54 / 76
第四章:三極-3-
有栖_4-4
しおりを挟む
有栖は伏見に強襲する様子がないことを確認すると、ゆっくりと立ち上がる。
――冷静だな。
戦闘において、冷静な行動がとれるのは強者である証拠だろう、と有栖は思った。果敢に攻めても良い場面だった。だが、相手の実力が解らない内は無謀な攻撃をしない、といったところだろう。
「さてさて……」
そういうことならば、と有栖も伏見を冷静に分析する。
細身の身体から、力で勝負するタイプではないだろう。脳筋では若頭の立場は勤まらない。頭の回転が早く、体術も高い実力を持ち合わせている、というのは先程の動きで解る。
そして、扱う武器だ。短刀、という選択もあらゆる状況で戦えるように選択しているのだろう。刀だと室内で振り回すのには適さないし、扱いも難しい。しかし、短刀なら存分に振り回し、立ち回れる。
有栖からすると当然ながら、防御も危険だ。不用意に受けると――
「一部分がバイバイ、か」
彼女の頭の中では、刃を腕で受けて、吹き飛び、そのまま首に刃が刺さるところまで想像できた。激痛に歪む顔と吹き出る血もオマケ付きで。
――凶器を取り除くか、超接近戦がベスト。だけど……
――冷静だな。
戦闘において、冷静な行動がとれるのは強者である証拠だろう、と有栖は思った。果敢に攻めても良い場面だった。だが、相手の実力が解らない内は無謀な攻撃をしない、といったところだろう。
「さてさて……」
そういうことならば、と有栖も伏見を冷静に分析する。
細身の身体から、力で勝負するタイプではないだろう。脳筋では若頭の立場は勤まらない。頭の回転が早く、体術も高い実力を持ち合わせている、というのは先程の動きで解る。
そして、扱う武器だ。短刀、という選択もあらゆる状況で戦えるように選択しているのだろう。刀だと室内で振り回すのには適さないし、扱いも難しい。しかし、短刀なら存分に振り回し、立ち回れる。
有栖からすると当然ながら、防御も危険だ。不用意に受けると――
「一部分がバイバイ、か」
彼女の頭の中では、刃を腕で受けて、吹き飛び、そのまま首に刃が刺さるところまで想像できた。激痛に歪む顔と吹き出る血もオマケ付きで。
――凶器を取り除くか、超接近戦がベスト。だけど……
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる