綺麗な先生は好きですか?

くるむ

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第八章

今、起きている事 5

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隣のファミレスに行くのかと思っていたら、違ってた。
先生とは昨日電話で話し合って、渚さん行きつけの和食レストランで待ち合わせることになったらしい。

今日は先生の授業も無かったし、話す機会が無かったから聞いて無かったんだよな。

渚さんは予約も入れていて、奥にある個室へと通された。

「本題は、澪が来てからにしようか。多分あいつ自身から話したいだろうし」
「分かりました」

渚さんはメニューを開いてちょっと考えた後、俺にデザートもあるよとメニューを勧めてくれた。
俺がメニューを眺めながら考えている最中に、渚さんのスマホから着信音が聞こえてきた。

「はい。……ああ、そうか分かった。……え? ああ、うん。了解、じゃあ後でな」

「……先生から?」
「そ。もう15分くらいしたら着くから、ついでに注文も済ませてくれだってさ。南くん、何を頼むか決まった?」
「あ、はい。え~っと、このチョコレートパフェで」
「オッケ」

渚さんはチャイムを鳴らして先生の分の注文も済ませ、リラックスするように足を延ばした。
そして俺の気を紛らわそうとしてくれたのか、他愛のない話で笑わせてくれた。

そうこうしている内に、部屋の外から「こちらです」と店の人の案内する声が聞こえてきた。

「待たせたな」
「いーや。ま、座れよ」

先生は俺の方に回り、隣に座った。最近は、あんまり先生とこんな風に近くに居られることがなかなか無かったので、素直にうれしい。顔が見たくて先生の方を向いたら、パチリと目が合いニコリと微笑まれた。

あうう~。
ここに渚さんが居なかったらグリグリするのに~。

そんな思いでチョッピリ悶々としていたら、渚さんに笑われた。

「南くんは本当に澪の事が大好きだよね。俺の事は気にしないで思いっきり澪に甘えても構わないよ」

ニコニコしながらそう言われても、ハイそうですかと言えるわけが無い。
モゴモゴと言い訳を口の中で呟いていると、注文をしていた料理が運ばれてきた。

そして、俺の目の前にはチョコパフェが。

「なんだ南、飯食ってきたのか」

「あー、はい。……俺、この時間に友達と会う事ってあんま無いし。たまにカラオケ行く時も、学校終わって直行してフリードリンクですましちゃうくらいだから。食べてから出た方が詮索されないで済むかなって思って」

「成程、そっか。南んちは家族団欒が基本だし、松本の家庭もそんな感じがするもんな」
「…………」

その先生の感想って、先生のお家がそうじゃなかったからなんだろうか。
そう思ったら複雑な気持ちになって、俺はどう返事をしたらいいのか分からなかった。
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