて・・・それで二人とも、何故残されたのか分かりますか?」

「ああ・・・先生のことを小さいと言ったらですね」

「小さいと言わないでくださいっ!」

「理不尽!?」


 藤井君が即座にツッコミを入れました。
 確かに、先生が言わせたのですから怒られるのは理不尽ですね。


「それで、影山さんはどう思いますか?」


 どう、と言われましても・・・そんなのは決まっています。


「はい。先生はとっても可愛らしいと思いますよ」

「そんなことを聞いたんじゃありませんっ!」

「ぶふっ・・・あははははははっ!!」


 笹川先生、頬を染めて・・・何と可愛らしいことでしょう。
 やはり二十八歳というのは信じられませんね。

 藤井君は笑い過ぎです。何が面白かったのでしょうか。


「藤井君、笑うのならば、鏡を見てから笑ってください」

「酷くね!?」

「父がよく母に言われていたことですので、意味は分かりかねますけどね」

「じゃあ何で言ったし!」


 何故と言われても・・・何故かここで言うべきだと思ったんです。


「はぁ・・・影山さんのことはよく分かりました。これはどうしようもないですね」


 何だか、妙な納得の仕方をされたような・・・?


「無駄だと分かってて言いますが、次は気を付けてくださいね。
 藤井君は、次に言ったら反省文を書かせますのでそのつもりで」

「俺だけ!?何で・・・いえ、納得しました」


 藤井君が私の顔を見たかと思うと、直ぐに納得してしまいました。
 私のことを何だと思ってるのでしょうね?




 その後、藤井君は帰されましたが、何故か私はまだ居残りです。
 教室には既に私一人。
 笹川先生は、私に何か話があるようですが・・・?


「それで、ね・・・。
 先生は、貴方のご両親に・・・不幸があったということを聞かされています」


 ・・・・その話でしたか。

しおりを挟む
感想 105

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

少し冷めた村人少年の冒険記 2

mizuno sei
ファンタジー
 地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。  不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。  旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。

【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】 【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】 ~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~  ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。  学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。  何か実力を隠す特別な理由があるのか。  いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。  そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。  貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。  オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。    世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな! ※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

追放されたS級清掃員、配信切り忘れで伝説になる 「ただのゴミ掃除」と言って神話級ドラゴンを消し飛ばしていたら世界中がパニックになってますが?

あとりえむ
ファンタジー
【5話ごとのサクッと読める構成です!】 世界を救ったのは、聖剣ではなく「洗剤」でした。 「君のやり方は古いんだよ」 不当な理由でS級クランを追放された、ベテラン清掃員・灰坂ソウジ(38歳)。 職を失った彼だったが、実は彼にはとんでもない秘密があった。 呪いのゴーグルのせいで、あらゆる怪物が「汚れ」にしか見えないのだ。 ・神話級ドラゴン  ⇒ 換気扇の頑固な油汚れ(洗剤で瞬殺) ・深淵の邪神  ⇒ トイレの配管詰まり(スッポンで解決) ・次元の裂け目  ⇒ 天井の雨漏りシミ(洗濯機で丸洗い) 「あー、ここ汚れてるな。チャチャッと落としておくか」 本人はただ業務として掃除をしているだけなのに、その姿は世界中で配信され、人類最強の英雄として崇められていく! 可愛い元ダンジョン・コアや、潔癖症の聖女も入社し、会社は今日も大忙し。 一方、彼を追放した元クランは、汚れ(モンスター)に埋もれて破滅寸前で……? 「地球が汚れてる? じゃあ、一回丸洗いしますか」 最強の清掃員が、モップ片手に世界をピカピカにする、痛快・勘違い無双ファンタジー! 【免責事項】 この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは関係ありません。 ※こちらの作品は、カクヨムと小説家になろうでも公開しています。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

処理中です...