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第7章 四大精霊と救世主
第98話 仕込み入りましゅ
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「ぜぇぜぇ、おい、全力で行ってやったぞ。火を長く保てるシラウスの木と、バラバラにした白菜の山だ」
アールの背中に背丈を超える木の束を背負い、両手と胸元に風呂敷を括り付けて、白菜も量が持てるように最初からバラして持ってきてくれていた。
きっと調理室の私の親衛隊の仕事に違いない、グッジョブ。
私を除く皆が木をセットしていく。
すると今度はエバから思念が入った。
『豆腐は往復しないと無理みたーい、これカットしていった方がいいのー?』
『でしゅ、一口大にカットして欲しいでしゅ。あとは味噌壺は大きいの一壺で宜しくでしゅ』
『あー鶏肉も一口大かしら? あーダメ往復必須だわ』
『豆腐と鳥は同じ容器で大丈夫でしゅ』
『鳥の下茹でも不要ね、よし先に味噌壺持っていくわね』
日本画の今度は火の鳥が派手に描かれた襖がスパーンと開く。
大きな壺を抱えたエバが、ドスンと置いて
「じゃ、もっかい行ってくるわね」
「これ、俺も一緒に行けるのか?」
「アールはダメでしゅ、それぞれ限定でしか通過できない出入口でしゅ」
「優しい……私のアールシャンテス」
「腹減りすぎて、とっとと飯食いたいだけだ! とっとと行けエバ!」
「ああんっ! 頑張るわぁ愛してるぅ~」
アールがエバを向こうに押し込んで、スパコーンと勢いよく襖を閉めた。
「よし、何もなかった。鳥なんかいなかった」
一人で納得しているアールを無視して作業は続く。
「では火をつけるでしゅ、白菜はまだ入れちゃダメでしゅよ」
それぞれの鍋の下にセットされたシラウスの木は、一度火が付くとなかなか消えずに長持ちするので有名だ。
狼にしては良いチョイスだ。
「きたれ、ファイヤー、ボボボーボ・ボーボボっ!」
四台の台座に点火して、火は轟々と燃え盛る。
鍋のジェラート水も音を立てて溶けていき、やがて沸騰して湯になる頃に、今度は羊が戻ってきた。
「米です」
差し出された大きな袋は10キロ袋が4つ分、うむ悪くない。
コメ袋から米を一つかみ出して見てみると、素晴らしい粒だった。
「こ、これでしゅよ……これこそが最終目的の至高のコメでしゅ」
ワナワナと震え感動する私に、アールがしゅーさんに確認していた。
「おーい、この前のパンツの替えはまだあるな?」
「はい、ちゃんと家の中に準備してありますよ」
おいこら……何の心配をした? これは歓喜の震えであって、マジでお漏らし五秒前ではない!
「……お前を狼鍋にしてやろうか」
「申し訳ございませんでした姫。私の配慮不足でした」
速攻で土下座したが、次はない。
米を用意して貰った縦長の筒瓶に、サラサラと入れる。
そして、沸騰した水も半分入れて、私はスキルを発動させた。
「酒は飲んでも飲まれるにゃぁぁーっ! おいちくなーれっ!」
ピカッと輝く瓶の中に、透明な液体が出来上がる。
食いついたのはしゅーさんとデブだった。
「こ、これは、この香りは……懐かしいなぁ。ワイは飲めへんけどな」
「日本酒だね。しかも上等の」
「こら、あんさんは今は子供なんやから、それ以上はあかんで」
「はっ! 悔しいっ!」
日本酒大好きだったもんねぇ。しんみり。
では、各自の鍋に米をドバドバと投入します。
洗う必要もない程にピカピカの粒、芯から炊きこむ心意気……よいやさーっ!
