精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない

よっしぃ

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第58話

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 地上に戻ると、見知らぬ女性が待機していた。
「お帰りなさいませ、ヘリット・ヘイマンス様、エレン・エッフェン様。」

 メイドさん?よくわからないが、所作に一切の隙がない。
 それに動作の一つ一つが洗礼されている。
「あ、ああ・・・・ただいま・・・・済まないが、君誰?初対面だよね。」
 相手は俺とエレンを知っているようだが、俺は見た事が無い。
 寧ろこんな超絶尚且つ完璧な容姿をした女性であれば、一度見たら忘れるはずがない。
「失礼致しました。私は修道院から派遣されており、オリビアと申します。」
「あ、ご丁寧にどうも、ヘリット・へいマンスです。」
「ではこちらへお乗り下さい。」
 あっさりスルーされた・・・・もしかしてこれがクールビューティーさん?
 なんか怒っているのかな?表情に一切の変化がない。

「よく私が・・・・いや、何でもない、君は・・・・」
「それ以上の詮索はお止めになった方が宜しいでしょう。」
「・・・・そうだな、君は修道院から派遣されたオリビア、それだけわかっていればいい。」
「ご理解ありがとうございます。」
 ・・・・何今のやり取り。俺にはさっぱりわからん。
 もしかして2人は元々知り合いだったか?
「ただ・・・・後でオリビア、君も闇の精霊に診てもらうといい。」
「・・・・闇の精霊でも無理でしょう。」

 誰か俺に何が起こっているのか説明プリーズ!

 俺は相変わらず放置されたまま、馬車へ乗る事になった。
 俺とエレンは隣りあわせ。
 御者はメイドさん・・・・オリビアさんらしい。
 声を掛ける間もなく馬車が動き出す。

 俺は気になって御者席を見たが・・・・うわ!光の精霊さんと闇の精霊さんが、オリビアさんさんだっけ?をサンドする形で何かしている!
「無駄ですよ。」
 呪いか?彼女も呪われているのか?
『流石に地脈からの魔力がないと駄目。』
『どうしてヘイマンス様の近くはこうも呪われている人がいるのかしら。』
 先に解呪してあげた方が良かったのかな?
「お構いなく、無理ですから。」
 ・・・・俺の脳内が読まれている?
 俺はこの後エレンが心配になり様子を見たが、眠ってしまっていた。
 無理をしていたんだろうな。

 で、俺は揺すられている事に気が付いた。
 どうやら俺も寝てしまっていたらしい。

「冒険者ギルドへ到着致しました。」
 あー、報告とかだよな、どう報告したらいいんだ?運良く生き残ったが、俺達も結局相手の思うようにやられちゃったって・・・・しかも逃げるように戻ってきた訳だし。
 任務失敗、かあ。
せめてエレンだけでも任務失敗の影響が出ないようにしてあげないと。
俺なんていつも無視されている存在だから、俺のせいって事にしておけば、誰も・・・・そうしよう。
どうせ法螺吹きとか何度も言われ慣れしているし。
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