４５歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

外伝 リュークとエリザヴェータ

ユーフェミア・ターラントという女性

　姫さまの謝罪？が終わり、この後は個別で補償について話し合う事になったんだけど、僕達は３人で話をする事に。
　そして僕達を助けてくれた女性冒険者の人がこちらに近づいてきて、ユッテと何か話しているみたい。
　隣に居るヴェニアミンがユッテと共に、
「ありがとうございました！」
　と、その女の冒険者にお礼を言っています。
「気にしないでね。それと何か困った事があったら遠慮なく言ってね。暫くは街の宿に滞在していると思うから。」

　そう言いつつ２人にハグをして、さらにウインクをして僕の所へ来たんだけど。
「貴方リュークと言ったかしら？貴方にはよく分からないけれど特別な何かを感じるわ。あのお姫様も貴方の事を気に入っているようだし。人と人との繋がりを大事にしなさい。それと・・・・今はいいかな。何かあったら誰かに相談しなさい。姫様付きのロゼさんは信用に足る人物と思うから、何かあったら相談した方がいい。姫様はきっとそう言う事はわからないと思うの。あ、ごめんなさいね。一方的にベラベラと。何か弟のような気がしちゃってね。それと多分自己紹介はしていなかったと思うから、ここで言わせて。私の名前はユーフェミア・ターラント。これでもＡ級冒険者よ。それと貴方にはまた何処かで会いそうな気がするわ。」

　と僕にもハグをして・・・・大人な女性にそうされるとなんだか全身が真っ赤になっちゃう。
　男前な・・・・と言っても彼女、かなりの美人さんでほっそりした体つきだったけれど、そんな彼女は僕達から去っていった。
「何だか憧れちゃうわね！」
　ユッテは彼女の虜だった。
　僕は知らなかったんだけど、彼女は結構有名な冒険者だったらしくもうすぐＳ級になるという噂があるみたいで。
　隣の国に妹さんがいるんだとか。
　何だったっけ？ウェンディって言っていたかな。
　そして僕達３人は、一寸小さめな部屋に案内されて、待つ事に。
　一寸待ちくたびれて３人共舟を漕いでいると、ドアをノックする音が。
　うわ！涎が・・・・隣ではヴェニアミンにもたれかかるようにユッテが爆睡中。
　ヴェニアミンも前後不覚に爆睡。
　ノックの音に驚いたのか、ヴェニアミンが急に体を起こすからユッテがヴェニアミンに倒れ掛かる。
「ちょっとヴェニアミン、急に動かないでよね！」
「ああ悪い悪い。一寸音にびっくりしただけさ。それより、よ・だ・れ！」
「・・・・ギャ――――！見ないでよ！」
　相変わらず仲がいいよね。
　そっと僕も涎を拭っていると、
「失礼します。」
　と言って・・・・姫さまと一緒に居たメイドさんだ。
　そのメイドさんが入ってきて、
「姫様、こちらへどうぞ。」
　そう言うと、姫さまが入ってきた。
「皆さんお待たせてしまってごめんなさいね。」
　いきなり謝ってきた。
　僕が何か言い返そうとすると、続いてロゼさんが入ってきます。
「遅くなりすまんな。何分こちらも色々と報告があったのでな。」

　そう言いつつ僕達の前に座るロゼさん。
　ロゼさんも着替えているのか、鎧姿ではなく服を着ています。