『チビちゃーん、私頑張ったわよー、はやく助けてぇええー』
嘆きの火の鳥を転移させると、襖が開いた瞬間、大量のトレーを重ねたエバが現れた。
「おおっと」
アールとゼファーが助けに入る。
これ幸いと全てを渡して、エバはハァハァと息を継いだ。てか胸が揺れすぎじゃい。
「流石は私の愛しい人だわ」
「良かったなゼファー」
「は? 何を言って?」
三匹で揉め始めそうだったので、さっさとトレーの中身を確認した。
うん、見事な豆腐と鶏肉が一口大で切り揃えられている。
それを各自の鍋に投入、途端に鳥のダシが効き始めて香りが漂っていく。
「いい匂いだなぁ」
「まだまだ、これからでしゅよ」
豆腐の作り方を教えておいたからこそ、すぐに立派な豆腐を用意できたのだ。
これこそが万全の対策。偉いぞ私。
自画自賛しつつも、各自は鍋を焦がさないようかき回す。
次は、亀のジョージから連絡が入った。
『嬢ちゃん、用意できたぞい』
よっしゃあと、私が新たな襖を呼び出す。
なんと縁起の良い亀の襖から、ゾウガメサイズのジョージがヨロヨロと大きい網籠を二つ甲羅に乗せて運んできた。
「わしゃ寒さは無理じゃ、ここに置く。そして寝る」
「ダメでしゅよ! 冬眠しちゃうでしゅーっ!」
私のマフラーを提供しつつ、一旦羊の家の中に亀は退避となりました。
しゅーさんいわく、桶に水はって暖炉の前に置いてきたよとの事。
既に半分冬眠しているらしい。
持ってきて貰った中身の塊カツオ節を、私は風の力で四等分に分けていく。
魚のつみれも傷みやすいので、ともかく鍋にブチ込んで貰った。
デブ提供のカンナ削りで、各自でカツオ節をシャリシャリと削いで鍋に投入していく。
「これダシだけど、このままカツオ節を入れていいの?」
しゅーさんが苦言を言ったが、これでいいのだ。
ともかく入れる事が大事。
仕込みはこれで完成だ。
気づけば昼食も飛ばして、夕方になっていた。
アールの背中に背丈を超える木の束を背負い、両手と胸元に風呂敷を括り付けて、白菜も量が持てるように最初からバラして持ってきてくれていた。
きっと調理室の私の親衛隊の仕事に違いない、グッジョブ。
私を除く皆が木をセットしていく。
すると今度はエバから思念が入った。
『豆腐は往復しないと無理みたーい、これカットしていった方がいいのー?』
『でしゅ、一口大にカットして欲しいでしゅ。あとは味噌壺は大きいの一壺で宜しくでしゅ』
『あー鶏肉も一口大かしら? あーダメ往復必須だわ』
『豆腐と鳥は同じ容器で大丈夫でしゅ』
『鳥の下茹でも不要ね、よし先に味噌壺持っていくわね』
日本画の今度は火の鳥が派手に描かれた襖がスパーンと開く。
大きな壺を抱えたエバが、ドスンと置いて
「じゃ、もっかい行ってくるわね」
「これ、俺も一緒に行けるのか?」
「アールはダメでしゅ、それぞれ限定でしか通過できない出入口でしゅ」
「優しい……私のアールシャンテス」
「腹減りすぎて、とっとと飯食いたいだけだ! とっとと行けエバ!」
「ああんっ! 頑張るわぁ愛してるぅ~」
アールがエバを向こうに押し込んで、スパコーンと勢いよく襖を閉めた。
「よし、何もなかった。鳥なんかいなかった」
一人で納得しているアールを無視して作業は続く。
「では火をつけるでしゅ、白菜はまだ入れちゃダメでしゅよ」
それぞれの鍋の下にセットされたシラウスの木は、一度火が付くとなかなか消えずに長持ちするので有名だ。
狼にしては良いチョイスだ。
「きたれ、ファイヤー、ボボボーボ・ボーボボっ!」
四台の台座に点火して、火は轟々と燃え盛る。
鍋のジェラート水も音を立てて溶けていき、やがて沸騰して湯になる頃に、今度は羊が戻ってきた。
「米です」
差し出された大きな袋は10キロ袋が4つ分、うむ悪くない。
コメ袋から米を一つかみ出して見てみると、素晴らしい粒だった。
「こ、これでしゅよ……これこそが最終目的の至高のコメでしゅ」
ワナワナと震え感動する私に、アールがしゅーさんに確認していた。
「おーい、この前のパンツの替えはまだあるな?」
「はい、ちゃんと家の中に準備してありますよ」
おいこら……何の心配をした? これは歓喜の震えであって、マジでお漏らし五秒前ではない!
「……お前を狼鍋にしてやろうか」
「申し訳ございませんでした姫。私の配慮不足でした」
速攻で土下座したが、次はない。
米を用意して貰った縦長の筒瓶に、サラサラと入れる。
そして、沸騰した水も半分入れて、私はスキルを発動させた。
「酒は飲んでも飲まれるにゃぁぁーっ! おいちくなーれっ!」
ピカッと輝く瓶の中に、透明な液体が出来上がる。
食いついたのはしゅーさんとデブだった。
「こ、これは、この香りは……懐かしいなぁ。ワイは飲めへんけどな」
「日本酒だね。しかも上等の」
「こら、あんさんは今は子供なんやから、それ以上はあかんで」
「はっ! 悔しいっ!」
日本酒大好きだったもんねぇ。しんみり。
では、各自の鍋に米をドバドバと投入します。
洗う必要もない程にピカピカの粒、芯から炊きこむ心意気……よいやさーっ!
『チビちゃーん、私頑張ったわよー、はやく助けてぇええー』
嘆きの火の鳥を転移させると、襖が開いた瞬間、大量のトレーを重ねたエバが現れた。
「おおっと」
アールとゼファーが助けに入る。
これ幸いと全てを渡して、エバはハァハァと息を継いだ。てか胸が揺れすぎじゃい。
「流石は私の愛しい人だわ」
「良かったなゼファー」
「は? 何を言って?」
三匹で揉め始めそうだったので、さっさとトレーの中身を確認した。
うん、見事な豆腐と鶏肉が一口大で切り揃えられている。
それを各自の鍋に投入、途端に鳥のダシが効き始めて香りが漂っていく。
「いい匂いだなぁ」
「まだまだ、これからでしゅよ」
豆腐の作り方を教えておいたからこそ、すぐに立派な豆腐を用意できたのだ。
これこそが万全の対策。偉いぞ私。
自画自賛しつつも、各自は鍋を焦がさないようかき回す。
次は、亀のジョージから連絡が入った。
『嬢ちゃん、用意できたぞい』
よっしゃあと、私が新たな襖を呼び出す。
なんと縁起の良い亀の襖から、ゾウガメサイズのジョージがヨロヨロと大きい網籠を二つ甲羅に乗せて運んできた。
「わしゃ寒さは無理じゃ、ここに置く。そして寝る」
「ダメでしゅよ! 冬眠しちゃうでしゅーっ!」
私のマフラーを提供しつつ、一旦羊の家の中に亀は退避となりました。
しゅーさんいわく、桶に水はって暖炉の前に置いてきたよとの事。
既に半分冬眠しているらしい。
持ってきて貰った中身の塊カツオ節を、私は風の力で四等分に分けていく。
魚のつみれも傷みやすいので、ともかく鍋にブチ込んで貰った。
デブ提供のカンナ削りで、各自でカツオ節をシャリシャリと削いで鍋に投入していく。
「これダシだけど、このままカツオ節を入れていいの?」
しゅーさんが苦言を言ったが、これでいいのだ。
ともかく入れる事が大事。
仕込みはこれで完成だ。
気づけば昼食も飛ばして、夕方になっていた。
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