13 / 22
第2章:TS勇者は貪りたい
TS勇者と金色の野(1/4)
しおりを挟む
「なんであんなに抑え効かなかったんだろオレ。息子使うの数年ぶりだからそれだけ溜まってるのかねぇ」
魔力不足の状態で闘う原因になった事件を思い返しながら、オレは 紐触肉腫の触手の解体作業をしていた。賦活剤が回るのを待つ間に暇だったからついでにやってしまおうと思ったのだ。
「単純に塩振って串焼きでもいいし、ちょっと手間かけられるなら香草蒸しとかもいいな。帰りは香草とか探しながら戻るか」
(じゅるり)
おっと、思わず想像してよだれが… 慌てて口元を拭う。どうやって食べようかと考えてる内に想像が膨らみすぎてしまったみたいだ。1匹からでも結構な量の肉が取れる。これなら3人で食べても充分行き渡るだろう。
(じゅるり、じゅるり、じゅるり、じゅるり、じゅるり、じゅるり、じゅるり)
(いやいや、流石に変だろ、そんなによだれ垂らしてたらおかしいだろ…)
しかし何かをすすり上げるような湿った音は止まらず、むしろ後方から複数響いてきている。なにかがおかしい、というか絶対なんかいる。オレは嫌な予感を感じて後ろを振り向いた。
(にょろ~ん)
目に飛び込んできたのは、一本の触手だった。いかにも無害そうなにゆったりと、気軽に握手するかのような感じで差し出されていた。人間とっさの時には、素早い動きには素早く、ゆっくりのものにはゆっくりと反応するようにできている。オレはゆっくりと差し出されたそれを握り返してしまった。
(ああ、これ、すごいぬめぬめしてる。)
触手と握手した時の第一印象はそれだった。触手の生暖かい体温と表面のぬめぬめとした感触が手のひらに直接伝わってくる。触手の太さはだいたい二の腕ほどの太さ。だけどその先端は少し細くなってるようで、オレの小さな手でも握り込めばギリギリ指がつくくらいの太さだった。あーこれは間違いなく 紐触肉腫の触手。さっきまでしつこく相手してたのだから間違うわけがない。
(ってことは、あれ?当然コレの持ち主が近くにいるってことだよな?)
ふにふにと触手の先端を手癖のように強弱をつけて握るオレ。にゅるにゅるとした表皮の意外な弾力が握る手に返ってくるのが少し楽しい。触手はオレの頭上を抜けて背後の岩陰まで伸びている。その上背後に感じる生き物の気配はかなりの数だ。なんで今まで気がつかなかったのか不思議なくらいだった。
(あれ?ひょっとしてこれ、逃げないとやばいやつじゃ?!)
結局のところ、さっきの 紐触肉腫は仲間をきっちり呼び寄せていたみたいだった。オレの位置からは背後の大岩が邪魔して見えなかっただけ。とにかく今は触手で遊んでる場合ではなかった。我に返ったオレは握った触手を慌てて放り出して走り出す。一刻も早くこの場を離れ、森に駆け込まなければやばい。
「 とにかくこの場から離れないと… って、うわぁっ?! 」
瞬時に身体強化を効かせて地面を蹴る。一気に距離を取ろうとオレの体はめざましい速度で飛び出した。
(ずべしっ)
飛び出したはずだったのだが、盛大に体勢を崩して、そのままつんのめるように思い切り地面に転がってしまう。勢いづけて飛び出そうとした分、余計無様な格好だ。何者かがオレの革長靴の足首を引っ張ってくれたおかげでこの始末だった。
「ってぇ~な、ちくしょう。なにしやがんだ!」
ちょっと涙目になりながら引っ張られた足をみる。革長靴の足首にいつの間にか触手が絡みついていた。目の前の触手に気を取られている間に、間抜けにも片足を触手に絡め取られていたというわけだ。
(いつの間にこいつ! 早いとこ振り解かないとっ!)
