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旅立ち――――15歳になったので出発する

第5話 異変

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 国境の方は森が凄いけれど、反対側は草原が広がっていて道中少し大きな街があるようで、どうもアフェールの中で一番大きな街と、帝都へ行く分かれ道があるみたいで、このお陰でそこそこ宿なんかが栄えてるみたい。
 で、ここを過ぎると暫く何もない、さっき見たような森林と草原が広がる場所で一寸大きな山が見えてる。
 ここを過ぎると次の宿泊場所で、ここで一泊したらいよいよ目的地に着くみたい。
 そして、この森がある場所を通り始めて暫く経つと、どうやら様子がおかしいみたい。

 時々冒険者の人が呼ばれて外へ出て、何かと戦ってる様子。

 あ、そうそう、この森は魔物が出るからって馬車を守ってくれる冒険者の人達が一緒に来てくれていて、たまに馬車を襲おうとしている魔物が現れたら退治してくれるみたい。
 僕達も早く魔物を倒せられるようにならないとね。

 何度目かの戦いの後冒険者の人が、御者の人と話をしてるみたい。
 ちょと聞き耳を・・・いいよね、馬車に座っていても聞こえるんだから。

 そう思って聞いてたら、あまり状況がよくないようで、本来この辺りで出くわさない魔物が現れてるみたい。その影響で警戒を強めたほうがいいぞって話が聞こえてきました。
 そして、馬車が走り出して暫くすると馬達が急に落ち着きが無くなってきて、冒険者の人達が何か叫び始めているのが聞こえます。

 今までこんな事なかったのでみんなでびっくり。
 御者の人が後ろを振り返り、
「速度を上げます。しっかり捕まって下さい!」
 と焦ってるような言い方で知らせてくれました。
「リューク怖いわ!」
 ミラベルが不安そうに僕に話しかけてくる。
 そしてユッテが、
「大丈夫大丈夫、怖かったら私に抱きついちゃってー!」
 ミラベルにそう言いながらおっぱいを触っていた。
「ギャー何すんのよユッテ!」
 相変わらずの2人。
 そんな中熟睡してるヤーナ。
 どこでも寝られて羨ましい。
「僕、心配だよ。何か強い魔物でも現れたのかな?」
「心配ないさアルミノ。何かあったらヴェニアミンが守ってくれるさ!」
「何勝手な事言っているんだリューク。俺達は男だ!何かあったら女の子を守らないといけないんだ!」
 流石ヴェニアミン、男前だ!
 そして一緒の馬車に乗っていた冒険者の人達も、何か感じたのか武器を取り出していつでも使えるようにしてるのがわかります。
「坊主達安心しな!魔物が襲ってきても外の連中が対処してくれるし、万が一の時は俺達がいるからな!」
 そう言って僕達を安心させようとそう言ってくれました。
「ありがとうございます。本当にどうしたんでしょうね、随分速度が上がっています。」
 そう、今までにない速度で馬車が走っていくんだよ。
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