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第一章カトリの街
エピソード44 王国からの招集
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私が人間界に来てから四季という物を体験しました。
少し暖かみがあって桜が綺麗なのが春、うだるような暑さだけれど活力を貰えるのが夏、肌寒くはなるけど紅葉が綺麗な秋、寒いけれど雪がとても綺麗で、イベント事に欠かせない冬。
外に出ている私の頭に淡い雪が積もります。
白髪なので雪が積もってもあまり目立ちませんね。
きっと、またこのカトリの街で新しい春を過ごすのでしょう。
「おい、嬢ちゃん」
私が少々感傷に浸っていた所、私がよくパンを買う露店の店主に話しかけられました。
「どうなされましたか?」
「なんか、国王直属の兵士だとかがお嬢ちゃんに話があるって」
店主さんは「アソコで嬢ちゃんを待っている」と指さした方向には、鎧を身にまとった大柄の男がいました。
男からは何だか穏やかではない雰囲気を感じます。
「あの、私に何か用ですか?」
いきなり攻撃なんてされませんよね、と恐る恐る男に話しかけます。
「我が主の城までご同行願いたい。一緒に来てもらおう」
我が主?城?
「お嬢ちゃん、国王様の城まで来いってことだよ!」
疑問を浮かべる私に先程の店主さんが見兼ねて耳打ちをしてくれます。
「国王様、ですか⋯⋯」
初めて来た時妙にカトリの街には人間が多いなと思いましたが、どうやらここは首都の様で国王が住んでいるとやら。
私は兵士に連れられ、少し歩いた先に馬車が置いてあり「乗れ」との指示で乗り込みました。
人生初馬車です。
「ちなみにお前を呼んだのは国王様ではなく、国王様の意中の相手だ」
「ほほう、なるほど」
「粗相の無いようにしろよ」
粗相があるのは貴方だと思いますが。一応私は来客な訳ですよね。
「貴方こそ、来客にその態度はどうなのでしょう」
言ってしまいました。反発されるでしょうか。
私に指摘されると暫く男は無言を貫き通しました。
怒らせてしまったでしょうか。
「⋯⋯す、すいません」
男は大きな身体で全身を使い私に頭を下げてきました。
いや、謝るんですか。
先程までは感じ悪いと思いましたが、なんだか憎めないタイプの方な気がして来ました。
「で、その意中の相手というのは私にどのようなご要件で?」
「会って聞けば良いだろう」
「は?」
「すみません、極秘故に私も知らされていません」
初めから素直にそういえばいいのに⋯⋯。
「それなら、私を呼んだ方はどのような人なんですか?」
「百聞は一見にしかずだ。自分で確かめろ」
「帰っちゃいましょうか⋯⋯」
「すみませんすみません。とても穏やかで兵士に対してもいつも優しく接して頂いております」
謝るくらいなら初めから素直に言えばいいのに⋯⋯。
なるほど、穏やかで優しい方ですか。
厳格で怖いイメージばかりが膨らんでいたので、少し安心しました。
兵士さんは厳格な面持ちで馬に鞭を叩いています。
どれ、少しからかってみましょう。
「兵士さん、私の事どう思っていますか?」
「関係の無い話はするな。気が散る」
「帰るのでここで降ろしてください」
兵士さんは慌てた様子で「分かった、話す」と私を引き止めました。
「顔は可愛いと思うが胸があまりにも小さいから恋愛対象には入らないな」
⋯⋯からかわなければ良かったです。
兵士さんと談笑をしているうちに、城が見えてきました。
「アレだ」
「随分と大きいですね⋯⋯」
目の前には無駄にデカいとしか言い様のない城がそびえ立っていました。
兵士さんが門を開けて、私はその後に続きます。
城の中へ入ると、兵士さんから「お別れだ」と告げられて別の兵士が私を案内してくれることになりました。
「何だかんだで楽しかったですよ」
「黙れ⋯⋯」
別れ際に初代兵士さんに話しかけると、私語は慎めとでも言いたげな顔で睨まれました。
「こっちだ」
「はいはい」
別の兵士さんに案内されるがままに城内を進みます。
この兵士さんも堅苦しい雰囲気を纏っていますね。
「ここだ」
こここだと言われて行き着いた先は、扉のないただの壁でした。
「あのー、お仕事務まってませんよ?」
煽っている訳ではなく単純に親切心でアドバイスしてあげました。
「黙れ」
暫く壁の前で立ち止まっていると、いきなり扉が現れました。
どなたかが魔法でただの壁と見せていたのでしょうか。
「入れ」
兵士に促されるまま扉を開けて中へ入ります。
「ようこそ、天使様」
部屋の中は豪華な装飾がされていて、中央には優しそうな笑みを浮かべた女性が座っていました。
「貴女は?」
「聞いてなかったのかい?この国の王の想い人だよ」
兵士が外に出て扉を閉めて二人きりになってから、彼女は不気味な笑みを浮かべました。
少し暖かみがあって桜が綺麗なのが春、うだるような暑さだけれど活力を貰えるのが夏、肌寒くはなるけど紅葉が綺麗な秋、寒いけれど雪がとても綺麗で、イベント事に欠かせない冬。
外に出ている私の頭に淡い雪が積もります。
白髪なので雪が積もってもあまり目立ちませんね。
きっと、またこのカトリの街で新しい春を過ごすのでしょう。
「おい、嬢ちゃん」
私が少々感傷に浸っていた所、私がよくパンを買う露店の店主に話しかけられました。
「どうなされましたか?」
「なんか、国王直属の兵士だとかがお嬢ちゃんに話があるって」
店主さんは「アソコで嬢ちゃんを待っている」と指さした方向には、鎧を身にまとった大柄の男がいました。
男からは何だか穏やかではない雰囲気を感じます。
「あの、私に何か用ですか?」
いきなり攻撃なんてされませんよね、と恐る恐る男に話しかけます。
「我が主の城までご同行願いたい。一緒に来てもらおう」
我が主?城?
