精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない

よっしぃ

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第52話

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『ヘイマンス様、水を凍らせる事でアイスジャベリンとなるのですわ。』
 お、アクアさんだ。

 うーん、今まで戦闘とは無縁だったから、いきなりは戸惑うなあ。
 おっと脱線した。
「よし、じゃあまずは地面から槍を出してみる・・・・【ジャベリン】!」
 勿論魔物を注視しながらの魔法展開。
 そうしないと何処に槍が出現するか怪しいし、串刺しできなければ今回は意味がない。

 で・・・・うわ!マジで串刺しだよ。
 俺の魔法って威力すげえんだな、というか魔法って無敵じゃね?

『では次じゃ。アイスジャベリン・・・・は持っとるのか?』
 持っては・・・・ないぞ。
『まあ何だ、地上へ戻ったら色々買う事にする。』
 仕方がないんだよ、ここまで魔法を扱えるようになれるとは思ってもみなかったんだし。

『では私が導きましょうか?』
 導く?お手伝いとか私がやる、ではなく?
『水を凍らせるお手伝いですわ。』
 熱を奪うって事なのだろうか。水の精霊ってそんな事も出来るのか。
 俺はアクアさんの指示で水を出した。
 単なる【ウォーター】だ。
 これは魔力1で扱える魔法だが、以前であれば俺はこの魔法ですら、使用後は魔力枯渇に陥っていたっけ。
 魔道具を手に入れてからはそう言う事は無くなったが、そもそも俺は魔力持ちとはいえ魔法を使ってこなかったからなあ。

 あ、アクアさんが何やらやっている・・・・何だか凍ってきた?
『槍をイメージすれば出来上がりです。』
 俺はここで【ジャベリン】と唱えた。
 すると氷の槍が出来上がった。つまり【アイスジャベリン】だ。

 これはどうすれば?
『風魔法で飛ばしちゃえばいいのよ。』
 どうやら風魔法で槍を飛ばす事が出来るらしい。
 片手にアイスジャベリンを持・・・・てない!冷たすぎる!
 床に寝かせたまま【ウィンド】を発動。
【ウィンド】も初期魔法だ。
 それも微風程度しか出ない。
 但しレベルが上がれば込める魔力量を調節できるので、1の魔力と10を込めた魔力で放てば威力がかなり変わり、まるで別魔法になる。
 まあこれは【ファイヤー】【ウォーター】なんかもそうなんだ。
 で、俺が放った【ウィンド】は上手く【アイスジャベリン】を風へ乗せる事に成功し、【アイスジャベリン】は魔物に向かって飛んでいく。
 で、突き刺さった!やはり凄いな魔法って。
 今まで見ていなかったからわからないが、精霊達が魔物相手に戦ってくれていた時もこんな感じだったのだろうか。
 今までは地脈に繋がる時、地面に突っ伏していたから視界も限られていた。
 だから視線上に戦闘が行われていないと見えなかったんだよな。
 
 で、俺が色々試している間、徐々に体力を取り戻しつつあるエレンがじーっと見つめていた。

 何だか照れるぞ?
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