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第九章
9-36
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微細な変化も見逃さぬようヒレンと「謎の気配」に気を張りつつ、上階へ上がった彼は慎重に、
(…………)
奥へ奥へと歩みを進め、目的地を目前に、
(消えたぁ?!)
ヒレンと並んで居た方の気配が、突如消えた。
蝋燭の炎が消えるが如く、一瞬にして。
過度に高めた集中力で監視していた。
自信を以て逃がす筈などなかった。
それが、
(マジっスかぁ?!)
有り得ぬ事態に訳が分からず、
(ど、どう言う事……っスか……?)
戸惑いを隠せず立ち尽くしていると、ヒレンの気配にも動きが。
(こぉっ、こっちに来るぅっス!?)
慌てて本棚の陰に身を隠し、様子を窺っていると、
(…………)
彼女はインディカの気配に気付いている素振りも見せず階下に降り、
(…………)
彼もそっと後を追うと、
(…………)
彼女は図書館の定位置で、手にした本を読み始めた。
何事も無かったかのように。
(…………)
本棚の陰から、読書中の彼女の様子を窺うインディカ。
彼にとって待ちに待った「癒しの時間の始まり」ではあったが、流石に今日ばかりは心中穏やかでは居られず、
(な……何が起きた、っス……? 見失ったのぁオレっちの修行不足のせいっスかぁ?)
突如消えた気配に彼の頭は混乱した。
しかし後日、更なる混乱が彼を襲う事になる。
連日盛況なリンドウのライブに泥を塗る、稚拙な事件が彼女の周りで収まりを見せぬ中、インディカはライブ会場内で、
(居る!)
図書館から忽然と消えた、アノ気配を感知。
『ちょ、ちょっ済まねぇっスぅ!』
熱狂の観客たちを掻き分け、スタッフ専用裏通路を通り、
(この先に!)
目と鼻の先に迫るも、
(また消えたぁ?!)
そしてその後に決まって、
『またアンタぁ?!』
遭遇するのがヒレンであった。
そんな日は御決まりのように、リンドウの周りで小事(しょうじ)が。
偶然も、三度も続けば必然と、
(まさかぁヒレン様が主犯で、リンドウ様に嫌がらせをぉ?!)
最悪が脳裏をよぎる。
ヒレンに想いを寄せるが故に誰にも相談できず不安ばかりが募ったが、本に読み耽る彼女の横顔を想い、
(そっ、そんな筈はねぇっスゥ!)
自ら描いてしまった最悪を振り払い、
(特訓中の大兄貴たちに代わりぃオレっちぁ犯人ぉとっ捕まえるッスゥ!)
両手で頬を「パチィン」と挟み叩いて気合を入れ、
(よその誰かに気付かれる前にぃ!)
人知れず実行犯確保を強く誓った。
全ては「彼女の無罪」を立証する為。
(…………)
奥へ奥へと歩みを進め、目的地を目前に、
(消えたぁ?!)
ヒレンと並んで居た方の気配が、突如消えた。
蝋燭の炎が消えるが如く、一瞬にして。
過度に高めた集中力で監視していた。
自信を以て逃がす筈などなかった。
それが、
(マジっスかぁ?!)
有り得ぬ事態に訳が分からず、
(ど、どう言う事……っスか……?)
戸惑いを隠せず立ち尽くしていると、ヒレンの気配にも動きが。
(こぉっ、こっちに来るぅっス!?)
慌てて本棚の陰に身を隠し、様子を窺っていると、
(…………)
彼女はインディカの気配に気付いている素振りも見せず階下に降り、
(…………)
彼もそっと後を追うと、
(…………)
彼女は図書館の定位置で、手にした本を読み始めた。
何事も無かったかのように。
(…………)
本棚の陰から、読書中の彼女の様子を窺うインディカ。
彼にとって待ちに待った「癒しの時間の始まり」ではあったが、流石に今日ばかりは心中穏やかでは居られず、
(な……何が起きた、っス……? 見失ったのぁオレっちの修行不足のせいっスかぁ?)
突如消えた気配に彼の頭は混乱した。
しかし後日、更なる混乱が彼を襲う事になる。
連日盛況なリンドウのライブに泥を塗る、稚拙な事件が彼女の周りで収まりを見せぬ中、インディカはライブ会場内で、
(居る!)
図書館から忽然と消えた、アノ気配を感知。
『ちょ、ちょっ済まねぇっスぅ!』
熱狂の観客たちを掻き分け、スタッフ専用裏通路を通り、
(この先に!)
目と鼻の先に迫るも、
(また消えたぁ?!)
そしてその後に決まって、
『またアンタぁ?!』
遭遇するのがヒレンであった。
そんな日は御決まりのように、リンドウの周りで小事(しょうじ)が。
偶然も、三度も続けば必然と、
(まさかぁヒレン様が主犯で、リンドウ様に嫌がらせをぉ?!)
最悪が脳裏をよぎる。
ヒレンに想いを寄せるが故に誰にも相談できず不安ばかりが募ったが、本に読み耽る彼女の横顔を想い、
(そっ、そんな筈はねぇっスゥ!)
自ら描いてしまった最悪を振り払い、
(特訓中の大兄貴たちに代わりぃオレっちぁ犯人ぉとっ捕まえるッスゥ!)
両手で頬を「パチィン」と挟み叩いて気合を入れ、
(よその誰かに気付かれる前にぃ!)
人知れず実行犯確保を強く誓った。
全ては「彼女の無罪」を立証する為。
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