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第五章
頼もしいクラスメイト
「……気の毒に」
「ひでーよな、向坂の奴。あれ絶対確信犯だろ」
皆に責められ宥められて、仕方なく僕はミミーの衣装を試着してみた。
向坂さんたちに初めに寸法を測られていたこともあって、残念なことに何の手直しもせずに着ることが出来るという最悪の状態だった。
……小さすぎて着れないって状態だったらよかったのに!
打ちひしがれる僕に、加賀くんと加山さんが一緒になって怒ってくれた。
怒ってくれたけど、だからと言って決まってしまったことが覆ることも無く、僕はやっぱりひたすら落ち込むことしか出来なかった。
はう……。
放課後、みんなと一緒にバレーの練習に向かう加賀くんを見送って、またため息を吐いた。
「もう、ヤだなー。まだ落ち込んでるの? これから同好会でしょ? ……先輩に話して慰めて貰ったらいいよ」
「えっ!? ……言いたくないよ」
「何でよ? シドウ先輩、優しいから抱きしめて慰めてくれそうじゃない……! あぁ~、想像しただけで美味しすぎてたまらないわ!」
「…………」
加山さんってこんな人だったっけ?
……礼人さんが言っていた"ふのつく女子"って、こういうことなのか。
だけど律義に礼人さんの名前だけは小さな声で話してくれているところは、加山さんの優しいところだ。
「ねえ、加山さん」
「なあに?」
「加山さんは……、その、レイトサンのこと好きなんじゃなかったの?」
「えっ? ああ、うん。好き好き。だってあんなキレイな男の人、めったにいないじゃない! 個人の好みかもしれないけど、同好会のメンバーの中でもダントツだと思うし! その、その綺麗な人がさ……!」
加山さんはそこまで言って、話を区切りキラキラした瞳で僕を見つめた。
……?
「ヤだー、もうっ!!」
バシバシ!
「ちょっ、痛いよ加山さん」
「鹿倉君!」
「え? な、なに?」
「紫藤先輩とさ、進展とかあったら教えてね! 楽しみにしてるからっ」
「ええっ?」
ボソボソと内緒話で何を言うかと思ったら!
さっきの好きって何だったの? その感じは恋愛対象のそれじゃないよね!
「とにかく、私は鹿倉君の味方だからね。気を大きく持って、今日もしっかり甘えておいでよ♪」
「ええっと……」
なんて返事をしたらいいんだろう……。
僕がアウアウしている内に、別の女子が加山さんを呼びに来た。
「凛―、ドッジボールしに行くよー」
「あ、分かったー。じゃあね、鹿倉君。しっかり甘えて元気もらっといで!」
「う、……うん。加山さんも頑張って」
「オッケー♪ じゃね」
……なんというか。
明るくハキハキとした加山さんの意外な一面。
だけど……。
味方だって言ってくれたんだよね。
あの同好会の人たち以外にはバレちゃいけないって思っていたから。
僕にとっては、すごく頼もしい言葉には違いなかった。
「ひでーよな、向坂の奴。あれ絶対確信犯だろ」
皆に責められ宥められて、仕方なく僕はミミーの衣装を試着してみた。
向坂さんたちに初めに寸法を測られていたこともあって、残念なことに何の手直しもせずに着ることが出来るという最悪の状態だった。
……小さすぎて着れないって状態だったらよかったのに!
打ちひしがれる僕に、加賀くんと加山さんが一緒になって怒ってくれた。
怒ってくれたけど、だからと言って決まってしまったことが覆ることも無く、僕はやっぱりひたすら落ち込むことしか出来なかった。
はう……。
放課後、みんなと一緒にバレーの練習に向かう加賀くんを見送って、またため息を吐いた。
「もう、ヤだなー。まだ落ち込んでるの? これから同好会でしょ? ……先輩に話して慰めて貰ったらいいよ」
「えっ!? ……言いたくないよ」
「何でよ? シドウ先輩、優しいから抱きしめて慰めてくれそうじゃない……! あぁ~、想像しただけで美味しすぎてたまらないわ!」
「…………」
加山さんってこんな人だったっけ?
……礼人さんが言っていた"ふのつく女子"って、こういうことなのか。
だけど律義に礼人さんの名前だけは小さな声で話してくれているところは、加山さんの優しいところだ。
「ねえ、加山さん」
「なあに?」
「加山さんは……、その、レイトサンのこと好きなんじゃなかったの?」
「えっ? ああ、うん。好き好き。だってあんなキレイな男の人、めったにいないじゃない! 個人の好みかもしれないけど、同好会のメンバーの中でもダントツだと思うし! その、その綺麗な人がさ……!」
加山さんはそこまで言って、話を区切りキラキラした瞳で僕を見つめた。
……?
「ヤだー、もうっ!!」
バシバシ!
「ちょっ、痛いよ加山さん」
「鹿倉君!」
「え? な、なに?」
「紫藤先輩とさ、進展とかあったら教えてね! 楽しみにしてるからっ」
「ええっ?」
ボソボソと内緒話で何を言うかと思ったら!
さっきの好きって何だったの? その感じは恋愛対象のそれじゃないよね!
「とにかく、私は鹿倉君の味方だからね。気を大きく持って、今日もしっかり甘えておいでよ♪」
「ええっと……」
なんて返事をしたらいいんだろう……。
僕がアウアウしている内に、別の女子が加山さんを呼びに来た。
「凛―、ドッジボールしに行くよー」
「あ、分かったー。じゃあね、鹿倉君。しっかり甘えて元気もらっといで!」
「う、……うん。加山さんも頑張って」
「オッケー♪ じゃね」
……なんというか。
明るくハキハキとした加山さんの意外な一面。
だけど……。
味方だって言ってくれたんだよね。
あの同好会の人たち以外にはバレちゃいけないって思っていたから。
僕にとっては、すごく頼もしい言葉には違いなかった。
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