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外伝 リュークとエリザヴェータ
実績次第
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僕の両親は貴族だったのでしょうか?
会話の内容からして可能性がないわけではありませんが、今更両親が貴族だったとしても、僕は既に15歳。
冒険者として活動しています。
それにもし両親の爵位を僕が引き継ぐとして、知識がありません・・・・本当に貴族だったら、ですけれど。
まあ気にしても仕方がありません。
それにどうやら時間切れのようです。
流石に皇太子さまは色々な公務を無視してここにやってきたようで、
「皇太子様、もうお戻りになりませんと皇帝陛下がお怒りになりますよ?」
いつの間にか家臣なのかな?それなりに身分の高そうな人が傍に居ました。
「うわ!そうだった!すっかり放りっぱだったぜ!急いで戻るぞ!そういう訳でリューク!何かあればロニー経由で知らせろ!それにこっちからもロニー経由で連絡をする。そういう訳でロニー、後を頼む!」
「後で手間賃を請求しますよ?」
「おいロニー!そこは友達価格で頼むぜ!」
嵐のような皇太子さまは去っていきました。
「・・・・さあリューク君、戻ろうか。」
僕はロニーさんと共にこの場を去りました。
もう来る事はないと思いますが・・・・ないよね?
・・・・
・・・
・・
・
【王都・トレイナー商会】
「・・・・と言う訳なんですよ。」
僕はロニーさんに事の顛末を話しました。
「ははあ、そうかそうかここはやはりリューク君の両親が誰だったのかきちんと調べる必要がありそうだねえ。」
え?わざわざ調べなくてもいいのに、と思ったのですが、
「リューク君が思っている以上に、エリザヴェータ姫はリューク君にぞっこんなのだよ。」
「エリザヴェータさまが僕にぞっこん?あのロニーさん、ぞっこんって何でしょうか?」
「おいおいリューク君、君はまさか鈍感属性持ちなのかい?」
鈍感属性って?
まあロニーさんが言いたい事は分かるつもりです。
幾ら女性と接する機会が殆どなかった僕でも、エリザヴェータさまが僕に少なからず好意を寄せているのは気が付いていました。
しかし、僕とエリザヴェータさまには身分というどうにもならない大きな壁が立ちはだかっています。
皇族と平民。
どう考えても無理です。
思わず考え込んでしまいましたが、
「だからこその侯爵さ。姫さまが降家するにあたり、最低でも侯爵の子息でないと家臣の反対で却下されるはず。だが侯爵の嫡男だったら?」
もう死んでいる人達を利用して、僕を侯爵に仕立て上げちゃうのでしょうか?
「気にする事はないさ。僕の情報もまだ完全ではないが、今ある情報から判断すると、リューク君がキッケルト侯爵の嫡男だった可能性はかなり高い。後はそうだなあ、実績次第だね。」
実績ってこの場合は何でしょうね。
会話の内容からして可能性がないわけではありませんが、今更両親が貴族だったとしても、僕は既に15歳。
冒険者として活動しています。
それにもし両親の爵位を僕が引き継ぐとして、知識がありません・・・・本当に貴族だったら、ですけれど。
まあ気にしても仕方がありません。
それにどうやら時間切れのようです。
流石に皇太子さまは色々な公務を無視してここにやってきたようで、
「皇太子様、もうお戻りになりませんと皇帝陛下がお怒りになりますよ?」
いつの間にか家臣なのかな?それなりに身分の高そうな人が傍に居ました。
「うわ!そうだった!すっかり放りっぱだったぜ!急いで戻るぞ!そういう訳でリューク!何かあればロニー経由で知らせろ!それにこっちからもロニー経由で連絡をする。そういう訳でロニー、後を頼む!」
「後で手間賃を請求しますよ?」
「おいロニー!そこは友達価格で頼むぜ!」
嵐のような皇太子さまは去っていきました。
「・・・・さあリューク君、戻ろうか。」
僕はロニーさんと共にこの場を去りました。
もう来る事はないと思いますが・・・・ないよね?
・・・・
・・・
・・
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【王都・トレイナー商会】
「・・・・と言う訳なんですよ。」
僕はロニーさんに事の顛末を話しました。
「ははあ、そうかそうかここはやはりリューク君の両親が誰だったのかきちんと調べる必要がありそうだねえ。」
え?わざわざ調べなくてもいいのに、と思ったのですが、
「リューク君が思っている以上に、エリザヴェータ姫はリューク君にぞっこんなのだよ。」
「エリザヴェータさまが僕にぞっこん?あのロニーさん、ぞっこんって何でしょうか?」
「おいおいリューク君、君はまさか鈍感属性持ちなのかい?」
鈍感属性って?
まあロニーさんが言いたい事は分かるつもりです。
幾ら女性と接する機会が殆どなかった僕でも、エリザヴェータさまが僕に少なからず好意を寄せているのは気が付いていました。
しかし、僕とエリザヴェータさまには身分というどうにもならない大きな壁が立ちはだかっています。
皇族と平民。
どう考えても無理です。
思わず考え込んでしまいましたが、
「だからこその侯爵さ。姫さまが降家するにあたり、最低でも侯爵の子息でないと家臣の反対で却下されるはず。だが侯爵の嫡男だったら?」
もう死んでいる人達を利用して、僕を侯爵に仕立て上げちゃうのでしょうか?
「気にする事はないさ。僕の情報もまだ完全ではないが、今ある情報から判断すると、リューク君がキッケルト侯爵の嫡男だった可能性はかなり高い。後はそうだなあ、実績次第だね。」
実績ってこの場合は何でしょうね。
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