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第二章:開幕
有栖_2-1
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展示場の見回りをしながら、有栖は今のところ怪しい人物やトラブルがないことを確認していた。足を止め、一息つくと自身の身体が想像していた以上に重たくなっていることに気づく。周囲にいるのは著名人等の重要人物ばかりだ。知らず知らずの内に緊張で神経が張り詰めていたのだろう。
「展示物を見る分には楽しいけど……」
有栖には展示されている技術の詳細は理解できないが、それでも場内はSFの世界のようで現実なのだが現実ではない雰囲気が楽しかった。
だが、もうすぐその場所から離れる必要があった。三十分後にはアース博士の護衛の任務を控えている。
「有栖さん」
名前を呼ばれ、彼女は振り返る。そこにはユースティティアの隊員が一人立っていた。
「どうした? 何かあった?」
「いえ、ちょっと言付けを預かりまして」
「イチさんから?」
「違います。休憩エリアでコーヒーを提供しているタカモト、という方からです」
「高本さんが?」
「あぁ、知り合いだったのですね。なにやら、ちょっと来て欲しい、とのことです」
「展示物を見る分には楽しいけど……」
有栖には展示されている技術の詳細は理解できないが、それでも場内はSFの世界のようで現実なのだが現実ではない雰囲気が楽しかった。
だが、もうすぐその場所から離れる必要があった。三十分後にはアース博士の護衛の任務を控えている。
「有栖さん」
名前を呼ばれ、彼女は振り返る。そこにはユースティティアの隊員が一人立っていた。
「どうした? 何かあった?」
「いえ、ちょっと言付けを預かりまして」
「イチさんから?」
「違います。休憩エリアでコーヒーを提供しているタカモト、という方からです」
「高本さんが?」
「あぁ、知り合いだったのですね。なにやら、ちょっと来て欲しい、とのことです」
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