「お嬢ちゃん、国王様の城まで来いってことだよ!」
疑問を浮かべる私に先程の店主さんが見兼ねて耳打ちをしてくれます。
「国王様、ですか⋯⋯」
初めて来た時妙にカトリの街には人間が多いなと思いましたが、どうやらここは首都の様で国王が住んでいるとやら。
私は兵士に連れられ、少し歩いた先に馬車が置いてあり「乗れ」との指示で乗り込みました。
人生初馬車です。
「ちなみにお前を呼んだのは国王様ではなく、国王様の意中の相手だ」
「ほほう、なるほど」
「粗相の無いようにしろよ」
粗相があるのは貴方だと思いますが。一応私は来客な訳ですよね。
「貴方こそ、来客にその態度はどうなのでしょう」
言ってしまいました。反発されるでしょうか。
私に指摘されると暫く男は無言を貫き通しました。
怒らせてしまったでしょうか。
「⋯⋯す、すいません」
男は大きな身体で全身を使い私に頭を下げてきました。
いや、謝るんですか。
先程までは感じ悪いと思いましたが、なんだか憎めないタイプの方な気がして来ました。
「で、その意中の相手というのは私にどのようなご要件で?」
「会って聞けば良いだろう」
「は?」
「すみません、極秘故に私も知らされていません」
初めから素直にそういえばいいのに⋯⋯。
「それなら、私を呼んだ方はどのような人なんですか?」
「百聞は一見にしかずだ。自分で確かめろ」
「帰っちゃいましょうか⋯⋯」
「すみませんすみません。とても穏やかで兵士に対してもいつも優しく接して頂いております」
謝るくらいなら初めから素直に言えばいいのに⋯⋯。
なるほど、穏やかで優しい方ですか。
厳格で怖いイメージばかりが膨らんでいたので、少し安心しました。
兵士さんは厳格な面持ちで馬に鞭を叩いています。
どれ、少しからかってみましょう。
「兵士さん、私の事どう思っていますか?」
「関係の無い話はするな。気が散る」
「帰るのでここで降ろしてください」
兵士さんは慌てた様子で「分かった、話す」と私を引き止めました。
「顔は可愛いと思うが胸があまりにも小さいから恋愛対象には入らないな」
⋯⋯からかわなければ良かったです。
兵士さんと談笑をしているうちに、城が見えてきました。
「アレだ」
「随分と大きいですね⋯⋯」
目の前には無駄にデカいとしか言い様のない城がそびえ立っていました。
兵士さんが門を開けて、私はその後に続きます。
城の中へ入ると、兵士さんから「お別れだ」と告げられて別の兵士が私を案内してくれることになりました。
「何だかんだで楽しかったですよ」
「黙れ⋯⋯」
別れ際に初代兵士さんに話しかけると、私語は慎めとでも言いたげな顔で睨まれました。
「こっちだ」
「はいはい」
別の兵士さんに案内されるがままに城内を進みます。
この兵士さんも堅苦しい雰囲気を纏っていますね。
「ここだ」
こここだと言われて行き着いた先は、扉のないただの壁でした。
「あのー、お仕事務まってませんよ?」
煽っている訳ではなく単純に親切心でアドバイスしてあげました。
「黙れ」
暫く壁の前で立ち止まっていると、いきなり扉が現れました。
どなたかが魔法でただの壁と見せていたのでしょうか。
「入れ」
兵士に促されるまま扉を開けて中へ入ります。
「ようこそ、天使様」
部屋の中は豪華な装飾がされていて、中央には優しそうな笑みを浮かべた女性が座っていました。
「貴女は?」
「聞いてなかったのかい?この国の王の想い人だよ」
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