精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない

よっしぃ

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第115話

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 御者はそのままアンチェさんに任せ、エレンを寝かせたまま出発。
 ぶっちゃけ俺はどうしたらいいか分からず、エレンの世話はオリビアさんに任せた。
 うん、気分が悪い女性を俺が看るってのも違和感満載。
 ここは同性であるオリビアさんに任せる一択だろう。

 それにしてもエレンはどうしたんだ?
 100層に到達できる実力があるのに、今はなす術もなく横たわっている。
 しかもオリビアさんは治療をしようとしない。
 俺はそっとオリビアさんに尋ねてみた。
『なあ、エレンを治療しないのか?』
 ダンジョンから得られたアイテムの中には治療用の魔道具もあるはず(かなりアイテムを取得しているので絶対あるはず)だし、ポーションもあるし、薬草もなんだったらすぐ採取できるんだが。
 だがオリビアさんは、
『今のエレン様には治療は必要ありません。むしろいけません。こうして安静にしておくしかないのですよ。』
 何故に?
 尤もかオリビアさんの言葉をじっくり考えるまでもなく、屋敷のある街に到着できた。

 そもそもダンジョンと街はそう離れていない。だからぶっちゃけ馬車だと体感時間的には30分かからない。

 街に調達して直ぐに屋敷へ向かってくれたようで、気が付けば馬車は止まり、アンチェさんは馬車から(御者席から)降り、出迎えてくれたトゥーナさんと共にエレンを降ろしてくれ、そのままベッドみたいな何かに乗せ、屋敷の中へ運んでいった。
 あんな便利なアイテムがあるのか。

 さて、どうするかと思っていたら、
「なにはともあれ、ここはヘイマンス様のお屋敷なのですから、堂々と入れば宜しいでしょう。」

 そうだった、ここは俺の屋敷だった、殆ど知らんけれど。
 オリビアさんに言われ、2人で屋敷へ入った。

 ・・・・
 ・・・
 ・・
 ・

「改めましてお帰りなさいませ旦那様!」
 アンチェさんが元気よくお迎えの挨拶をしてくれた。
「エレン様がお休みなのですからもう少し静かに。お帰りなさいませ旦那様。」
 トゥーナさんが恐らくエレンがいる部屋から顔を出し、直ぐに消えていった。
「さ、一度ダンジョンでの汚れを綺麗にし、今後について話しましょう。」

 今の俺は分不応層と言われる装備で身を固めているので、実際殆んど汚れは残らない・・・・はず。
 何だか浄化の付与やら、温度湿度どの調節機能があるインナーを着ていたり、最近は寒さ暑さで苦労していない。
 流石はダンジョン深層のドロップアイテムだ。
 こんなアイテムや、もっと湯用?なアイテムが屋敷の一室?倉庫というべきか、かなりあるようだし、暫くはどんなアイテムがあるのか確認するのもいいな。


 俺はその時こんな事を思っていたが、後になってさて、アイテムってどれぐらいあるのだろうと思い至って、一度そっと確認しに行ったらすぐに倉庫のドアを閉めた。
 ざっと100や200どころではない、とんでもない数のアイテムが見えたからだ。

 全部確認していたらどれぐらい時間がかかるんだ?
 それといつの間にか旦那さまと呼ばれていた。
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