魔法が使えないはずのダンジョンで俺だけ魔法を使えるようになったんだが

よっしぃ

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第37話 エレベーターと帰還の魔法陣

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 俺は地上へ出た。
 勿論脳内で活躍してくれている椿もだ。
 この時俺は考えもしていなかったが、後に考えるとダンジョン内で召喚した桜がこうやって一緒に外へ出られるかどうか、きちんと考えておくべきだった。
 何せ桜は・・・・
「おいコラ勝手にいなくなったような誤解を与える表現はやめるヴァ!あんまりだととーちゃん呼ぶヴァ!!とーちゃんマスターがいぢめるピーピー!!」

 なんかデジャブを感じる。
 注2 確か以前かーちゃんがやってきた記憶が。

 どうする?かーちゃんは時間切れだとかで引き下がってくれたし、その後は出てきていないがとーちゃんはどうなんだ?

 そう思っていたが、暫くして何だか臭ってきた。
 はて?俺氏は粗相していないぞ?桜は・・・・どっかへ行ってしまって姿が見えない。
 つまりとーちゃんが来ても桜の所へ行くから、俺氏安全?

 ・・・・そう思っていた時もありました。
 それはどう言う意味か?
 つまり臭いがより濃厚になったからだ。
 つまりあれだ、お尻からひねり出す固形物。
 あれの臭いが・・・・

「何でこのタイミングヴァ!きばっていたヴァ!」
 桜より一回りデカいカピバラがそこにはいた・・・・ピンクと言うか、紫がかっている感じだ。
 きっと桜のとーちゃんなのだろう。
「あ?俺は確かに紅紫こうし色ヴァ!」
 だから何?と思ったティモだが、どうせすぐに戻るからとそのまま黙っていたが・・・・くっせ!
 かつてティモを追って、ダンジョン内を進んでいた冒険者達もそう思ったとか思わなかったとか。
「いいか?一度しか言わんからよく聞いておくヴァ!よく寝てよく出せば血流が良くなるヴァ!だから出していたヴァ!」
 なんか大事な事を言っている気はしたが、折角の言葉が今の行動で台無しじゃねえか!
 そんな時桜が戻ってきた。
「くっさ!とーちゃんくっさ!」
「くっさ言うな娘・・・・いいか、寝て出せば血流がよくなるヴァ!大事な事だから二度言ったったヴァ!」

 一体何がしたかったのか、そう言い残して桜パパは消えた・・・・臭いを残して・・・・くっさ!
 そして気が付いた。
 さっきまで桜パパがいた場所に臭いの元凶が落ちている事に。
 なんてこった!勝手にやってきて、置き土産をしていくとは!桜パパ侮りがたし!

《そろそろ宜しいでしょうか?》
 どうやら事の顛末を見届けてくれた?椿は何かあるようだ。
「どうした?」
《今回はエレベーターではなく、地上へ帰還できる魔法陣を用いました。》

 知っている。
「それで?」
《位置が知られると面倒ですので、即刻移動する事を推奨いたします。》
 位置?なんの位置だ?転移陣を利用した場合の出現位置?







 注2:第11話参照

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