ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる！

44連ガチャに挑むランナル

第127話 そこら中で悲鳴、うめき声が聞こえたとか聞こえなかったとか

　親方達は場内に割り振られた個室で、早速スキルを取り込んだようだ。俺の思惑通りだと思うが、嫁に強制的にさせられたらしい。


　俺はガチャったスキルを取り込みつつ、妻達（まだ違和感が）にもスキルを渡し、取り込んでもらっていたのだが、さっきから気になって仕方がないのだ、何がって？


　親方達の個室は、俺達のいる場所とは少々離れていた筈なのだが、時々何やらすごい叫び声や、うめき声が聞こえてくるのだ。

　え？あれ親方達？マジで？

　ま、元がＮハンターだ。

　しぶとさが命だからな。何とかなるだろ？ちょっとばかり責任を感じるが、耐える事が出来れば自身の力となるのだ、耐えるんだ！！！
　もう俺は耐えきったからな。

　そしてしばしの静寂・・・・


　結構な時間が経ってから、親方達は戻ってきた。

　ありゃあ、随分やつれてるな？まあ俺もあのスキル取り込んだ時、きつかったからな。
　というか、やつれ過ぎじゃね？


　それより、両脇の奥さん方が気になるんだが。
　何か顔がつやっつやなんだけど？一体どうした？

　・・・・
　・・・
　・・
　・

　一通りスキルを取り込み、妻達の様子を見る。

　特に変わった事はないよな？特に全能力の向上とか言う、何が具体的にどれだけ上昇するのかわからんスキルを取り込んだ３人と俺。

　「特にこれと言って変わりはないぞ？」

　エリーザベトが真っ先に言う。
　
　うん、変わりは・・・・ないよな？

「私も・・・・違和感等ないですよ？」

　ヘインチェも何ともないらしい。

「そうですね、私も大丈夫そうです。ランナル様はどうですか？」

　カチヤも問題なしか。俺はどうなんだ？うん、特に何もないな。

「俺も大丈夫そうだ。そうだ、フェリーネ達はどうだ？いきなり全属性の魔法持ちになったんだ。何か違和感はないか？」


　４人は顔を見合わせているが、

「ランナル様、特に違和感はございませんわ。」

　やはり代表してフェリーネが報告してくれる。

「何かあったらすぐ言ってくれよ？言われた所でどうにかなるもんじゃないんだけどさ。」

「分かっていますよ。うふふ・・・・」

　本当に分かっているのか？

　親方達に聞いてみると、

「スキルを取り込んだ後、油断してな・・・・」

　うん？何を油断したんだ？もしかしても見返しみたいな何かがもう一度来たか？まあ生きているからいいだろう。

「そろそろよいか？」

　城内は今、俺達以外凄く変な空気感が漂っていた。

　そりゃあな、ガチャった俺が言うのもなんだが、あれだけすげえのが目の前で出たら変になるよな。

　そんな空気の中、王様はしゃべり始めた。

「早速で悪いが其方らには、これから国境付近まで行ってもらう。」

　うわ・・・・マジでか？

「こう言っては何ですが、兵の統率なんかできませんよ？」

「しなくてもよい。それは別の者に任せるゆえ。其方らは、言ってみれば象徴みたいなものだ。そこにいるだけで士気が上がり、兵の能力も上がる・・・・だが、その実、本来の目的は、そなた達のその装備だ。その装備、先ほどのスキル・・・・全体的に上昇しておる能力・・・・それらをもってして、個別に敵と対峙してほしいのだ。」

　つまり直接人を殺せ、と？