161 / 200
酒と紫色のスライム
第161話 食の改善は食材から
しおりを挟む
一度貧困層へ落ちてしまうと、そこから抜け出すのは容易ではない。
所謂負のスパイラルだ。
運良く抜け出す者もいるが、それはほんの一握り。
殆どの者は貧困層で生まれると、一生貧困のまま生きていく。
誰もそんな事は望んでいないが、それが世界の理。
皆富裕層を恨めしく思うが、ごく一部の富裕層と大多数の貧困層、その差は激しく貧困層の者が富裕層の者へ危害を加える事は困難だ。
その前に街を守る衛兵達に捕まってしまうからだ。
そして貧困層はその日の食事にも事欠いてしまう。
だが働き盛りの男共は折角稼いでも金の大多数は酒で消えてしまう。
場合によっては飲む打つ買う。
母親は日々の暮らしに疲れ切っており、子供はそんな両親を見て育つうえに、周囲には悪意に満ちた色々な事柄があり、そういった悪影響を子供達は受け育ってしまう。
そんな生活から抜け出した少年が居た。
ロキュスである。
ロキュスは運よく?比較的良好な、つまり篤志家の目が行き届いていた孤児院で生活を送る事が出来たので、真っ直ぐ育った。
やっと自分の事は自分でできるようになった。そして自分以外の事を少しなら手助けできる余裕がやっとできた。
今までせいぜい寄付をするぐらいしかできなかった自分に何ができるのだろう。
そう思うロキュスだが、従魔や眷属をレンタルし、僅かな人々の助けになっている。
しかしそれはお金に余裕のある人だけだ。
つまりレンタル代を払う余裕がある人限定となっている。
これでは自分の思った手助けにはなっていない。
そしてどうしたらいいか分からない。
そこで今回お酒の話が出てきた。
お酒と言えば大人だけにはなるが、誰でも飲む。
そしてそれは総じて口にするものだから、では一緒に皆が口にする食べ物をどうにかできないだろうか?今までも確かソーイとウィートという植物があったはず。
【ソーイ】という植物を取り込むスライム達。
赤茶色:【ソーイソース】・固形物はどろっとした何か。食べ物らしい。
黄土色:【ミーソ】・今の所唯一口からと固形物もほとんど同じものを得る事の出来るスライム。
乳白色:【ソーイミルク】固形物からは【トーフ】
それぞれの飲み物、食べ物を得る事が出来る。
【ウィート】という植物を取り込むスライム
■白茶色のスライム1体
他のスライムと違い、粉を吐き出す。
パンの原料。
他のスライム同様、固形物は肥料となる。
■薄茶色のスライム
甘味を得られる。
注:101話その他参照
こんな感じだったんだけど、詳しく、そして大規模に育てようと思う前に王都へ向かい、そして甘味を得られるスライムはどうしたかな?
具体的にどうするか全くわかっていなかったと思う。
「レネーさん、一寸思ったんだけどお酒よりも食べ物を改善したほうがいいんじゃないかな?」
「あれ?ロキュスさんは知らないの?ロキュスさんの眷属スライム達がウィートとソーイだったかしら?あれを一生懸命ワーム達と共に育てて作ってくれているから随分おいしい料理を食べられるようになったのよ。他にも沢山、お塩や甘みのスライムが居たと思うけれど。」
「それってつまり、やっぱりお金に余裕のある人々が贅沢しているんだよね。」
あ!レネーは思た。
ロキュスさん、本当にやりたいのは余裕のある人にではなく、余裕のない人への対策だ。
きっとそれを実行する前に襲われたんだわ。そして最近ようやく周囲を見渡していく余裕が出てきたのね。
つまり王家との接触も、権力や自らの贅沢をしたいからではなく、そうする事がより早く貧困にあえぐ人々の助けになると思ったからなのね。実際にはうまくいかず、特に青いスライムに注目されているけれど。
あら?じゃあ白いスライムってロキュスさんの思った役目を少し果たしているのかしら?
これは少し私も働きかけていかないと駄目ね。
このままではロキュスさん、いなくなっちゃうかもしれないわ。
気を付けよう。そしてお酒を色々するのだから、一緒に食材をよくしていくのも有りね。よしそうしよう・・・・だけど誰がそういう事をするのかしら?
