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色々整理するのは当然で。

なかなか妙案と言うのは出てこないもので。

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「もうぶっちゃけますけど、デドロス男爵、少し前に死にまして。

 後妻の方とですけど、娘の振りをするのは一応男爵が死ぬまでの約束だったし、実の娘ではないですからほら、爵位継承の時に絶対される親族鑑定、そんなもの通るわけがないし、サクっと逃げようと思ってたんですよ。

 なのに私より先に死んだことを知った殿下に王宮に拉致られて。

 身元詐称がばれるのも困るんですけど、わりと身というか貞操の危険を感じていたので、実はリリアーネ様に会いに行くのを口実に王宮から逃げようと思ってたんですよねー

  渡りに船というか、姿が変わったのもむしろラッキーくらいの気持ちでここに来ました」



「ぶっちゃけすぎだ」



 ですよねー でもあの王子、ほんとに股が緩いんだよ。

 頭も緩いけど。

 公然と夜這いに来るからおちおち部屋で寝てられなかったんだよね。

 王妃様が私につけてくれた超有能侍女さん、ファーラがいなかったら何回襲われてたことか。

 なんなんだろうね、あの『ボクちゃんに求められて断る女はいない(キリッ』みたいな謎の自信。断るって。なんか独りよがりで下手そうだし。



「辺境伯が話せる人ならとりあえず結婚してもらって、ほとぼりが冷めたら離縁して、そのほとぼりが冷めてから一回故郷に帰ろうかなー というのが、現在の私の将来設計です」


「それは将来設計とは言わんだろう!」


 がばりと身を起こした辺境伯の叫びみたいな声に、今度はこっちが背もたれに埋もれる。


「いや、とりあえず結婚したら、入れ替わったのがばれても王子もあきらめるかなと思って」


 何の実力もないのに自信とプライドだけは天にも届く高さだったから、手あかのついたと思われる女には興味なくしそう。

 それに、当人がどんなにわめこうが、人のおさがりを未来の国王が妻にするのは無理だろう。

 さすがに周りが止めるはず。あと王子、よくぞそこまでってくらい嫌ってたもん、リリアーネのことを。


「ほら、辺境伯もとりあえず結婚しておいたら、周りからうるさく言われなくなりますよ? お互い利益しかないじゃないですか」


 私の答えに、辺境伯がはーっと長い息を吐いた。え? だめかしら。


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