27 / 54
第1章〔地球編〕
past7 にらめっこといじめ
しおりを挟む
一人は両目の先に両人さし指、鼻の穴を大きく広げ、口に両薬指で左右に引っ張り、もう一人は目を大きく広げ口を大きく脹らまし、鼻の頭を指先で上げる。はい、にらめっこの出来上がり。
少年二人がくるりと地面を回りながら笑わないように遊んでいる。
私はアースフィール。那賀龍神の相棒のWEGSだ。今は頭部もボディーも一体化している状態だ。
那賀龍神と私がここに来て二週間。今は放課後で校舎の外で児童達が、それぞれ組みを作り遊んでいる。
先程からにらめっこをしている二人が……
「ぷはぁ~!ハハハっ!マシン、お前強いよ」
「当たり前だよ、おれはみんなを笑わせるプロになるんだ!でもね、キアトも強かったよ。おれ、あと七秒で笑ってたもん」
寝ぐせ爆発の未室希跡と目を開けているのか綴じているのか解らない程の細目の火野真芯の豪快に笑う会話に、何が面白いのか解らないが、とにかく二人の少年に熱い友情が芽生えたようだ。
そしてそこに須藤勇矢と香川まゆ。まゆがいるということは当然、この人もいる。
世界一の理不尽大王の頭の弱い頭の弱い相棒、那賀龍神が……。頭の弱いは二度言うのがミソなのだ。
「マシン、プロになるってなんのプロだ?」
那賀龍神がマシンに尋ねる。マシンはズボンのポケットから赤色のピンポン球を出し、自分の鼻に着けた。
「ピエロだ~!おれはピエロになって宇宙一のコメディアンになるんだ~!」
マシンの大きな夢に那賀龍神が微笑ましい表情を見せた。
「スゲー格好いいぜ、マシン!俺はお前の夢を応援するぜ!」
「オレも」「じゃあ、まゆも」
那賀龍神が感動しているのが私にも伝わる。
本当にここに来て良かった。那賀龍神が生き生きしているのは久しく見ていない。
もし私に感情があるならきっと泣きながら喜んでいただろう。
「ユウヤとまゆもにらめっこやろうぜ!」
キアトがおとなしいユウヤと、恥ずかしがり屋のまゆを誘う。
ユウヤは照れながら、まゆは泣きそうになりながら拒否する。
「面白いのになぁ」
「キアト、無理強いするのは良くないぜ。無理強いは女の子に嫌われるぞ」
那賀龍神がキアトに笑顔で答え、まゆとユウヤの頭を撫でた。
「まゆはキアホが好き……」「キアホじゃねぇって」
はにかむまゆにキアトは照れながら文句を言う。
「モテモテじゃねぇか、キアト~!」
那賀龍神は笑いながらキアトを茶化す。
「んじゃ、俺がにらめっこしてやるぜ!マシン、覚悟しろよ!」
「望むところだ~!おれの必殺技を見せてやる!」
那賀龍神とマシンが互いに向き合う。那賀龍神の変顔が見れる。私の中に内蔵されたカメラで激写して日下部弥生に後で見せて笑い者にさせてやろう。
……が、その時。
「那賀先生、ここにいた!大変だよ!」
突然、読心能力をもつ神代ひろなが走って那賀龍神を呼んだ。
「どうした、ひろな?先生、今からマシンとにらめっこ「男子が喧嘩してます!」
那賀龍神の言葉をひろなが遮った。
「喧嘩……?ただの喧嘩ならほっとけ。男子たる者、喧嘩して友情を深めるんだ。まあ、いじめなら許さないけどな」「喧嘩じゃなくいじめです!」
ひろなの訂正に那賀龍神が真顔でひろなが走って来た方へと走りだした。
まだ幼い少女からみれば喧嘩もいじめも見方によって同じように見えるのかもしれない。
私も那賀龍神に続き移動すると、キアト達も那賀龍神に続くように走りだした。
那賀龍神と私が現場に着くと、一人の少年がうずくまり頭を両腕で防御していた。
その少年に三人の男子が蹴ったり、叩いたりしている。明らかにいじめだった。
「オラァ!やめんか!バカヤロー!」
那賀龍神が凄味を見せ、三人の男子の首根っこを掴み、少年から遠ざけた。
すでに他の児童達もおり、キアト達も続いてその場に来た。この芝生がある広場に三十人の児童と那賀龍神が揃い、嫌な空気が流れていた。
「お前ら!なんでこんなことをする!?俺は前に言ったよな?いじめをするなって!」
那賀龍神が真剣に怒っていた。
三人の男子は那賀龍神に何か反論しようとしたが、那賀龍神の迫力に声が出せなかった。
「なあ、テル、ノリヒコ、レツト!」
那賀龍神が三人の男子の名前を怒鳴りながら呼び、さらにうずくまって顔を隠す少年の背中に手を当てた。
「この服装は……、ヒロヤか?ヒロヤだな?もう大丈夫だ!顔を上げろ」
那賀龍神がそう言い、少年の肩に手を当てた。
ヒロヤ少年。大島洋也、間違いなくうずくまり、可哀想に泣き声が聞こえる。
だが、何故かその泣き声が普通ではない。泣き声がまるで獣のような……
「危ない、先生!」
誰かが無理やりヒロヤの顔を上げようとした那賀龍神を止める。
だが、その言葉は間に合わず次の瞬間、那賀龍神が苦痛に顔を歪めた。
苦痛に顔を歪めた原因は、ヒロヤ少年が那賀龍神の右腕に噛みついていたからだ。
ヒロヤ少年の顔は人間の顔ではなく、狼の子の顔だった。
大島洋也。この少年は半狼半人・ワーウルフと呼ばれる変身能力者だった。
那賀龍神の右腕から血が流れるが、ヒロヤ少年は離さずにいた。
奮えて泣きながら……
少年二人がくるりと地面を回りながら笑わないように遊んでいる。
私はアースフィール。那賀龍神の相棒のWEGSだ。今は頭部もボディーも一体化している状態だ。
那賀龍神と私がここに来て二週間。今は放課後で校舎の外で児童達が、それぞれ組みを作り遊んでいる。
先程からにらめっこをしている二人が……
「ぷはぁ~!ハハハっ!マシン、お前強いよ」
「当たり前だよ、おれはみんなを笑わせるプロになるんだ!でもね、キアトも強かったよ。おれ、あと七秒で笑ってたもん」
寝ぐせ爆発の未室希跡と目を開けているのか綴じているのか解らない程の細目の火野真芯の豪快に笑う会話に、何が面白いのか解らないが、とにかく二人の少年に熱い友情が芽生えたようだ。
そしてそこに須藤勇矢と香川まゆ。まゆがいるということは当然、この人もいる。
世界一の理不尽大王の頭の弱い頭の弱い相棒、那賀龍神が……。頭の弱いは二度言うのがミソなのだ。
「マシン、プロになるってなんのプロだ?」
那賀龍神がマシンに尋ねる。マシンはズボンのポケットから赤色のピンポン球を出し、自分の鼻に着けた。
「ピエロだ~!おれはピエロになって宇宙一のコメディアンになるんだ~!」
マシンの大きな夢に那賀龍神が微笑ましい表情を見せた。
「スゲー格好いいぜ、マシン!俺はお前の夢を応援するぜ!」
「オレも」「じゃあ、まゆも」
那賀龍神が感動しているのが私にも伝わる。
本当にここに来て良かった。那賀龍神が生き生きしているのは久しく見ていない。
もし私に感情があるならきっと泣きながら喜んでいただろう。
「ユウヤとまゆもにらめっこやろうぜ!」
キアトがおとなしいユウヤと、恥ずかしがり屋のまゆを誘う。
ユウヤは照れながら、まゆは泣きそうになりながら拒否する。
「面白いのになぁ」
「キアト、無理強いするのは良くないぜ。無理強いは女の子に嫌われるぞ」
那賀龍神がキアトに笑顔で答え、まゆとユウヤの頭を撫でた。
「まゆはキアホが好き……」「キアホじゃねぇって」
はにかむまゆにキアトは照れながら文句を言う。
「モテモテじゃねぇか、キアト~!」
那賀龍神は笑いながらキアトを茶化す。
「んじゃ、俺がにらめっこしてやるぜ!マシン、覚悟しろよ!」
「望むところだ~!おれの必殺技を見せてやる!」
那賀龍神とマシンが互いに向き合う。那賀龍神の変顔が見れる。私の中に内蔵されたカメラで激写して日下部弥生に後で見せて笑い者にさせてやろう。
