精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない

よっしぃ

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第57話

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 既にドロップアイテムは回収済み。
 因みに最後の魔物はドラゴンっぽい感じに思えたが、俺は鑑定持ちではないので魔物の名前は分からない。
 精霊達も何も教えてくれなかったって事は、そう大した強さではなかったのだろう。
 ●注:精霊はわざわざ魔物の名前を知ろうとしない。

 ただ、ドラゴンだと何となくブレスの攻撃がある、と思ったがそんな攻撃は無かった。

 ●注2:精霊達がヘイマンスとエレンにブレスがいかないようしっかりと防いでいた。

 アイテムを回収したといっても、じいちゃんが屋敷へ運んでくれているから、確認するのは後なんだよな。

「エレン、向こうの扉が開いた。歩けるかい?」
「歩け・・・・【こ、ここは支えてもらった方がいいのだろうか?いや、そんなのは駄目だ、誠実ではない。】・・・・歩けると思う。」

 エレンはヘイマンスに甘えようと思ったが、騙した感じになってしまうので、それは駄目だと思いなおし、自らの足で歩く事にした。
 だが実際、たっぷり食べたといっても直ぐに失われた血が必要な量になる訳ではない。

「危ない!」

 ヘイマンスは咄嗟にエレンを受け止めた。
 受け止めたが彼は非力。
 そのまま2人して倒れてしまう。
 ふにゅ。

 エレンは名のある冒険者だが、身体はかなり細く言われなければ冒険者をは分からない程だ。
 ほっそりしているといっても、胸はそれなりにある訳で・・・・
『わ!倒れた拍子に胸触っちゃった・・・・あーでも呪いの影響が無くなったって言っても、まだ反応しないのか・・・・やはり手遅れなのだろうか。』
 思わずそんな事を考えてしまったが、エレンはこの際だからとお礼をする事に。
「ヘイマンス殿、助けてもらった事感謝する・・・・こんなのが御礼になるか分からないが・・・・もしよければ・・・・受け取ってくれ。」

 ヘイマンスの口に少し湿った何かが触れ・・・・暫くして離れた。
「やはり支えてもらった方がいいかもしれない・・・・よりしく頼む。」

 ヘイマンスは起き上がり、エレンに肩を貸した。
「これで歩けるかい?」

 内心ドキドキしながらヘイマンスはエレンの身体を支えながら歩きだした。
 2人は100層のボス部屋を攻略した。

 あ、そうそう、水の精霊アクアさん、消えたと思ったんだけれど、一度精霊界に戻る必要があると今は居ないんだ。
『大丈夫です、核は上がりました。後は精霊界で調整を行い、戻ってきます。』
 アクアさん、自分だけ格が低いとずっと悩んでいたからなあ。
 無事に格の上がったアクアさんを早く見てみたい。

 数分後、2人は地上へ戻った。
【メイエリング】のダンジョンに於いて、数年ぶりに100層を突破した瞬間だった。

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