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よっしぃ

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新たな領地

第188話 気が付けば公爵

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 一体僕はどうされてしまうんだろう。
 レネーさんが付いているし大丈夫だと思うんだけど、平民、しかも孤児院出身の僕が公爵になるとか一体どういう思惑があるんだろう。
 平民と言っても孤児院に入れてもらう前はスラムに住んでいました。
 もう殆んど記憶はないですが。
 多分両親が死んで、その時両親の親しかった人か、偶然か何かで孤児院に入る事が出来たのが僕らしいです。
 小さかったので記憶がいまいち怪しいので、もしかしたらもっと違う事情があった可能性も。
 でも僕が孤児院出身というのは変わりません。

「どうしたのロキュスさん。」
 そんな僕を気遣ってくれるレネーさん。

 レネーさんにとって、僕が公爵になると言うのは嬉しい事なのでしょうか。
「僕は公爵になったほうがいいのかな?」
 レネーさんは即答。
「いくつか理由があるけれど、なってほしいわ。」
「そうなんだ。幾つかある理由って?」
「そうね、私とロキュスさんが結婚するには、周囲の理解が得られないと厳しいのよ。ほら、私って王族でしょ?周囲の貴族からしたら王族と平民が結婚とかありえなくて、それを無視して結婚してもいいのだけど、そうするとそう言った貴族の反発次第で国が荒れるのよ。荒れるのは仕方ないのだけど、それによって犠牲になるのは平民なのよね。私達の結婚で平民に犠牲が出るのはいけない事だわ。」
「そんなに酷いんだ?」
「ロキュスさんの周囲にいる貴族はその辺り柔軟でしょうけれど、できれば身分関係なく祝福されたいものよ。それにロキュスさんが公爵となって新たな領地を治めれば、スラムの人達にとっても安心して住める領地になると私は考えているわ。」
「そうなんだ。でもどうしてそう思うの?」
「ロキュスさんはスラム出身で孤児院で暮らしていたという事だけど、スラムに住む人々の受けはとてもいいわ。彼等は長い事虐げられ、搾取され続けた存在だから、ロキュスさんの領地で安住の地を、そう思うの。それにスライムやワーム、天馬やフェンリルもいるわ。商人から富裕層、そして貴族にも覚えがいいわ。そして商人のお陰で庶民にも、特に女性だけど青いスライムの恩恵を受けられているの。青いスライムの絶対数が少ないし、使用料は相変わらず高くなっちゃうけれど、分泌物を希釈したのを肌に少し塗るだけでもそれなりの効果があって、お手頃価格で喜んでいるわ。それに白いスライムは汚水の事情を一変させているのよ。他のスライムもそうよ。冒険者もより安全に活動できるようになったのよね。怪我や病気、とどめは不妊に悩む人たちの希望が出来たのよ。そう、ロキュスさんが思っているより影響力は大きいのよ。」
 そんなに言われると何だか照れてしまいます。

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