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第十章
10-36
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村の名前を決めるにあたり、色々あって話は戻り、
『『『『『『う~~~ん……』』』』』』
悩む村長と、御歴々。
未だ名前を決められずに居た。
捕縛された「西の村の村長一派」が不当に取得した名前の権利ではあったが、今もって権利が失効していなかったから。
失効していない理由の一つに「彼らの裁判が結審していない」のもあったが、それはあくまで建前で最大の理由は、
《中央の役人も関与していた》
村の巨額不正に中央の人間が関与していたなど、国政の根幹にかかわる、信頼にかかわる大問題であり、威信を守る為にも一度(ひとたび)許可を出した物を、容易く無かった事には出来なかったのである。
国としての体面、面子の問題であった。
批判はあっても体裁を整えるまでに時間を要する事案であり、結果として「村の名付け」は暗礁に乗り上げる形となっていた。
それでも「付けた名前」から「勇者一行との縁」を連想させたい御歴々は、
「名は体を表すと言う言葉があるそうじゃし」
「この村の価値を高める為にも」
「何ぞ、良い知恵は無いかののぉ~」
「…………」
「…………」
三人以上揃っていても文殊の知恵は無く、
「「「「「…………」」」」」
眉間に深い縦ジワ。
すると村長が、
「そもそもこの村が勇者様一行と縁が深いのは周知の事実……」
ボソッと呟き、思い至ったように、
「ことさら、今以上に、あえて勇者様一行との関係を強調する名を付けては、むしろ周囲から反感を買うのでは?」
「「「「「たぁっ、確かに!」」」」」
発想が初心に立ち返る御歴々。
欲に走った「西の村の反面教師」を踏まえ。
しかし、
「「「「「なればぁどうするればぁ……」」」」」
議論が堂々巡りに嵌まりかけると、
「村は伸び盛りであり、わざわざ煌びやかな名前を付ける必要も無いのではと」
「「「「「ほぅほぅなるほどのぉ……それで?」」」」」
「むしろ自虐的な、皮肉を交えた名前にしては如何でしょう? ひがみの反感も受け難いのでは?」
「「「「「…………」」」」」
「「果ての村」と言うのはどうでしょう?」
「「「「「果ての村……」」」」」
反芻する御歴々。
やがて緊張を以て反応を見守る村長に、
「確かに自虐的な」
「皮肉も効いておる」
「勇者様の御座(おわ)す、果ての村」
「なるほど」
「並べて語ると律動的でもあるのぉ」
概ね、好評。
ホッと、胸を撫で下ろす村長。
廃村の危機にあった頃に村の運営をしていた「苦労の御歴々」に、今風の洒落が通じるのか不安に思っていて。
こうして村の名前は「果ての村」と決まり、御歴々の一人が口にした、
《勇者の御座(おわ)す、果ての村》
客を呼び込む為の、村のキャッチフレーズとなった。
平穏な解決に、
『それなら♪』
明るい声を上げたのはラディッシュ。
取り戻した地球での知識を以て、
『ロゴも作成してみたは如何でしょう♪』
「「「「「「ろご?」」」」」」
意味が分からず首を傾げる村長と御歴々ではあったが、彼から説明を受けるなり、
『『『『『『それは良い考え!』』』』』』
歓喜の声を上げた。
作るロゴには対外的なアピールの意味合いのみならず、村が作り出す高品質な商品が好評を得れば得るほど出回っていた「紛らわしい粗悪なまがい物」との一目瞭然な差別化が可能となり、土産物や特産物、武器や防具などに貼り付け、または刻印する事により、購入者が騙されるリスクの大幅な低減につながる、信頼の証と言える物でもあった。
全てが実行されると「成功に対する妬み」が一部に見受けられはしたものの、大むね好感を以て受け入れられ、周囲からの反感を気にしていた村長の懸念は杞憂に終わった。
『『『『『『う~~~ん……』』』』』』
悩む村長と、御歴々。
未だ名前を決められずに居た。
捕縛された「西の村の村長一派」が不当に取得した名前の権利ではあったが、今もって権利が失効していなかったから。
失効していない理由の一つに「彼らの裁判が結審していない」のもあったが、それはあくまで建前で最大の理由は、
《中央の役人も関与していた》
村の巨額不正に中央の人間が関与していたなど、国政の根幹にかかわる、信頼にかかわる大問題であり、威信を守る為にも一度(ひとたび)許可を出した物を、容易く無かった事には出来なかったのである。
国としての体面、面子の問題であった。
批判はあっても体裁を整えるまでに時間を要する事案であり、結果として「村の名付け」は暗礁に乗り上げる形となっていた。
それでも「付けた名前」から「勇者一行との縁」を連想させたい御歴々は、
「名は体を表すと言う言葉があるそうじゃし」
「この村の価値を高める為にも」
「何ぞ、良い知恵は無いかののぉ~」
「…………」
「…………」
三人以上揃っていても文殊の知恵は無く、
「「「「「…………」」」」」
眉間に深い縦ジワ。
すると村長が、
「そもそもこの村が勇者様一行と縁が深いのは周知の事実……」
ボソッと呟き、思い至ったように、
「ことさら、今以上に、あえて勇者様一行との関係を強調する名を付けては、むしろ周囲から反感を買うのでは?」
「「「「「たぁっ、確かに!」」」」」
発想が初心に立ち返る御歴々。
欲に走った「西の村の反面教師」を踏まえ。
しかし、
「「「「「なればぁどうするればぁ……」」」」」
議論が堂々巡りに嵌まりかけると、
「村は伸び盛りであり、わざわざ煌びやかな名前を付ける必要も無いのではと」
「「「「「ほぅほぅなるほどのぉ……それで?」」」」」
「むしろ自虐的な、皮肉を交えた名前にしては如何でしょう? ひがみの反感も受け難いのでは?」
「「「「「…………」」」」」
「「果ての村」と言うのはどうでしょう?」
「「「「「果ての村……」」」」」
反芻する御歴々。
やがて緊張を以て反応を見守る村長に、
「確かに自虐的な」
「皮肉も効いておる」
「勇者様の御座(おわ)す、果ての村」
「なるほど」
「並べて語ると律動的でもあるのぉ」
概ね、好評。
ホッと、胸を撫で下ろす村長。
廃村の危機にあった頃に村の運営をしていた「苦労の御歴々」に、今風の洒落が通じるのか不安に思っていて。
こうして村の名前は「果ての村」と決まり、御歴々の一人が口にした、
《勇者の御座(おわ)す、果ての村》
客を呼び込む為の、村のキャッチフレーズとなった。
平穏な解決に、
『それなら♪』
明るい声を上げたのはラディッシュ。
取り戻した地球での知識を以て、
『ロゴも作成してみたは如何でしょう♪』
「「「「「「ろご?」」」」」」
意味が分からず首を傾げる村長と御歴々ではあったが、彼から説明を受けるなり、
『『『『『『それは良い考え!』』』』』』
歓喜の声を上げた。
作るロゴには対外的なアピールの意味合いのみならず、村が作り出す高品質な商品が好評を得れば得るほど出回っていた「紛らわしい粗悪なまがい物」との一目瞭然な差別化が可能となり、土産物や特産物、武器や防具などに貼り付け、または刻印する事により、購入者が騙されるリスクの大幅な低減につながる、信頼の証と言える物でもあった。
全てが実行されると「成功に対する妬み」が一部に見受けられはしたものの、大むね好感を以て受け入れられ、周囲からの反感を気にしていた村長の懸念は杞憂に終わった。
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