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第四章
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やがて一時間が経過し――
副官と思しき騎士が、切り株に座する隊長に歩み寄り、
「隊長、流石に遅すぎるのでは?」
「…………」
双子拉致成功の、彼らにとっての吉報は届いていなかった。
(所詮は「没落貴族の生き残り」か……)
隊長は吐き捨てるように呟くと、スッと立ち上がり、配下の者たちに向かって、
『元より正義は我らにあり!』
認識を改めて植え付けるように咆哮すると、
「我らが受けし「任」は、アルブル国の任なり! 勇者とて、錦の御旗を持つ我らに逆らえる道理無しぃ!」
手にした剣を天高く突き上げ鼓舞し、まるで戦(いくさ)に向かうかのような気合で、
『いざ出陣ッ!!!』
馬の様な動物にまたがり先陣切って歩き始め、騎士兵士たちも、
「「「「「「「「「「おぉ!」」」」」」」」」」
喊声を上げて後に続いた。
しばし森を進むと、
「「「「「「「「「「ッ!」」」」」」」」」」
黒装束の一人が行き倒れているのを発見。
兵の一人が指示を受け、生死を確認すると、
(!)
辛うじて、まだ息が。
首元に一刀を浴び、出血多量で意識をもうろうとさせながらも兵士に向かって、
「ばっ……化け物……だ……」
それが彼の最期の言葉であった。
汚れ仕事も平気で請け負う「影」の一人が遺した一言に、
「…………」
得も言われぬ薄気味悪さを抱く兵士。
そんな中、
『其奴(そやつ)は最期に何と言った?』
聞き取れなかった隊長が馬上から問うと、兵士は包み隠さず、
「ば、化け物、とっ、ただ一言」
ザワツク、騎士兵士たち。
相手が「勇者の一行」であるならば、強者揃いであるのは覚悟の筈で、それをあえて「化け物」と言い遺した事に一抹の不安を覚えた。
自分たちの行いが「触らぬ神に、触ろうとする愚行」に思えたから。
しかし、
『狼狽えるでなァいッ!』
隊長は一喝し、
「我らはアルブル国の正規兵! そこに転がる「下賤の雇われ」とは違うのだァ!」
「「「「「「「「「「!」」」」」」」」」」
ハッと我に返る騎士兵士たち。
すかさず隊長は、
『正義は我らにアリィ!』
勝どきに、気力を取り戻した彼らも、
『『『『『『『『『『おぉーーーッ!』』』』』』』』』』
自身を奮い立たせるかのように、喊声を上げた。
彼は「出世欲に取り憑かれた騎士」ではあったが、多くの騎士兵士をまとめ上げる「隊長の肩書」は、伊達では無いのである。
しかし、覇気を取り戻した一団が目的地付近で目にした物は、
「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」
先に看取った「影の黒装束」と同様に、各々一刀の下に斬り伏せられた、残りの黒装束の亡骸だけであった。
副官と思しき騎士が、切り株に座する隊長に歩み寄り、
「隊長、流石に遅すぎるのでは?」
「…………」
双子拉致成功の、彼らにとっての吉報は届いていなかった。
(所詮は「没落貴族の生き残り」か……)
隊長は吐き捨てるように呟くと、スッと立ち上がり、配下の者たちに向かって、
『元より正義は我らにあり!』
認識を改めて植え付けるように咆哮すると、
「我らが受けし「任」は、アルブル国の任なり! 勇者とて、錦の御旗を持つ我らに逆らえる道理無しぃ!」
手にした剣を天高く突き上げ鼓舞し、まるで戦(いくさ)に向かうかのような気合で、
『いざ出陣ッ!!!』
馬の様な動物にまたがり先陣切って歩き始め、騎士兵士たちも、
「「「「「「「「「「おぉ!」」」」」」」」」」
喊声を上げて後に続いた。
しばし森を進むと、
「「「「「「「「「「ッ!」」」」」」」」」」
黒装束の一人が行き倒れているのを発見。
兵の一人が指示を受け、生死を確認すると、
(!)
辛うじて、まだ息が。
首元に一刀を浴び、出血多量で意識をもうろうとさせながらも兵士に向かって、
「ばっ……化け物……だ……」
それが彼の最期の言葉であった。
汚れ仕事も平気で請け負う「影」の一人が遺した一言に、
「…………」
得も言われぬ薄気味悪さを抱く兵士。
そんな中、
『其奴(そやつ)は最期に何と言った?』
聞き取れなかった隊長が馬上から問うと、兵士は包み隠さず、
「ば、化け物、とっ、ただ一言」
ザワツク、騎士兵士たち。
相手が「勇者の一行」であるならば、強者揃いであるのは覚悟の筈で、それをあえて「化け物」と言い遺した事に一抹の不安を覚えた。
自分たちの行いが「触らぬ神に、触ろうとする愚行」に思えたから。
しかし、
『狼狽えるでなァいッ!』
隊長は一喝し、
「我らはアルブル国の正規兵! そこに転がる「下賤の雇われ」とは違うのだァ!」
「「「「「「「「「「!」」」」」」」」」」
ハッと我に返る騎士兵士たち。
すかさず隊長は、
『正義は我らにアリィ!』
勝どきに、気力を取り戻した彼らも、
『『『『『『『『『『おぉーーーッ!』』』』』』』』』』
自身を奮い立たせるかのように、喊声を上げた。
彼は「出世欲に取り憑かれた騎士」ではあったが、多くの騎士兵士をまとめ上げる「隊長の肩書」は、伊達では無いのである。
しかし、覇気を取り戻した一団が目的地付近で目にした物は、
「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」
先に看取った「影の黒装束」と同様に、各々一刀の下に斬り伏せられた、残りの黒装束の亡骸だけであった。
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