異世界で、生きてます。まぁ、どうにかなるのかなぁ。

こまたろ

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何が何だかわかりません。2

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目が覚めると、温かい何かに抱きついていた。
ゆっくりと目を開いてまわりをみると、ドアが見えて、先程より高い目線だった。
そして、揺れる自分の足が見える。

「ハハ」

抱っこされてました。
乾いた笑い声をついだしてしまう。
あたしを、抱っこしてるこの男の人はリュートさん。
椅子に座って、苦笑いでこっちを見てる男の人がセザールさん。

セザールさんは、この街オーマトルヌ辺境伯の次男みたいです。
そのセザールさんの友達で一緒にいるのが、リュートさん伯爵の長男。
二人で、ここのオーマトルヌという街の補佐をして守ってるっていってた。
セザールさんもリュートさんも、頭も良くてしっかりと自分達のやるべき事を考えて手伝いしてるんだって。
自分達でこうしたいみたいな考えがあり、辺境伯に話をしてやってみなさいと、色んな仕事をしてるみたい。

しかも、おじさんじゃなく
若いお兄ちゃんなんだけど、二人ともイケメンですよ。
悠里さんのオタク魂がチラチラとうかがえる。
悠里さんは、男性アイドルオタクだ。
キラキラのイケメン幸せそうに見てるよ。
悠里さんは、イケメンに夢中で、この状況のあたしのこと、助けてくれないの?
オババが、お兄ちゃんに抱っこって…どうなの?
おかしいでしょ!

「リュートさん、おろして」
「えー、なんで?」

お兄さん方の自己紹介をしている。
リュートさんがソファーに座り、何でかあたしは抱っこされたまま聞いている。

「アオイは、まだ小さな子供なんだからね」
「自分で歩けるし、座れるよ」

私はこれでも、地球上では34歳だったんですよ。
ただいま、この世界で4歳だけど。
ちなみに、怒られるからこっそりとね。
悠里さんは40歳でした。
今、何歳なんだろう?

「おろして、おろしてください…お願いします」
「しょうがないなぁ」

やっと床に足がついたと、ホッとして笑顔になる。
目の前のリュートさんが、目をかっとひらいて笑顔になりガバッとね…また、抱っこされてます。

「ちゃんと、おろしてあげたからね」
「お前、酷いな。アオイが固まってるぞ」

コンコンとノックの音。
背筋がピンとのびたスラッとしたおじさまが来た。

「セパスか」
「旦那様が、報告がまだかと」
「あぁ今から行く」

セザールさんとともに、リュートさん悠里さんと部屋を出て行く。
もちろん、あたしはリュートさんに抱っこされたままですよ。

コンコン

「父上、セザールです」
「入れ」
「失礼します」

中はスッキリしながらも、いい物使ってるんだなぁと思う、多分ね。
キラキラのやつがあそことかね、高そう。
リュートさん、いい加減におろしてとトントン肩を叩く。
何故かぎゅっと抱き締められるのは、なんで?

「可愛い」

ボソリと耳元に聞こえる声。
リュートさん、大丈夫か?

「リュート、父上の前だ。いい加減に、アオイをおろせ」
「……」

何も聞こえませんって顔してリュートさんおろしてくれません。
セザールさんのお父さんの、苦笑いが聞こえてきた。
そりゃそーだ。
セザールさんの大きなタメ息からはじまり、今回の領地の報告してる。
リュートさんも、顔だけキリッとしてる。

「ところで、その娘達は?」
「帰る途中で、見つけた子供達なんです。小さな子供をそのままにしておけないので連れて帰って来たのですが、聞いたことない言葉をいったりするので…見た目も変わってるし」
「もしかしたら、異世界からの迷い子かもな。確かに、見たことない格好に顔だからな」
「リュート、おろしてやりなさい」

セザールさんのお父さんに言われてしぶしぶおろしてくれた。
トコトコと歩いてセザールさんのお父さんの元へ、悠里さんも一緒に行く。

「初めまして悠里と言います」
「初めまして葵といいます。途方にくれてたところ、セザール様に助けて頂きました。ありがとうございます」

セザールさんのお父さんは、椅子から立ち上り視線を合わせてくれた。

「私は、セザールの父のアロワだ。小さいのに迷い子とは…」

優しく悠里さんと私の頭を撫でてくれる。
大きくて優しい手だな。
セザールさんのお父さんを見てると、すっと腕がのびてきて体が宙に浮く。
一瞬抱き上げられて、乗せられた腕からグラリと倒れそうになる。
慌てて犯人のリュートさんの服を掴むと、またぎゅっと抱き締められる。
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