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第68話「この世ならざる美しさがある光景」【リディア】
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地上は百一頭のゴジラサウルスが黒く埋め尽くし、空は龍たちの放つ光で紅く輝く。
それは、この世ならざる美しさがある、光景だった。
わたしは、その異様な景色に魅了される。
F35たちは紅く染まった空のさらに上で、旋回をはじめた。
4機の小隊ふたつからなる8機の中隊、それらが互いを対角線上に置いて円弧を描き出す。
8機づつのF35が、緩やかで大きな円を描いてゴジラサウルスたちの頭上を飛びはじめた。
そして、片方の中隊8機が次第に高度を下げはじめる。
ふたつの中隊は、片方がリードをそしてもう片方がウィングマンの役割を担うらしい。
リードの役割を当てられた8機は、円を描きつつ徐々に高度を下げていく。
ハープーンの射程まで、高度を下げるつもりなのだろうか。
「一体、F35で何をするんだろう、10式戦車を蹴散らされたのでは不十分なのか」
スミスは、皮肉な笑みを浮かべている。
「F35が収集した情報は、リアルタイムで閣僚たちの緊急対策会議の場へ送られてるはずだ」
スミスの目は、物憂げといってもいい陰りを持つ。
「閣僚たちの目の前で、黒竜式がいかに無敵であるかを見せつける。デモンストレーションとしては、最高だろう」
わたしは、鼻で笑う。
「もし、戦術核を使うのなら、このへんの埋立地と人工島から形成されたエリアでやるだろう。その決断をさせるためというのか?」
スミスは、憂鬱な眼差しで頷く。
「首都高速の内側に入られたら、戦術核も使えない。F35が撃墜されるかもしれないが、閣僚に決断させるためにはショーが必要だ」
黒い百一体の龍たちは、地上を蹂躙していくが時速にして7、8キロ程度の速度だろう。
ひとの居住エリアへ到達するまで、一、二時間はかかる。
居住エリアにたどり着く前に、カンパニーは戦術核を使うつもりだと思う。
「今頃、潜水艦で弾道ミサイルが発射準備にはいってるんだろうな」
スミスは、うんざりした顔で頷く。
「なあ、あんたはどう思う? 戦術核は、太陽爆弾への暴走を加速するんじゃあないのか?」
スミスは、冷たく笑う。
「本当のところは、カネダのやつじゃなければ判らんだろうけどな」
スミスは、肩を竦める。
「間違いなく、太陽爆弾化を加速するだろう」
残念なことに、わたしたちができることは何もない。
けれど、世界が滅ぶのを多少遅らせたところでどうなるものでもないだろう。
そんな気も、した。
そして、4機のF35が紅く染まった空の下へ姿を現す。
8本の光の矢が放たれ、再びゴジラサウルスたちは爆炎に包まれる。
ハープーンは、黒竜式の真ん中で炸裂した。
巨大な金属が軋むような、龍たちの叫びがあたりを包む。
世界が龍たちの咆哮で、揺れているようだ。
当然のように、なんのダメージも受けず龍たちは黒い波となって歩き続ける。
F35の第二陣が、高度を下げ近づいていく。
再び龍たちは、世界の終末を告げる咆哮をあげた。
それは、この世ならざる美しさがある、光景だった。
わたしは、その異様な景色に魅了される。
F35たちは紅く染まった空のさらに上で、旋回をはじめた。
4機の小隊ふたつからなる8機の中隊、それらが互いを対角線上に置いて円弧を描き出す。
8機づつのF35が、緩やかで大きな円を描いてゴジラサウルスたちの頭上を飛びはじめた。
そして、片方の中隊8機が次第に高度を下げはじめる。
ふたつの中隊は、片方がリードをそしてもう片方がウィングマンの役割を担うらしい。
リードの役割を当てられた8機は、円を描きつつ徐々に高度を下げていく。
ハープーンの射程まで、高度を下げるつもりなのだろうか。
「一体、F35で何をするんだろう、10式戦車を蹴散らされたのでは不十分なのか」
スミスは、皮肉な笑みを浮かべている。
「F35が収集した情報は、リアルタイムで閣僚たちの緊急対策会議の場へ送られてるはずだ」
スミスの目は、物憂げといってもいい陰りを持つ。
「閣僚たちの目の前で、黒竜式がいかに無敵であるかを見せつける。デモンストレーションとしては、最高だろう」
わたしは、鼻で笑う。
「もし、戦術核を使うのなら、このへんの埋立地と人工島から形成されたエリアでやるだろう。その決断をさせるためというのか?」
スミスは、憂鬱な眼差しで頷く。
「首都高速の内側に入られたら、戦術核も使えない。F35が撃墜されるかもしれないが、閣僚に決断させるためにはショーが必要だ」
黒い百一体の龍たちは、地上を蹂躙していくが時速にして7、8キロ程度の速度だろう。
ひとの居住エリアへ到達するまで、一、二時間はかかる。
居住エリアにたどり着く前に、カンパニーは戦術核を使うつもりだと思う。
「今頃、潜水艦で弾道ミサイルが発射準備にはいってるんだろうな」
スミスは、うんざりした顔で頷く。
「なあ、あんたはどう思う? 戦術核は、太陽爆弾への暴走を加速するんじゃあないのか?」
スミスは、冷たく笑う。
「本当のところは、カネダのやつじゃなければ判らんだろうけどな」
スミスは、肩を竦める。
「間違いなく、太陽爆弾化を加速するだろう」
残念なことに、わたしたちができることは何もない。
けれど、世界が滅ぶのを多少遅らせたところでどうなるものでもないだろう。
そんな気も、した。
そして、4機のF35が紅く染まった空の下へ姿を現す。
8本の光の矢が放たれ、再びゴジラサウルスたちは爆炎に包まれる。
ハープーンは、黒竜式の真ん中で炸裂した。
巨大な金属が軋むような、龍たちの叫びがあたりを包む。
世界が龍たちの咆哮で、揺れているようだ。
当然のように、なんのダメージも受けず龍たちは黒い波となって歩き続ける。
F35の第二陣が、高度を下げ近づいていく。
再び龍たちは、世界の終末を告げる咆哮をあげた。
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