ずりずりと触手が革長靴から長靴下に向けて絡み付き這い上がってくる。オレの身をいつも守ってくれる簡易神殿は、こういった致死性の低い攻撃には反応しない。つまり、自力でこいつを引き剥がさなきゃいけない。まだ自由なもう片方の足で何度も蹴りを入れる。
「くそっ、くそっ、このぉ、離れろっ、離れ、やがれぇっ!」
硬い革長靴の底をつかってこそぎ落とすように蹴りを入れる。しかし粘液で滑る触手の表皮を靴底は滑るばかりで、たまにしっかりと蹴りが入っても弾力のある表皮に弾かれてしまう。声こそ勇ましいものの、そもそもが華奢な少女は非力すぎるのだ。身体強化を使うとかえって自分を傷つけてしまうので、今の段階ではまだ使う気になれなかった。非力な身体で繰り出す貧弱な蹴りを嘲笑うように、触手はオレの脚にがっちりと絡みついてオレの身体を引きずる。
「おおぉっ?! ばかやめろ、はなせっ、はなせったらっ!たかい、たかいよ!」
ついには両足を絡め取られてぐいぐいと空中に引き上げられてしまう。地面から引き剥がされて焦るオレ。空中に釣り上げられたオレを追いかけるように何本もの触手が昇ってくる。銀の棍を振るって何とかそれ以上絡みつかれることを何とか阻止する。そうこうする間にもどんどんと地面が遠くなっていき、それにつられて視界が広がっていく。
「なん、だ、これ。 さっきまでここって水辺だったろ?」
ぐりんと吊られた身体を回されて視界が湖の方に向いた途端、オレはその光景に目を疑った。そこは綺麗な水をたたえた静かな淵だったはず。しかし今オレの目の前に広がるのは、一面に生い茂る水草だった。水面に生い茂った長めの葉が風もないのに不規則に揺れている。
「いや、まてまてまて、これって全部触手じゃねーか?!」
触手、触手、触手、触手、触手、触手、触手、触手、触手…
半ば裏返った声はまるで悲鳴のようだった。どこを見ても触手だらけの触手の草原。うねうねと物欲しげに揺れていた。見渡す限り水面を埋め尽くすその下に一体何体の 紐触肉腫が潜んでいるというのだろうか。
「こんなになるまで集まるなんて、こいつらいったい何匹いやがるんだよっ」
少なくとも100匹はくだらない数がいなければこんな景色にはならないだろう。まるで風にそよぐ草原のようでに触手が揺らめいていた。少し傾いた夕刻の日差しに照らされ、ぬめる触手がキラキラと金色に輝いている。それはある意味幻想的な光景だったけど、それに心打たれて瞳を輝かせる様な心の余裕はオレにはなかった。まずはこの宙吊り状態を何とかしたかった。
「えぇい、足はなせよ! このままじゃ囲まれちまう! 」
紐触肉腫の群れは逆さ吊りにされたオレを中心に集まろうとしているようだった。一部の 紐触肉腫達がぞろりぞろりと繊毛をうごめかして水辺から上がってきている。岩場を取り囲むように左右からゆっくりと包囲の輪を閉じてゆく。統制が取れているとは言い難いが、それでも着実に森へと続く道筋は狭められていく。こんな状況では出し惜しみしてる余裕はない。最速でまずは拘束を解かなきゃいけない
。
【複製【 炎の矢】】
オレは慌てる指先で、しかしきっちり正確に刻印を刻んだ。炎の矢を放つ初級の刻印に効果を倍加させる刻印を重ね合わせる。刻印が定着する間も惜しんで魔力を通すと、目の前には燃え盛る炎の矢が2本浮かび上がる。
「当たれっ!弾けてしまえ!」
炎の矢は素晴らしい勢いで触手めがけて飛んでゆき、的確に目標を捉えた。ぼんっ、と小さく弾ける爆裂音と共に、消し炭になった触手の破片がオレの目の端をパラパラと落ちていく。そして続く浮遊感。触手の拘束から解かれたオレは地面に向かって落下していった。
魔力不足の状態で闘う原因になった事件を思い返しながら、オレは 紐触肉腫の触手の解体作業をしていた。賦活剤が回るのを待つ間に暇だったからついでにやってしまおうと思ったのだ。
「単純に塩振って串焼きでもいいし、ちょっと手間かけられるなら香草蒸しとかもいいな。帰りは香草とか探しながら戻るか」
(じゅるり)
おっと、思わず想像してよだれが… 慌てて口元を拭う。どうやって食べようかと考えてる内に想像が膨らみすぎてしまったみたいだ。1匹からでも結構な量の肉が取れる。これなら3人で食べても充分行き渡るだろう。
(じゅるり、じゅるり、じゅるり、じゅるり、じゅるり、じゅるり、じゅるり)
(いやいや、流石に変だろ、そんなによだれ垂らしてたらおかしいだろ…)
しかし何かをすすり上げるような湿った音は止まらず、むしろ後方から複数響いてきている。なにかがおかしい、というか絶対なんかいる。オレは嫌な予感を感じて後ろを振り向いた。
(にょろ~ん)
目に飛び込んできたのは、一本の触手だった。いかにも無害そうなにゆったりと、気軽に握手するかのような感じで差し出されていた。人間とっさの時には、素早い動きには素早く、ゆっくりのものにはゆっくりと反応するようにできている。オレはゆっくりと差し出されたそれを握り返してしまった。
(ああ、これ、すごいぬめぬめしてる。)
触手と握手した時の第一印象はそれだった。触手の生暖かい体温と表面のぬめぬめとした感触が手のひらに直接伝わってくる。触手の太さはだいたい二の腕ほどの太さ。だけどその先端は少し細くなってるようで、オレの小さな手でも握り込めばギリギリ指がつくくらいの太さだった。あーこれは間違いなく 紐触肉腫の触手。さっきまでしつこく相手してたのだから間違うわけがない。
(ってことは、あれ?当然コレの持ち主が近くにいるってことだよな?)
ふにふにと触手の先端を手癖のように強弱をつけて握るオレ。にゅるにゅるとした表皮の意外な弾力が握る手に返ってくるのが少し楽しい。触手はオレの頭上を抜けて背後の岩陰まで伸びている。その上背後に感じる生き物の気配はかなりの数だ。なんで今まで気がつかなかったのか不思議なくらいだった。
(あれ?ひょっとしてこれ、逃げないとやばいやつじゃ?!)
結局のところ、さっきの 紐触肉腫は仲間をきっちり呼び寄せていたみたいだった。オレの位置からは背後の大岩が邪魔して見えなかっただけ。とにかく今は触手で遊んでる場合ではなかった。我に返ったオレは握った触手を慌てて放り出して走り出す。一刻も早くこの場を離れ、森に駆け込まなければやばい。
「 とにかくこの場から離れないと… って、うわぁっ?! 」
瞬時に身体強化を効かせて地面を蹴る。一気に距離を取ろうとオレの体はめざましい速度で飛び出した。
(ずべしっ)
飛び出したはずだったのだが、盛大に体勢を崩して、そのままつんのめるように思い切り地面に転がってしまう。勢いづけて飛び出そうとした分、余計無様な格好だ。何者かがオレの革長靴の足首を引っ張ってくれたおかげでこの始末だった。
「ってぇ~な、ちくしょう。なにしやがんだ!」
ちょっと涙目になりながら引っ張られた足をみる。革長靴の足首にいつの間にか触手が絡みついていた。目の前の触手に気を取られている間に、間抜けにも片足を触手に絡め取られていたというわけだ。
(いつの間にこいつ! 早いとこ振り解かないとっ!)