……が、その時。
「那賀先生、ここにいた!大変だよ!」
突然、読心能力をもつ神代ひろなが走って那賀龍神を呼んだ。
「どうした、ひろな?先生、今からマシンとにらめっこ「男子が喧嘩してます!」
那賀龍神の言葉をひろなが遮った。
「喧嘩……?ただの喧嘩ならほっとけ。男子たる者、喧嘩して友情を深めるんだ。まあ、いじめなら許さないけどな」「喧嘩じゃなくいじめです!」
ひろなの訂正に那賀龍神が真顔でひろなが走って来た方へと走りだした。
まだ幼い少女からみれば喧嘩もいじめも見方によって同じように見えるのかもしれない。
私も那賀龍神に続き移動すると、キアト達も那賀龍神に続くように走りだした。
那賀龍神と私が現場に着くと、一人の少年がうずくまり頭を両腕で防御していた。
その少年に三人の男子が蹴ったり、叩いたりしている。明らかにいじめだった。
「オラァ!やめんか!バカヤロー!」
那賀龍神が凄味を見せ、三人の男子の首根っこを掴み、少年から遠ざけた。
すでに他の児童達もおり、キアト達も続いてその場に来た。この芝生がある広場に三十人の児童と那賀龍神が揃い、嫌な空気が流れていた。
「お前ら!なんでこんなことをする!?俺は前に言ったよな?いじめをするなって!」
那賀龍神が真剣に怒っていた。
三人の男子は那賀龍神に何か反論しようとしたが、那賀龍神の迫力に声が出せなかった。
「なあ、テル、ノリヒコ、レツト!」
那賀龍神が三人の男子の名前を怒鳴りながら呼び、さらにうずくまって顔を隠す少年の背中に手を当てた。
「この服装は……、ヒロヤか?ヒロヤだな?もう大丈夫だ!顔を上げろ」
那賀龍神がそう言い、少年の肩に手を当てた。
ヒロヤ少年。大島洋也、間違いなくうずくまり、可哀想に泣き声が聞こえる。
だが、何故かその泣き声が普通ではない。泣き声がまるで獣のような……
「危ない、先生!」
誰かが無理やりヒロヤの顔を上げようとした那賀龍神を止める。
だが、その言葉は間に合わず次の瞬間、那賀龍神が苦痛に顔を歪めた。
苦痛に顔を歪めた原因は、ヒロヤ少年が那賀龍神の右腕に噛みついていたからだ。
ヒロヤ少年の顔は人間の顔ではなく、狼の子の顔だった。
大島洋也。この少年は半狼半人・ワーウルフと呼ばれる変身能力者だった。
那賀龍神の右腕から血が流れるが、ヒロヤ少年は離さずにいた。
奮えて泣きながら……
0
あなたにおすすめの小説
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
転生先はご近所さん?
フロイライン
ファンタジー
大学受験に失敗し、カノジョにフラれた俺は、ある事故に巻き込まれて死んでしまうが…
そんな俺に同情した神様が俺を転生させ、やり直すチャンスをくれた。
でも、並行世界で人々を救うつもりだった俺が転生した先は、近所に住む新婚の伊藤さんだった。
軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います
こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!===
ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。
でも別に最強なんて目指さない。
それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。
フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。
これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる