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第1章 天使降臨!!
第5話 いかついオッサンでしゅ
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嬉し気な王子の腕を拒絶して、笑いを隠さない茶髪騎士に抱きかかえられ馬車は進む。
ちょっと外が見たいなと膝の上から動こうとすると、ガッシリと抑え込まれた。
しくった……あっちの王子の方が御しやすかったかも知れない。
「おい、こっちにおいでアリアナ」
「ダメですよ王子。馬車が動いて、振動でチビなんか飛んでいってしまいます」
おい、チビって言ったよな? いい度胸してるな?
「どうしたアリアナ。顔色が悪いが酔ったのか?」
「うん、お外見たいでしゅ」
せっかくのドライブなんだから、景色を堪能させてくれよぅ。
だが、茶髪は鬼だった。
「警備の関係上ダメです」
「ケーチ!」
スネたからな? 根に持つからな?
私は十年前に、勝手に我が家の花壇から花をむしった小学生を許してなかったからな?
心のデスノートは、ノートじゃなくって百科事典だからな?
「王さまって、どんな人でしゅか?」
「父上は厳しい人だ。大丈夫、お兄ちゃんが守ってやるからな」
アテに出来ないので、完全無視続行。
次は鬼茶髪に聞いてみた。
「お母たんって、どんな人だったでしゅか?」
「王子の母君が亡くなられた後、長年悲しみにくれる陛下を慰めたのが、侍女だった君のお母さんだよ」
へー。いるよね? そういうちゃっかり女。
弱ってる獲物を狙うのは、正しいな。
「アリアナ、腹違いでもお前は可愛い妹だからな」
「まだ、実感わかないでしゅ」
「このちみっこ姫は、語尾が賢すぎて年相応見えませんね」
のんきな金髪と違って、茶髪は鋭い。ヤバイ……つい、やべぇやべぇ!
天使スマイルでニコニコと笑って誤魔化しておく。
「王子が三歳程度の時は、もっとアホだった気がします」
「アール、お前がどうして私の護衛騎士なのか理解不能だ」
二人が口喧嘩を始めた隙に、私は護衛騎士アールの肩によじ登り、窓の隙間から外を見る。
馬車にひかれて、田舎から隣の首都までパカパカ行くよ。
そんなに大きな国じゃないらしいけど、それでも朝一番に村を出発して、到着したのは夕方だった。
シンデレラ城とは違って、普通に石で出来たゴツい城。
見た目より実用性を選んだ、その心意気やよし。
中に入ると、興味深いものばかりだった。
一応は王様の家だけあって、やはり広さも贅沢さも国一番だ。
たまに廊下にある、意味不明の壺や石像や絵画は、わけがわからない。
私は前世でも、知り合いの成金屋敷に行くたびに、玄関の熊の剥製にはチョップを入れていた。
広く長い廊下を、私を抱っこした浮かれた王子に連れられて進んでいく。
やがて大きな扉の前につくと、王子は言った。
「お兄ちゃんがついてるからな」
「……本気で、アタチが妹だと信じてるんでしゅか? 会ったばかりなのに?」
馬鹿王子は満面の笑みで私に言った。
「実感なんてなくとも、これから仲良くすればいい。何より、こんな可愛い天使が妹ってだけで、私は幸せなんだ」
茶化す気が起きないほどに、無邪気すぎて毒気を抜かれてしまった。
この国は、こんなのが後継者で大丈夫なのか?
王座には、いかついおっさん国王がいた。
顔こわっ……、近所の頑固じじいの上山さんよりこわっ!
「シリウスよ。報告は聞いている、ご苦労だった」
「はい、父上。この子が精霊の石が認めた、私たちの新たな家族です」
「なんと幼いな……しかし確かにメリッサの面影はある」
「魔力の発動も感知しました。少なくとも、スキルを持っているのは間違いないです」
「ほう、どのような?」
「それは……」
私は王子の隣に立たされていた。
頭なんか下げない。
だって、私は幼女で無敵なのだから。
「ええっと、アリアナ。どんなスキルなんだい?」
「いやでしゅ」
「「は? 」」
親子二人して、声を合わせてこちらを見た。
誰が教えてやるもんか、私のスキルが『発酵』だなんて。
「お兄ちゃんにだけ教えてくれないか?」
「やでしゅ」
プイッ、ヤダね。
いかついおっさん、もとい国王も私の前に近づいて膝をついた。
まあ、目線を合わせるためだけど、どうよ?
この国は、私に跪いたぞ、あはははは!
ちょっと外が見たいなと膝の上から動こうとすると、ガッシリと抑え込まれた。
しくった……あっちの王子の方が御しやすかったかも知れない。
「おい、こっちにおいでアリアナ」
「ダメですよ王子。馬車が動いて、振動でチビなんか飛んでいってしまいます」
おい、チビって言ったよな? いい度胸してるな?
「どうしたアリアナ。顔色が悪いが酔ったのか?」
「うん、お外見たいでしゅ」
せっかくのドライブなんだから、景色を堪能させてくれよぅ。
だが、茶髪は鬼だった。
「警備の関係上ダメです」
「ケーチ!」
スネたからな? 根に持つからな?
私は十年前に、勝手に我が家の花壇から花をむしった小学生を許してなかったからな?
心のデスノートは、ノートじゃなくって百科事典だからな?
「王さまって、どんな人でしゅか?」
「父上は厳しい人だ。大丈夫、お兄ちゃんが守ってやるからな」
アテに出来ないので、完全無視続行。
次は鬼茶髪に聞いてみた。
「お母たんって、どんな人だったでしゅか?」
「王子の母君が亡くなられた後、長年悲しみにくれる陛下を慰めたのが、侍女だった君のお母さんだよ」
へー。いるよね? そういうちゃっかり女。
弱ってる獲物を狙うのは、正しいな。
「アリアナ、腹違いでもお前は可愛い妹だからな」
「まだ、実感わかないでしゅ」
「このちみっこ姫は、語尾が賢すぎて年相応見えませんね」
のんきな金髪と違って、茶髪は鋭い。ヤバイ……つい、やべぇやべぇ!
天使スマイルでニコニコと笑って誤魔化しておく。
「王子が三歳程度の時は、もっとアホだった気がします」
「アール、お前がどうして私の護衛騎士なのか理解不能だ」
二人が口喧嘩を始めた隙に、私は護衛騎士アールの肩によじ登り、窓の隙間から外を見る。
馬車にひかれて、田舎から隣の首都までパカパカ行くよ。
そんなに大きな国じゃないらしいけど、それでも朝一番に村を出発して、到着したのは夕方だった。
シンデレラ城とは違って、普通に石で出来たゴツい城。
見た目より実用性を選んだ、その心意気やよし。
中に入ると、興味深いものばかりだった。
一応は王様の家だけあって、やはり広さも贅沢さも国一番だ。
たまに廊下にある、意味不明の壺や石像や絵画は、わけがわからない。
私は前世でも、知り合いの成金屋敷に行くたびに、玄関の熊の剥製にはチョップを入れていた。
広く長い廊下を、私を抱っこした浮かれた王子に連れられて進んでいく。
やがて大きな扉の前につくと、王子は言った。
「お兄ちゃんがついてるからな」
「……本気で、アタチが妹だと信じてるんでしゅか? 会ったばかりなのに?」
馬鹿王子は満面の笑みで私に言った。
「実感なんてなくとも、これから仲良くすればいい。何より、こんな可愛い天使が妹ってだけで、私は幸せなんだ」
茶化す気が起きないほどに、無邪気すぎて毒気を抜かれてしまった。
この国は、こんなのが後継者で大丈夫なのか?
王座には、いかついおっさん国王がいた。
顔こわっ……、近所の頑固じじいの上山さんよりこわっ!
「シリウスよ。報告は聞いている、ご苦労だった」
「はい、父上。この子が精霊の石が認めた、私たちの新たな家族です」
「なんと幼いな……しかし確かにメリッサの面影はある」
「魔力の発動も感知しました。少なくとも、スキルを持っているのは間違いないです」
「ほう、どのような?」
「それは……」
私は王子の隣に立たされていた。
頭なんか下げない。
だって、私は幼女で無敵なのだから。
「ええっと、アリアナ。どんなスキルなんだい?」
「いやでしゅ」
「「は? 」」
親子二人して、声を合わせてこちらを見た。
誰が教えてやるもんか、私のスキルが『発酵』だなんて。
「お兄ちゃんにだけ教えてくれないか?」
「やでしゅ」
プイッ、ヤダね。
いかついおっさん、もとい国王も私の前に近づいて膝をついた。
まあ、目線を合わせるためだけど、どうよ?
この国は、私に跪いたぞ、あはははは!
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