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第4章 女神降臨
第50話 親子喧嘩は負けられにゃい
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「にーたんも、アタチが南国に行くのは嫌でしゅよね?」
ズビズビと味噌汁のお椀を両手で抱えて、すすってみた。
んー味噌最高! だけどやっぱりダシにはもう一味欲しい。
カツオ……カツオが欲しい。
南の国には海があるという、ならば魚が色々いるはずだ。
馬車で兄が不機嫌だったのは、きっと私が旅に出たいと告げたからだ。
私を真剣な目でみつめた兄が、口を開こうとしたときに、それまで静観していたエバが動いた。
「ともかく今はめでたい祝いなんだし、あとでみんなで話し合いましょう」
私は頷き、心配そうなしゅーさんに頭を撫でられて、残った餅を食べきった。
「ちゃんと噛んで食べないと、喉に詰まるからね?」
「説得力があるでしゅね」
「ふふっ、ちゃんと説得して理解して貰おうよ。次男のあいつの時と一緒だよ」
「ああ、懐かしいでしゅね」
三人いた息子の次男は、生まれた時から小さな体で気弱な子だった。
性格も父親似で、穏やかな子だったあの子が、中学生の進路の相談で突然言ったのだ。
「僕は中学を出たら、自衛隊に行くよ」
既に準備も整えて、地元の自衛隊相談員まで味方につけて、あの子は反対する私たちを押し切って、専門の高等学校とやらの試験に合格した。
学びながら、給与も支払われるという場所は、完全管理の寮生活。あの子は、私たちに仕送りをしてきたのだ。
きっと、我が家の家計を思ってだっただろうが、私たちは借金の返済に、その仕送りは絶対に使わなかった。
ただの一言も、あの子は泣き言を言わなかった。
それでも、親から離れて危険がないか、私は心配で仕方なかったのだ。
その思いがあるから、なんとか今の世界の父には、理解して欲しいのだが。
食べ終えて、アールに抱きあげられる。
そして私達は移動した。
「お前には、我らがついてるな」
珍しく真面目なアールの言葉に、ギュッと服にしがみついた。
後ろからついてくる、兄と父と一瞬目が合ったが、私は下を向いて目を逸らした。
背中をポンポンとあやされながら、私は運ばれる。
たどり着いたのは、アールの寝床だった。
この広い、地下の空間に来たのは久しぶりだ。
ヒカリゴケが、あたりをボンヤリと輝かせ、神秘的な雰囲気が醸し出される……が、ここは狼の寝床である。
ほら、あの金色の大きな台座で、あいつゴロッとダラけて寝ていたんだよ?
って、あれ? どうしたのエバ?
ツカツカとその寝床の台座に近づいたエバは、険しい顔をして、台座の上の狼の毛を掴んで叫んだ。
「なんで、女神様の祭壇で寝てるのよ! この馬鹿アールシャンテースゥゥウウっ!!」
「うわぁあああっ、やめろ! 火をたくな馬鹿、熱で溶けるぞ祭壇!」
「はっ!」
いや、はっ! じゃなくて、祭壇なのそれ? 確かに装飾は細かくて綺麗だけど。
ジロリと私がアールを見ると、テヘペロじゃねーよ、もう焼き狼になれ。
つまり、この馬鹿精霊様は、自分の上司の女神様の祭壇を、ベット代わりに使っていた模様だ。
罰が当たればいいのにね。
「それでエバ様、ここに来てどうなさるのですか?」
父は周囲に私たちしかいない為か、侍女エバにではなく、神聖なる精霊に話しかけた。
「この子が幼いからと、心配する気持ちはわかるつもりよ。けれど、事態はあなた達が思っているより急を要するの。ともかく、この娘の役割や使命を聞いたうえで判断なさい」
エバの目が赤く光り、私は再びゾワリと震えた。
皆が硬直する中で、アールだけが嫌な顔をしている。
エバの体から、赤い光が放たれて、天に向かって呼びかけた。
「女神様、エバでございます。どうかお越しくださいませ!」
生贄はどうぞ、その狼を差し上げます……とか言ったら楽しいのに。
冗談を言える雰囲気ではなく、立ち尽くす私の後ろで、父と兄は膝をつき頭を下げた。
隣のしゅーさんも同じように、片膝をついて頭を下げたけど、私は下げないよ?
台座は桃色や白や青や金色、キラキラと色を変えて天から光の柱が降りてきた。
「しゅごい」
なんと豪快なショータイムだと、私は手に汗握って仁王立ちする。
こっそり、チッチをチビりそうなのは内緒だ。
乙女として、カボチャパンツは守り切る。
閃光がまぶしくて目をつぶる。
どこか遠くから小さな鈴の音が、シャララシャララと聞こえてきた。
その音が近づいた気がしたが、目を開く前に私は、何かやわらかいモノに包まれていた。
しかも、何か花の香りもするような?
「やだーん! すごい可愛いっ! 小さな生き物可愛すぎっ!」
「むぎゅうっ!」
窒息する! 助けて! ギブギブ!
必死にあがくと、エバが助けてくれた。
……が、再び肉に顔が埋もれてしまう。
「むがぅう!」
「あっ、ごめんねチビちゃん」
「ぷっはーっ! 滅びろでしゅデカ乳族め!」
「チビちゃんも、大きくなるといいわね」
エバの慰めもどきに、頭を下げたまま兄が叫んだ。
「小さくたって、いいじゃないか!」
「どこのパーツを、言ってるでしゅか?」
「小さいのが可愛い!」
「黙れでしゅ! ロリコンは絶滅しろでしゅ」
「ロリコンではないっ! 違うっ!」
どうでもいい性癖を、なぜ今出したんだ兄よ?
空気を読まないのは血筋なのか? ゴラ!
とりあえず、見慣れぬ巨乳が増えたよ。やったね……よくねーよ!
ズビズビと味噌汁のお椀を両手で抱えて、すすってみた。
んー味噌最高! だけどやっぱりダシにはもう一味欲しい。
カツオ……カツオが欲しい。
南の国には海があるという、ならば魚が色々いるはずだ。
馬車で兄が不機嫌だったのは、きっと私が旅に出たいと告げたからだ。
私を真剣な目でみつめた兄が、口を開こうとしたときに、それまで静観していたエバが動いた。
「ともかく今はめでたい祝いなんだし、あとでみんなで話し合いましょう」
私は頷き、心配そうなしゅーさんに頭を撫でられて、残った餅を食べきった。
「ちゃんと噛んで食べないと、喉に詰まるからね?」
「説得力があるでしゅね」
「ふふっ、ちゃんと説得して理解して貰おうよ。次男のあいつの時と一緒だよ」
「ああ、懐かしいでしゅね」
三人いた息子の次男は、生まれた時から小さな体で気弱な子だった。
性格も父親似で、穏やかな子だったあの子が、中学生の進路の相談で突然言ったのだ。
「僕は中学を出たら、自衛隊に行くよ」
既に準備も整えて、地元の自衛隊相談員まで味方につけて、あの子は反対する私たちを押し切って、専門の高等学校とやらの試験に合格した。
学びながら、給与も支払われるという場所は、完全管理の寮生活。あの子は、私たちに仕送りをしてきたのだ。
きっと、我が家の家計を思ってだっただろうが、私たちは借金の返済に、その仕送りは絶対に使わなかった。
ただの一言も、あの子は泣き言を言わなかった。
それでも、親から離れて危険がないか、私は心配で仕方なかったのだ。
その思いがあるから、なんとか今の世界の父には、理解して欲しいのだが。
食べ終えて、アールに抱きあげられる。
そして私達は移動した。
「お前には、我らがついてるな」
珍しく真面目なアールの言葉に、ギュッと服にしがみついた。
後ろからついてくる、兄と父と一瞬目が合ったが、私は下を向いて目を逸らした。
背中をポンポンとあやされながら、私は運ばれる。
たどり着いたのは、アールの寝床だった。
この広い、地下の空間に来たのは久しぶりだ。
ヒカリゴケが、あたりをボンヤリと輝かせ、神秘的な雰囲気が醸し出される……が、ここは狼の寝床である。
ほら、あの金色の大きな台座で、あいつゴロッとダラけて寝ていたんだよ?
って、あれ? どうしたのエバ?
ツカツカとその寝床の台座に近づいたエバは、険しい顔をして、台座の上の狼の毛を掴んで叫んだ。
「なんで、女神様の祭壇で寝てるのよ! この馬鹿アールシャンテースゥゥウウっ!!」
「うわぁあああっ、やめろ! 火をたくな馬鹿、熱で溶けるぞ祭壇!」
「はっ!」
いや、はっ! じゃなくて、祭壇なのそれ? 確かに装飾は細かくて綺麗だけど。
ジロリと私がアールを見ると、テヘペロじゃねーよ、もう焼き狼になれ。
つまり、この馬鹿精霊様は、自分の上司の女神様の祭壇を、ベット代わりに使っていた模様だ。
罰が当たればいいのにね。
「それでエバ様、ここに来てどうなさるのですか?」
父は周囲に私たちしかいない為か、侍女エバにではなく、神聖なる精霊に話しかけた。
「この子が幼いからと、心配する気持ちはわかるつもりよ。けれど、事態はあなた達が思っているより急を要するの。ともかく、この娘の役割や使命を聞いたうえで判断なさい」
エバの目が赤く光り、私は再びゾワリと震えた。
皆が硬直する中で、アールだけが嫌な顔をしている。
エバの体から、赤い光が放たれて、天に向かって呼びかけた。
「女神様、エバでございます。どうかお越しくださいませ!」
生贄はどうぞ、その狼を差し上げます……とか言ったら楽しいのに。
冗談を言える雰囲気ではなく、立ち尽くす私の後ろで、父と兄は膝をつき頭を下げた。
隣のしゅーさんも同じように、片膝をついて頭を下げたけど、私は下げないよ?
台座は桃色や白や青や金色、キラキラと色を変えて天から光の柱が降りてきた。
「しゅごい」
なんと豪快なショータイムだと、私は手に汗握って仁王立ちする。
こっそり、チッチをチビりそうなのは内緒だ。
乙女として、カボチャパンツは守り切る。
閃光がまぶしくて目をつぶる。
どこか遠くから小さな鈴の音が、シャララシャララと聞こえてきた。
その音が近づいた気がしたが、目を開く前に私は、何かやわらかいモノに包まれていた。
しかも、何か花の香りもするような?
「やだーん! すごい可愛いっ! 小さな生き物可愛すぎっ!」
「むぎゅうっ!」
窒息する! 助けて! ギブギブ!
必死にあがくと、エバが助けてくれた。
……が、再び肉に顔が埋もれてしまう。
「むがぅう!」
「あっ、ごめんねチビちゃん」
「ぷっはーっ! 滅びろでしゅデカ乳族め!」
「チビちゃんも、大きくなるといいわね」
エバの慰めもどきに、頭を下げたまま兄が叫んだ。
「小さくたって、いいじゃないか!」
「どこのパーツを、言ってるでしゅか?」
「小さいのが可愛い!」
「黙れでしゅ! ロリコンは絶滅しろでしゅ」
「ロリコンではないっ! 違うっ!」
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空気を読まないのは血筋なのか? ゴラ!
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