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9章

159 枯れ苗に水を与えましょう!

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キラティア 視点


くーちゃんもずっとばーばのおひざは飽きたようだ。

「あら?どうしたの?」

飽きた!動きたい!

「そう…なら、温室を回ったら?」

帰してくれないのか…

仕方なく僕達は温室を回ることにした。

ん~…ここのイモは元気がないなぁ…

毎日畑で元気なイモを見ている僕にとってここのイモはくたびれているようにしか見えなかった。
というかなんでイモがここにあるのかなぁ?

ズリズリズリ…

地面をする音がして確認すると、くーちゃんがじょうろを引きずっていた。
どうやら水をあげたいようだ。
どこから持って来たのか聞いたら、近くに置いてあったらしい。
僕はばーばに近付き、くーちゃんが水を欲しがっていることを伝えた。
するとばーばはくーちゃんが持って来てじょうろに並々の水を魔法で出してくれた。

…多いよ!

くーちゃんだけでは持ちきれないので僕もじょうろを持つのを手伝った。

くーちゃんかける前に待って!

僕はアホ毛をじょうろの水に浸けかき混ぜた。
すると水は淡く光り出した。

こんなもんかな?

僕はアホ毛をじょうろから取り出すとくーちゃんと2人でイモに水をあげた。

よいしょ!ジャー!

パァー!

水をかけたイモは淡く光り出し、元気になって来ているように思えた。

「え!?何が起きたの?」

「あら?ティーちゃん。お芋さん元気にしたの?凄いわね。」

ドャ~!!

僕とくーちゃんは立ち上がり胸を張った!

「プラム様!?私が数日かけて行うことを数分で終わらせているんですが…」

「そうね~でも、ティーちゃんだし~」

ばーば達が何やら揉めているようだ。
まぁいいか!

じょうろの水を使い切りくーちゃんは満足したようだ。

汚れは…なし!
くーちゃん移動するよ!

くーちゃんは僕の上に乗った。

そろそろ帰らないとね。
ばーばにバイバイして帰ろうね!

「ばーば!バイバイ!」

「待って!!」

!?

手を振った瞬間、ばーばに抱きしめられた!

「もうちょっとばーばと居て~!」

ここつまらないし帰りたい!

「お願い~そうだ!かんころ餅の工房に連れて行くからね。」

…少しだけね。

「ありがとう~ちょっとラビ屋に行って来るわね。」

「まだ聞きたいことがありますが仕方ないですね。」

「プラム様!わたくしもお供させて頂きますわ。」

大分食べたかんころ餅の工房に行けるんだ!
美味しかったから是非見たい!

僕達はばーばに抱かれて外に出た。

うさぎさんの毛皮意味なくない?

僕達は疑問に持ちながらドアを出た。
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