ゲーム作りと高校と、少しの恋愛の話。

何度でもスーパーオア

文字の大きさ
3 / 7

第3話 部室にて

しおりを挟む
「よし、行くか。」

放課後、そのまま部室へ向かう。

俺はぼっちといえばぼっちだ。だがむしろそれが良い。

誰にも邪魔されずに直接部室へ向かえるのだから。

__________
「よし。作業開始だ。」

今日は新しくマップをつくる。


「…それにしても、この部室かなり広いなぁ…。」

かつては盛り上がっていた部活だからか、20人いてもかなり余裕があるほどの広さがある。
もちろんいまはほとんどのスペースが空いているが…。

「まずはマップの大まかな見た目を考えるか…。」

絵描きソフトで絵を描こうとする。だが…。

_____
十分後。


「やっぱ俺には絵心がないな…。」

今までは辛うじてどうにか描けていたが…今回ばかりはイメージ通りのものができない。

「うーん、どうしようか…。」

暮葉が部室に入ってきた。

「何か困っているのか?」

「あっ…やっと来たか…。結構遅くなかったか?」

「うん、まあ今日はちょっと撒いてくるのに苦労してね…。それで、苦労してるみたいだけど…?」

「ゲームのマップのイメージを絵描きソフトで作ろうとしてるんだけど…俺には絵心がなくてな…。」

「ぼくが描こうか?」

「え?いいのか?というか暮葉は絵心あるのか?」

「いや、無いけどさ…。たぶんドット絵なら描けるよ。」

「すごく心配だなぁ…。」




__________


「こんなもんかな…。」

「嘘だろ…。」

「結構頑張ったけど、どう?」

「かなり上手いな…。さっき絵心無いって言ってたのに…。」

「いや、きみの絵に頑張って寄せたらこうなっただけで…。」

「え?あのギリギリ描けてた絵に寄せてるのか?…確かにそう見えるけど。」

「これだとゲームにそのまま使っても違和感がないだろう?」

「確かに。暮葉は賢いな。」

「いや、これくらい誰でも思いつくよ。」

「俺は思いつかなかったけど…。」

「…それよりさ、ゲームの続きを作らないのか?」



「ああ、そうだな。えっと、一旦ダウンロードして…。」

絵の保存先は…ここか。

「…なんか今大量のファイルが見えたんだけど…どういうことなんだい?」

「ああ、これはな…………とりあえず、実践で説明するか。」

__________


「まず、これは何のファイルか分かるか?」

「えっと…これは今きみが作ってるゲームのデータだよね。」

「正解。じゃあこっちは?」

「…これも同じ内容…?」

「そう。両方とも同じゲームだけど、ファイルをよく見てみて。」

「データ容量が違う…?」

「そうだな。これは実際に見てもらったほうがいいかな…。」

_____

「まずは、新しい方のファイル。」

「…特に変わったところはないな…。」

「で、こっちが古い方。」

「…マップがひとつ少ないね。」

「ああ。そうだ。新しい方のファイルは、前回の作業後のデータ。これは前回の作業をする前のデータだな。」

「……なぜ分けるのかい?」

「例えば、今やってる作業を保存したあと、バグが見つかったとするだろ?」

「うん。」

「そのバグが、例えば全体が上手く動作しないようになるような、極めて重大なバグだったら?」

「それは修正が大変だな…。」

「そこで、だ。前に保存したデータがあったら?」

「前の時点からやり直せるのか。」

「その通り。だから大量のファイルがあるんだ。」

「へぇ…その情報はどこで知ったんだい?」

「……ユー◯ューブだ。…その質問必要だったのか?」

「いや、こっちも参考にさせてもらうからさ…。」

「そもそもお前まだゲーム作ってないだろ。」

__________

「よし、作業再開するか。」

「じゃあぼくは見守っておくよ。」

「なんで見守ってるんだよ…。その担当は必要ないだろ…。」

「まあ確かにそうだけどさ…とりあえず、ね。」

「どういうことだよ…。」

__________

「よし、今日はこんなところか。」

「今日進んだのは、マップ作成と、そこのプログラムだね。」

「………よし。帰るか。」

そうして後ろを振り返ったとき、戸の開く音が聞こえてきた。

「ん…だれだい?」

「げっ…生徒会長だ…。」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。

タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。 しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。 ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。 激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

処理中です...