かなりの土地がいりそうだし。
レネーは、ロキュスにはまだ実行できない事のうち、自分であればできそうな事がいくつかある事に気付いた。
所謂負のスパイラルだ。
運良く抜け出す者もいるが、それはほんの一握り。
殆どの者は貧困層で生まれると、一生貧困のまま生きていく。
誰もそんな事は望んでいないが、それが世界の理。
皆富裕層を恨めしく思うが、ごく一部の富裕層と大多数の貧困層、その差は激しく貧困層の者が富裕層の者へ危害を加える事は困難だ。
その前に街を守る衛兵達に捕まってしまうからだ。
そして貧困層はその日の食事にも事欠いてしまう。
だが働き盛りの男共は折角稼いでも金の大多数は酒で消えてしまう。
場合によっては飲む打つ買う。
母親は日々の暮らしに疲れ切っており、子供はそんな両親を見て育つうえに、周囲には悪意に満ちた色々な事柄があり、そういった悪影響を子供達は受け育ってしまう。
そんな生活から抜け出した少年が居た。
ロキュスである。
ロキュスは運よく?比較的良好な、つまり篤志家の目が行き届いていた孤児院で生活を送る事が出来たので、真っ直ぐ育った。
やっと自分の事は自分でできるようになった。そして自分以外の事を少しなら手助けできる余裕がやっとできた。
今までせいぜい寄付をするぐらいしかできなかった自分に何ができるのだろう。
そう思うロキュスだが、従魔や眷属をレンタルし、僅かな人々の助けになっている。
しかしそれはお金に余裕のある人だけだ。
つまりレンタル代を払う余裕がある人限定となっている。
これでは自分の思った手助けにはなっていない。
そしてどうしたらいいか分からない。
そこで今回お酒の話が出てきた。
お酒と言えば大人だけにはなるが、誰でも飲む。
そしてそれは総じて口にするものだから、では一緒に皆が口にする食べ物をどうにかできないだろうか?今までも確かソーイとウィートという植物があったはず。
【ソーイ】という植物を取り込むスライム達。
赤茶色:【ソーイソース】・固形物はどろっとした何か。食べ物らしい。
黄土色:【ミーソ】・今の所唯一口からと固形物もほとんど同じものを得る事の出来るスライム。
乳白色:【ソーイミルク】固形物からは【トーフ】
それぞれの飲み物、食べ物を得る事が出来る。
【ウィート】という植物を取り込むスライム
■白茶色のスライム1体
他のスライムと違い、粉を吐き出す。
パンの原料。
他のスライム同様、固形物は肥料となる。
■薄茶色のスライム
甘味を得られる。
注:101話その他参照
こんな感じだったんだけど、詳しく、そして大規模に育てようと思う前に王都へ向かい、そして甘味を得られるスライムはどうしたかな?
具体的にどうするか全くわかっていなかったと思う。
「レネーさん、一寸思ったんだけどお酒よりも食べ物を改善したほうがいいんじゃないかな?」
「あれ?ロキュスさんは知らないの?ロキュスさんの眷属スライム達がウィートとソーイだったかしら?あれを一生懸命ワーム達と共に育てて作ってくれているから随分おいしい料理を食べられるようになったのよ。他にも沢山、お塩や甘みのスライムが居たと思うけれど。」
「それってつまり、やっぱりお金に余裕のある人々が贅沢しているんだよね。」
あ!レネーは思た。
ロキュスさん、本当にやりたいのは余裕のある人にではなく、余裕のない人への対策だ。
きっとそれを実行する前に襲われたんだわ。そして最近ようやく周囲を見渡していく余裕が出てきたのね。
つまり王家との接触も、権力や自らの贅沢をしたいからではなく、そうする事がより早く貧困にあえぐ人々の助けになると思ったからなのね。実際にはうまくいかず、特に青いスライムに注目されているけれど。
あら?じゃあ白いスライムってロキュスさんの思った役目を少し果たしているのかしら?
これは少し私も働きかけていかないと駄目ね。
このままではロキュスさん、いなくなっちゃうかもしれないわ。
気を付けよう。そしてお酒を色々するのだから、一緒に食材をよくしていくのも有りね。よしそうしよう・・・・だけど誰がそういう事をするのかしら?
かなりの土地がいりそうだし。
レネーは、ロキュスにはまだ実行できない事のうち、自分であればできそうな事がいくつかある事に気付いた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1,422
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる