25 / 128
第24話
しおりを挟む
若い女性と一緒に寝る。
そう言葉にすると凄いようだが、実際はダンジョン内での仮眠、それも簡易的なテントでの雑魚寝?だ。
それでも俺はエレンが手の届く所で寝る、という事で興奮してしまったようだ。
何せ相手は呪いのせいでガチムチみたいな姿だったのが、解呪できた途端に本来の姿へと戻り、その姿が小柄で細身、超絶美少女というのだからもう手に負えない・・・・何が手に負えないかは知らん。
エレンと初めてパーティーを組んでの宿泊。
興奮している俺とは対照的に、エレンはあっという間に寝てしまった。
俺、男として見られていないのだろうか。
で、綺麗な顔が近くにあるのでますます寝れん!と思ったその時、土の精霊であるじいちゃんが現れ、とあるお願いをされた。
『すまんがちょっと頼まれて欲しいのじゃが。』
じゃがって芋の子事か?違う?
エレンが無防備に寝てしまって、テンションが変になっていたようだ。
『それは今しなくちゃいけない?』
じいちゃんに声を掛けたのだが、風の精霊シルフさんも居たようで、
『折角ダンジョンに来た事だし、アンタはここで寝ていればいいから、その間に私達が下の様子を見に行ってあげようって言っているのよ、フフン!』
何がフフンなんだ?
『シルフさん、それではヘリット様に伝わりませんわ。ヘリット様、数日後に曰く付きの冒険者とパーティーを組み、ダンジョンの攻略をなさるとか。不測の事態を避ける為、私達が事前にダンジョンを調べて対策をしたいと思いますの。』
水の精霊アクアさん、誰かさんと違い簡潔に、かつ分かり易く説明してくれる・・・・流石だ!
『もちろん私達の誰かが常に無防備なヘイマンス殿を見守りお護りすると約束致します。どうかお認めを、そして申し訳ありませんがこのまま地脈と繋がって頂きたい。』
火の精霊サラマンダーさんがお願いの内容を伝えてくれたが、寝ている時に地脈と繋がる事が出来るのか?
『まあ物は試しじゃ、是非ともやって欲しいぞい。』
うーん、地面に直接突っ伏さなくても出来るのだろうか。
出来ればテントから出たくない!
折角エレンが隣で寝ているのに!
『そこは要検討じゃぞい。儂が思うに、恐らく其方が地面に突っ伏すと、心の臓が地脈に近づく事で繋がる、とにらんでおるのじゃ。』
このままうつ伏せで寝てしまうと、疲れは取れるのだろうか。
無念の死を遂げた冒険者達の為にも試すか・・・・会った事もない人間の事を考えるのは、何だか不思議な気持ちになる。
『わかった、やってみるよ。』
俺はまずテント内でうつ伏せになった。このまま成功すればいいのだが。
そう思って地脈と繋がるべくいつものルーチンを行った。
気が付けば朝だった。
そう言葉にすると凄いようだが、実際はダンジョン内での仮眠、それも簡易的なテントでの雑魚寝?だ。
それでも俺はエレンが手の届く所で寝る、という事で興奮してしまったようだ。
何せ相手は呪いのせいでガチムチみたいな姿だったのが、解呪できた途端に本来の姿へと戻り、その姿が小柄で細身、超絶美少女というのだからもう手に負えない・・・・何が手に負えないかは知らん。
エレンと初めてパーティーを組んでの宿泊。
興奮している俺とは対照的に、エレンはあっという間に寝てしまった。
俺、男として見られていないのだろうか。
で、綺麗な顔が近くにあるのでますます寝れん!と思ったその時、土の精霊であるじいちゃんが現れ、とあるお願いをされた。
『すまんがちょっと頼まれて欲しいのじゃが。』
じゃがって芋の子事か?違う?
エレンが無防備に寝てしまって、テンションが変になっていたようだ。
『それは今しなくちゃいけない?』
じいちゃんに声を掛けたのだが、風の精霊シルフさんも居たようで、
『折角ダンジョンに来た事だし、アンタはここで寝ていればいいから、その間に私達が下の様子を見に行ってあげようって言っているのよ、フフン!』
何がフフンなんだ?
『シルフさん、それではヘリット様に伝わりませんわ。ヘリット様、数日後に曰く付きの冒険者とパーティーを組み、ダンジョンの攻略をなさるとか。不測の事態を避ける為、私達が事前にダンジョンを調べて対策をしたいと思いますの。』
水の精霊アクアさん、誰かさんと違い簡潔に、かつ分かり易く説明してくれる・・・・流石だ!
『もちろん私達の誰かが常に無防備なヘイマンス殿を見守りお護りすると約束致します。どうかお認めを、そして申し訳ありませんがこのまま地脈と繋がって頂きたい。』
火の精霊サラマンダーさんがお願いの内容を伝えてくれたが、寝ている時に地脈と繋がる事が出来るのか?
『まあ物は試しじゃ、是非ともやって欲しいぞい。』
うーん、地面に直接突っ伏さなくても出来るのだろうか。
出来ればテントから出たくない!
折角エレンが隣で寝ているのに!
『そこは要検討じゃぞい。儂が思うに、恐らく其方が地面に突っ伏すと、心の臓が地脈に近づく事で繋がる、とにらんでおるのじゃ。』
このままうつ伏せで寝てしまうと、疲れは取れるのだろうか。
無念の死を遂げた冒険者達の為にも試すか・・・・会った事もない人間の事を考えるのは、何だか不思議な気持ちになる。
『わかった、やってみるよ。』
俺はまずテント内でうつ伏せになった。このまま成功すればいいのだが。
そう思って地脈と繋がるべくいつものルーチンを行った。
気が付けば朝だった。
300
あなたにおすすめの小説
【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。
なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!
冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。
ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。
そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。
【完結】魔術師なのはヒミツで薬師になりました
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
ティモシーは、魔術師の少年だった。人には知られてはいけないヒミツを隠し、薬師(くすし)の国と名高いエクランド国で薬師になる試験を受けるも、それは年に一度の王宮専属薬師になる試験だった。本当は普通の試験でよかったのだが、見事に合格を果たす。見た目が美少女のティモシーは、トラブルに合うもまだ平穏な方だった。魔術師の組織の影がちらつき、彼は次第に大きな運命に飲み込まれていく……。
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。
【完結】スキルを作って習得!僕の趣味になりました
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》 どんなスキル持ちかによって、人生が決まる。生まれ持ったスキルは、12歳過ぎから鑑定で見えるようになる。ロマドは、4度目の15歳の歳の鑑定で、『スキル錬金』という優秀なスキルだと鑑定され……たと思ったが、錬金とつくが熟練度が上がらない!結局、使えないスキルとして一般スキル扱いとなってしまった。
どうやったら熟練度が上がるんだと思っていたところで、熟練度の上げ方を発見!
スキルの扱いを錬金にしてもらおうとするも却下された為、仕方なくあきらめた。だが、ふと「作成条件」という文字が目の前に見えて、その条件を達してみると、新しいスキルをゲットした!
天然ロマドと、タメで先輩のユイジュの突っ込みと、チェトの可愛さ(ロマドの主観)で織りなす、スキルと笑いのアドベンチャー。
アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。
ふとした事でスキルが発動。
使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。
⭐︎注意⭐︎
女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる