水曜日の彼は、魔女と出会った

ルサルカ

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第五話

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 彼女は、おれを見つめていた。

 美しいおんな。

 だが、性的なものを感じさせない、ある種中世の宗教画に描かれる聖女のようにも思う。

 だが、その瞳の奥には、毒があると思う。

 薄暗い部屋。

 何か、楽屋裏のような印象を受ける雑然とした部屋だ。

 おれはなぜか、彼女という物語の登場人物になったような気がする。

「なあ、こんな話聞いて、面白いのかね?」

 おれの問いに、彼女が頷く。

「ああ、面白いね。楽しく聞かせて貰ってるよ」

 おれは、ため息をつく。

 別に楽しめるような話でも、ないとは思うのだが。

 まあ、聞き手が楽しいというのならそれでいいのか。

 おれは話を、続けることにする。



 彼女とホテルで会っていた時にあった、ちょっとした出来事を話そう。

 まあ、どうというほどのことではないんだけれど。

 それは、おれと彼女がいささか壊れているからそう思うだけで、客観的に見るとそれはないだろっていう出来事なのかもしれない。

 それでもおれと彼女にとっては、そんなこともあったっけという程度のものだ。

 いつもおれは彼女の指示で、ホテルにつくと風呂に入る。

 シャワーでもいいんじゃあないかという気もするんだが、風呂のほうが肌の油分が落ちるらしい。

 本当かねとは思うが、特に逆らう理由もないので言われるがままにしている。

 おれが風呂からあがると、床にビニールシートが敷いてあった。

 何度か使い回すので、抽象画のように絵の具が残ったそのシートへおれは横たわる。

 おれはいつもは死体になったような、気分になった。

 その日はなんだか雰囲気が違ったのは、となりの部屋からおんなの喘ぎ声が聞こえたせいだろうか。

 ラブホのくせに隣の部屋から音が聞こえるってのはどうかと思ったが、まあそこそこ大きな声だったということだろう。

「お、ハッスルしてるねぇ」

 彼女は服を脱ぎながら、あはは、と笑いそう言った。

 おれはいつも服を脱ぐこたぁないんじゃないかと思うんだが、彼女は服の生地がおれの肌に触れて乾いてないペイントが剥げるのをいやがる。

 それにしたって下着はいいだろうと思うが、なんだか下着に色がつくのがいやだと言ってた。

 まあ、彼女がやりたいようにやればいいとは思うが、その日に限ってなぜか彼女の裸体におんなを感じてしまったというか。

 上手く言えないが、隣の部屋からの喘ぎ声とあいまって妙な生々しさを感じた。

 それでも作業が始まれば、おれはただの物になっていくんだが。

 その日、裸の下半身をおれに向けて作業する彼女をみて、何か変な感じになった。

 普段はそんなことはなくて、多分彼女自身も気がついてはいないようだったのだが。

 おれのほうに向けられた彼女の下半身にあるその部分は、明らかに性的な反応をおこしていた。

 あれっと、思い見直すんだが、いつもと違う形をそこは示している。

 どういうのだろう、何かおれに語りかけたいかのように少し口を開き、襞が膨らんでいた。

 いつもは隠れている先端の芽も、少し覗いているようだ。

 彼女はそういえば、生理が近いとも言ってたような気もした。

 なんだかそんな彼女の下半身を見ているうちに、おれのその部分も反応を起こしてしまう。

 一度反応が始まってしまうと押し留めることはできず、そこに熱が集まっていくのを感じる。

 突然そこを、彼女に掴まれた。

「ねぇ、ちょっと邪魔なんだけど、これ」

 おれは、苦笑交じりに応える。

「邪魔、って言われてもなあ。外せるもんなら、とりはずすけどそうもいかんしね」

 おれの言葉に納得したのかどうかはわからないが、彼女はなぜかおれのものの先端に指を伸ばす。

 それは愛撫するっていうよりも、医者が患部を確認するとかそんな感じでおれの先端をぐいっと開いて指を差し込んできた。

 彼女の、ガラクタを扱うをような雑っぽい扱いに、おれは少し引いたけれどそれで反応がおさまるものでもない。

 むしろおれの先端はおれの思いに関係なく、彼女の指先を咥え込もうとしている気がする。

 そして、彼女のその部分はより反応が進んでいた。

 襞は花弁のように開いてきており、芽は包皮から抜け出すように大きくなりつつある。

 彼女の反応をみたせいか、おれのそれは残念なことに収まる気配がない。

「なんとかならないかなあ、これ」

 彼女の言葉に、おれは応える。

「まあ、こればっかりは自分の意思では如何ともしがたい」

 彼女は納得したのかどうかよく判らないが、不満そうにおれのそれを弄んでいる。

 先端をぎゅうっと潰したり指で弾いて揺らしてみたり、子供が遊ぶような扱いをした。

 彼女は気がついていないようだが、彼女のそこは開いた口が見えるところまで変化している。

 まるで何かを待っているように、彼女の下半身にある口は開いてひくひくしていた。

 彼女の襞は開いて奥にあるピンク色の粘膜が少し濡れているらしいところまで、見えてしまう。

 おれは、見ていられない気分になってくる。
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