ずりずりと触手が革長靴から長靴下に向けて絡み付き這い上がってくる。オレの身をいつも守ってくれる簡易神殿は、こういった致死性の低い攻撃には反応しない。つまり、自力でこいつを引き剥がさなきゃいけない。まだ自由なもう片方の足で何度も蹴りを入れる。
「くそっ、くそっ、このぉ、離れろっ、離れ、やがれぇっ!」
硬い革長靴の底をつかってこそぎ落とすように蹴りを入れる。しかし粘液で滑る触手の表皮を靴底は滑るばかりで、たまにしっかりと蹴りが入っても弾力のある表皮に弾かれてしまう。声こそ勇ましいものの、そもそもが華奢な少女は非力すぎるのだ。身体強化を使うとかえって自分を傷つけてしまうので、今の段階ではまだ使う気になれなかった。非力な身体で繰り出す貧弱な蹴りを嘲笑うように、触手はオレの脚にがっちりと絡みついてオレの身体を引きずる。
「おおぉっ?! ばかやめろ、はなせっ、はなせったらっ!たかい、たかいよ!」
ついには両足を絡め取られてぐいぐいと空中に引き上げられてしまう。地面から引き剥がされて焦るオレ。空中に釣り上げられたオレを追いかけるように何本もの触手が昇ってくる。銀の棍を振るって何とかそれ以上絡みつかれることを何とか阻止する。そうこうする間にもどんどんと地面が遠くなっていき、それにつられて視界が広がっていく。
「なん、だ、これ。 さっきまでここって水辺だったろ?」
ぐりんと吊られた身体を回されて視界が湖の方に向いた途端、オレはその光景に目を疑った。そこは綺麗な水をたたえた静かな淵だったはず。しかし今オレの目の前に広がるのは、一面に生い茂る水草だった。水面に生い茂った長めの葉が風もないのに不規則に揺れている。
「いや、まてまてまて、これって全部触手じゃねーか?!」
触手、触手、触手、触手、触手、触手、触手、触手、触手…
半ば裏返った声はまるで悲鳴のようだった。どこを見ても触手だらけの触手の草原。うねうねと物欲しげに揺れていた。見渡す限り水面を埋め尽くすその下に一体何体の 紐触肉腫が潜んでいるというのだろうか。
「こんなになるまで集まるなんて、こいつらいったい何匹いやがるんだよっ」
少なくとも100匹はくだらない数がいなければこんな景色にはならないだろう。まるで風にそよぐ草原のようでに触手が揺らめいていた。少し傾いた夕刻の日差しに照らされ、ぬめる触手がキラキラと金色に輝いている。それはある意味幻想的な光景だったけど、それに心打たれて瞳を輝かせる様な心の余裕はオレにはなかった。まずはこの宙吊り状態を何とかしたかった。
「えぇい、足はなせよ! このままじゃ囲まれちまう! 」
紐触肉腫の群れは逆さ吊りにされたオレを中心に集まろうとしているようだった。一部の 紐触肉腫達がぞろりぞろりと繊毛をうごめかして水辺から上がってきている。岩場を取り囲むように左右からゆっくりと包囲の輪を閉じてゆく。統制が取れているとは言い難いが、それでも着実に森へと続く道筋は狭められていく。こんな状況では出し惜しみしてる余裕はない。最速でまずは拘束を解かなきゃいけない
。
【複製【 炎の矢】】
オレは慌てる指先で、しかしきっちり正確に刻印を刻んだ。炎の矢を放つ初級の刻印に効果を倍加させる刻印を重ね合わせる。刻印が定着する間も惜しんで魔力を通すと、目の前には燃え盛る炎の矢が2本浮かび上がる。
「当たれっ!弾けてしまえ!」
炎の矢は素晴らしい勢いで触手めがけて飛んでゆき、的確に目標を捉えた。ぼんっ、と小さく弾ける爆裂音と共に、消し炭になった触手の破片がオレの目の端をパラパラと落ちていく。そして続く浮遊感。触手の拘束から解かれたオレは地面に向かって落下していった。
0
あなたにおすすめの小説
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる