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第7章 四大精霊と救世主
第96話 さぁて、始めるでしゅよ~
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私は腕をまくってみんなを見回した。
うん、見飽きた顔しかない。
とりあえず、羊とアールに確認した。
「ところで羊の力って何でしゅか? 毛玉?」
「毛玉の力は、水なんだけどなぁ」
「誰が毛玉ですか! 偉大なる私の力は全ての万物の源であり……」
「にーたんと一緒で、水鉄砲とか出せる感じでしゅかね?」
まあいいやと、今度はデブことゼンに声をかけた。
「美味しいもの作るから、手伝って欲しいでしゅデブ」
「デブ……お嬢ちゃんにはかなわんわ。なんや?」
「大きな鍋と、それと燃やす燃料が欲しいんでしゅよ」
「うーん、鍋はいくつか用意できるかもやが、燃料はなぁ」
うむむと悩み、窓の外から太陽が照りつけている。
うん、いい朝だ。
「羊しゃん、今日はずっといい天気でしゅか?」
「そうですね、この家周辺の範囲でしたら、数日程度は晴れのままに固定できますね」
よしイカすぜ羊! 丸焼きは勘弁してやる。手紙でも食っとけ。
気合をいれていきますか!
と、元気に玄関の前に立った途端に、しゅーさんに首にマフラーをモフモフと巻かれた。
「冷えるとダメだからね?」
「これから心も体も、燃え上がるぅーぅうでしゅ」
「燃えちゃダメです」
手をつないで外に飛び出すと、キラキラとした銀世界だ。
だけど、今はかき氷もアイスも作っている暇はない。
米のために、米こそが、そう至高の全て。
米のために、この国をとっとと救います。
女神が必死でゼファーに語りかけても、羊は心を閉ざしていたという。
どうせ、お腹がすいてヒネくれていたのだろう。
そんな羊の心も、あったかご飯で癒してやんよ。
保護者達に一応私は宣言した。
「今から作る料理で、この病を治して世界を救うでしゅ。オッホン! それについて一つ言っておくでしゅ! 拝聴せよ!」
「うぃーっす」
「あいな」
「はい」
「わ、わわ、わかった」
「また何を言って……小娘が」
各自とも納得されましたね? はい納得した!
「おいしいご飯の素が、治療の鍵でしゅ。それには四匹の精霊全ての力が必要でしゅ。だからアタチが精霊全部の加護を使って、全力で調理するでしゅ」
おおおっ、と皆からどよめきが走る。
前代未聞だろう。精霊全部盛りなんだぜ? 嘘みたいだろ? てへっ。
一番過保護なしゅーさんに、私は微笑んだ。
「ちょっと疲れてぶっ倒れても、そこは我慢して欲しいでしゅ」
「まゆまゆ……いつも悪態ついて意地悪するしケチなのに、イザという時は突っ走るんだよね」
だから褒めたの? けなしたの?
やれやれという、少し眉尻を下げたしゅ-さんが、昔のように情けなく笑う。
「それでも僕は君が好きだ。そんな君だから」
「ありやとでしゅよー」
「私もご飯くれるチビ姫様が~」
「黙れ駄犬」
私は腕まくりして、ザクザクと泉の前の広い平地に立つ。
「勿論、みんなにも協力して貰うでしゅ。デブ、ありったけの大きな鍋を出すでしゅ」
「あーさっき言ってた……ほへ? ありったけ?」
「この国には病気の人が沢山いるでしゅ。大量に作るでしゅよ」
「は、はいなっ……えらいこっちゃ」
ゼンは背負っていたリュックから、いくつもの大きな鍋を取り出した。
丸いのや寸胴など、学校の給食室にありそうな大型のが4つ並んだ。
「流石にワイもこれが限界や」
「ともかく、一旦コレで作って、ふむ……ともかくやってみるでしゅ」
両手を広げ、澄み渡る青空の下で私は叫んだ。
「大きな釜戸を作るでしゅーっ! ドドーン!」
力いっぱいジョージの力を発揮させ、ドゴンドコンと大地が盛り上がった。
見事な土台が作られて、凹凸のついたそれは、上に鍋を設置して下から火をくべるのに最適な形をとっている。
流石は私、私とジョージだ。亀は私のオアシスだ。
パチパチと手を叩かれる中で、私は心で呼びかけた。
暗闇の中で、シュッと私が立つイメージが浮かぶ。
浮かび上がるのは、今そばにいるはずの、狼のアールと黒羊のゼファー。
そして呼び出した、亀のサウスと火の鳥エバが現れて、精霊全てが揃った。
「あらあら、ここチビちゃんの思念の中ね」
タプタプと乳をゆらしたエバが笑う。現れたジョージは爺の姿で、懐かし気に羊に話しかけた。
「久しいのゼファー、ふぇふぇふぇ」
「ふん、別に会いたくなんて、なかったですけどね」
「いい加減にあきらめて、協力しろよお前は」
いつしかアールだけでなく、ゼファーも人の姿をとっていた。
その姿は、よくある黒髪の執事風味の、神経質そうな中年の男だ。
ご丁寧に燕尾服まで着ている。
そこは黒ウール100%で、モコモコ毛皮を身にまとってほしかった。
「では会議を始めるでしゅ」
「おうよ」
私は各自に指示を与えていく。
「これにはみんなの力が必要でしゅ。今回に限って、女神が隠れて協力してくれると言ってるでしゅよ」
「な、なんと……」
ワナワナと震える羊と、うんうんと頷くエバ。
そう、直接は無理だが、ほんの少しだけ私に力を分けてくれるらしい。
「四大精霊の加護コンプリートの特典で、みんなを好きな時に呼び出して送る力を与えられたでしゅ。すなわち宅配精霊始めました」
「宅配?」
そういうシステムすらないもんなぁ……まあいい。
つまり、異次元の扉を精霊に関しては無視して空間移動させられる力を貰いました。
あざっす!
ちなみに精霊限定ですので、私は移動不可です、しょぼん。
さて、新たなる力を使って精霊をこき使うよ!
うん、見飽きた顔しかない。
とりあえず、羊とアールに確認した。
「ところで羊の力って何でしゅか? 毛玉?」
「毛玉の力は、水なんだけどなぁ」
「誰が毛玉ですか! 偉大なる私の力は全ての万物の源であり……」
「にーたんと一緒で、水鉄砲とか出せる感じでしゅかね?」
まあいいやと、今度はデブことゼンに声をかけた。
「美味しいもの作るから、手伝って欲しいでしゅデブ」
「デブ……お嬢ちゃんにはかなわんわ。なんや?」
「大きな鍋と、それと燃やす燃料が欲しいんでしゅよ」
「うーん、鍋はいくつか用意できるかもやが、燃料はなぁ」
うむむと悩み、窓の外から太陽が照りつけている。
うん、いい朝だ。
「羊しゃん、今日はずっといい天気でしゅか?」
「そうですね、この家周辺の範囲でしたら、数日程度は晴れのままに固定できますね」
よしイカすぜ羊! 丸焼きは勘弁してやる。手紙でも食っとけ。
気合をいれていきますか!
と、元気に玄関の前に立った途端に、しゅーさんに首にマフラーをモフモフと巻かれた。
「冷えるとダメだからね?」
「これから心も体も、燃え上がるぅーぅうでしゅ」
「燃えちゃダメです」
手をつないで外に飛び出すと、キラキラとした銀世界だ。
だけど、今はかき氷もアイスも作っている暇はない。
米のために、米こそが、そう至高の全て。
米のために、この国をとっとと救います。
女神が必死でゼファーに語りかけても、羊は心を閉ざしていたという。
どうせ、お腹がすいてヒネくれていたのだろう。
そんな羊の心も、あったかご飯で癒してやんよ。
保護者達に一応私は宣言した。
「今から作る料理で、この病を治して世界を救うでしゅ。オッホン! それについて一つ言っておくでしゅ! 拝聴せよ!」
「うぃーっす」
「あいな」
「はい」
「わ、わわ、わかった」
「また何を言って……小娘が」
各自とも納得されましたね? はい納得した!
「おいしいご飯の素が、治療の鍵でしゅ。それには四匹の精霊全ての力が必要でしゅ。だからアタチが精霊全部の加護を使って、全力で調理するでしゅ」
おおおっ、と皆からどよめきが走る。
前代未聞だろう。精霊全部盛りなんだぜ? 嘘みたいだろ? てへっ。
一番過保護なしゅーさんに、私は微笑んだ。
「ちょっと疲れてぶっ倒れても、そこは我慢して欲しいでしゅ」
「まゆまゆ……いつも悪態ついて意地悪するしケチなのに、イザという時は突っ走るんだよね」
だから褒めたの? けなしたの?
やれやれという、少し眉尻を下げたしゅ-さんが、昔のように情けなく笑う。
「それでも僕は君が好きだ。そんな君だから」
「ありやとでしゅよー」
「私もご飯くれるチビ姫様が~」
「黙れ駄犬」
私は腕まくりして、ザクザクと泉の前の広い平地に立つ。
「勿論、みんなにも協力して貰うでしゅ。デブ、ありったけの大きな鍋を出すでしゅ」
「あーさっき言ってた……ほへ? ありったけ?」
「この国には病気の人が沢山いるでしゅ。大量に作るでしゅよ」
「は、はいなっ……えらいこっちゃ」
ゼンは背負っていたリュックから、いくつもの大きな鍋を取り出した。
丸いのや寸胴など、学校の給食室にありそうな大型のが4つ並んだ。
「流石にワイもこれが限界や」
「ともかく、一旦コレで作って、ふむ……ともかくやってみるでしゅ」
両手を広げ、澄み渡る青空の下で私は叫んだ。
「大きな釜戸を作るでしゅーっ! ドドーン!」
力いっぱいジョージの力を発揮させ、ドゴンドコンと大地が盛り上がった。
見事な土台が作られて、凹凸のついたそれは、上に鍋を設置して下から火をくべるのに最適な形をとっている。
流石は私、私とジョージだ。亀は私のオアシスだ。
パチパチと手を叩かれる中で、私は心で呼びかけた。
暗闇の中で、シュッと私が立つイメージが浮かぶ。
浮かび上がるのは、今そばにいるはずの、狼のアールと黒羊のゼファー。
そして呼び出した、亀のサウスと火の鳥エバが現れて、精霊全てが揃った。
「あらあら、ここチビちゃんの思念の中ね」
タプタプと乳をゆらしたエバが笑う。現れたジョージは爺の姿で、懐かし気に羊に話しかけた。
「久しいのゼファー、ふぇふぇふぇ」
「ふん、別に会いたくなんて、なかったですけどね」
「いい加減にあきらめて、協力しろよお前は」
いつしかアールだけでなく、ゼファーも人の姿をとっていた。
その姿は、よくある黒髪の執事風味の、神経質そうな中年の男だ。
ご丁寧に燕尾服まで着ている。
そこは黒ウール100%で、モコモコ毛皮を身にまとってほしかった。
「では会議を始めるでしゅ」
「おうよ」
私は各自に指示を与えていく。
「これにはみんなの力が必要でしゅ。今回に限って、女神が隠れて協力してくれると言ってるでしゅよ」
「な、なんと……」
ワナワナと震える羊と、うんうんと頷くエバ。
そう、直接は無理だが、ほんの少しだけ私に力を分けてくれるらしい。
「四大精霊の加護コンプリートの特典で、みんなを好きな時に呼び出して送る力を与えられたでしゅ。すなわち宅配精霊始めました」
「宅配?」
そういうシステムすらないもんなぁ……まあいい。
つまり、異次元の扉を精霊に関しては無視して空間移動させられる力を貰いました。
あざっす!
ちなみに精霊限定ですので、私は移動不可です、しょぼん。
さて、新たなる力を使って精霊をこき使うよ!
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