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第十一章
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目も眩む光の中、
『壮健であったか勇者よ』
『おぅよなぁ~相手が健康なのか分かんねぇとこが、この疑似体(アバター)の辛ぇとこだよな♪』
『言うてくれるなカルニヴァよぉ。逆にぃ、相手にぃ体調の良し悪しを悟らせぬ意味もありぃんすぇ?』
聴き覚えのある三つの声が。
次第に目が、正確には意識であるがハッキリして来ると、そこは花々で彩られた西洋東屋(あずまや)であるガゼボの中。
一つの丸テーブルを囲んで、対面して座っていたのは声の主であるエルブ王と女帝フルール、そしてカルニヴァ王の三人であった。
既に座った状態でログイン表示されたラディッシュ、ニプルウォート、リンドウは、敬意を表する為に一度立ち上がり、チームリーダーとして仲間たちを代表し、時、場所、相手を考え失礼のないよう、
「ご無沙汰しております。皆様も御健勝な、」
紋切り型の定型文で挨拶をしようとしたが、
『カァーカッカッ♪ その様な堅苦しい挨拶を交わす仲ではあるまいに♪』
『げにぃありぃんすなぁ♪』
『まぁったくだぜぇ♪ 今更ケツがムズ痒くなるってぇモンだぜぇ♪』
笑い飛ばす三王。
大国の王らしからぬ振る舞いに、ラディッシュ、ニプルウォート、リンドウはニッと笑い合い、緊張が幾分軽くなった面持ちで席に着いた。
大国の王、三人の気遣いを前に、改めて地世から帰還するまで起きた一部始終を語る勇者組。
一切を包み隠さず、心証を挟まず、先入観を省くため客観的に。
しかし語っているのは人間である。
起きた事実を時系列に従い淡々と説明しているつもりでありつつも、そこに感情の濃淡は滲んでしまうが。
一通りの説明を受け、
「「「…………」」」
しばし黙するエルブ、フルール、カルニヴァの三王。
そして黙考した後、
「勇者よ……」
エルブ王が重々しく口を開き、
「パストリス嬢とターナップ殿についてヌシらに何と言えば良いか……この老骨に言葉も見付けられぬ……」
仲間と袂を分かった寂寞(せきばく)を気遣った上で、
「して、地世王となった嬢(じょう)は中世との融和を目指すそうじゃが……大丈夫なのか?」
「「「?」」」
一瞬、何を問われているのか理解出来なかったラディッシュたち。
するとカルニヴァ王が補足するように、
「オマエ達の見立てでよ、嬢ちゃんが地世のチカラに飲まれる心配は無ぇのかってエルブのジィさんは訊いてんのさ」
「「!」」
言い方こそ「ざっくばらん」ではあったが、余談を許さぬ眼差しに、
「「…………」」
ニプルウォートとリンドウは即答できなかった。
当然である。
事は中世世界全体の安寧に関わる話であり、旧知の仲だからと安易な言葉は口に出来なかったのである。
そこへ畳み掛ける、女帝フルール。
変わらぬ妖艶ながらも、目の奥はカルニヴァ王と変わらぬ強さで以て、
「過去ぃ魔王の下に辿り着いた勇者たち、天世様の御一人でさぇチカラに溺れ、」
名指しこそ避けたが、地世王となった「勇者プエラリア」や「百人の天世人ラミウム」を引き合いに危惧を口にしようとした。
『二人とは違います!』
「「「「「!」」」」」
ラディッシュは言葉尻を待たずに断じ、
「何故なら彼女は正常な認識を持っていた頃のラミウムが、その資質を認めて天世のチカラを授けた女性だからです」
「「「「…………」」」」
「チカラや判断力のみならず、他人に寄り添える優しさを兼ね備えた彼女が地世のチカラ程度に飲まれて「中世の民を脅(おびや)かす」などあり得ません!」
「「「「…………」」」」
そして最後に力強く、
『僕は大丈夫だと確信してます!』
いつになくハッキリ答えた。
『壮健であったか勇者よ』
『おぅよなぁ~相手が健康なのか分かんねぇとこが、この疑似体(アバター)の辛ぇとこだよな♪』
『言うてくれるなカルニヴァよぉ。逆にぃ、相手にぃ体調の良し悪しを悟らせぬ意味もありぃんすぇ?』
聴き覚えのある三つの声が。
次第に目が、正確には意識であるがハッキリして来ると、そこは花々で彩られた西洋東屋(あずまや)であるガゼボの中。
一つの丸テーブルを囲んで、対面して座っていたのは声の主であるエルブ王と女帝フルール、そしてカルニヴァ王の三人であった。
既に座った状態でログイン表示されたラディッシュ、ニプルウォート、リンドウは、敬意を表する為に一度立ち上がり、チームリーダーとして仲間たちを代表し、時、場所、相手を考え失礼のないよう、
「ご無沙汰しております。皆様も御健勝な、」
紋切り型の定型文で挨拶をしようとしたが、
『カァーカッカッ♪ その様な堅苦しい挨拶を交わす仲ではあるまいに♪』
『げにぃありぃんすなぁ♪』
『まぁったくだぜぇ♪ 今更ケツがムズ痒くなるってぇモンだぜぇ♪』
笑い飛ばす三王。
大国の王らしからぬ振る舞いに、ラディッシュ、ニプルウォート、リンドウはニッと笑い合い、緊張が幾分軽くなった面持ちで席に着いた。
大国の王、三人の気遣いを前に、改めて地世から帰還するまで起きた一部始終を語る勇者組。
一切を包み隠さず、心証を挟まず、先入観を省くため客観的に。
しかし語っているのは人間である。
起きた事実を時系列に従い淡々と説明しているつもりでありつつも、そこに感情の濃淡は滲んでしまうが。
一通りの説明を受け、
「「「…………」」」
しばし黙するエルブ、フルール、カルニヴァの三王。
そして黙考した後、
「勇者よ……」
エルブ王が重々しく口を開き、
「パストリス嬢とターナップ殿についてヌシらに何と言えば良いか……この老骨に言葉も見付けられぬ……」
仲間と袂を分かった寂寞(せきばく)を気遣った上で、
「して、地世王となった嬢(じょう)は中世との融和を目指すそうじゃが……大丈夫なのか?」
「「「?」」」
一瞬、何を問われているのか理解出来なかったラディッシュたち。
するとカルニヴァ王が補足するように、
「オマエ達の見立てでよ、嬢ちゃんが地世のチカラに飲まれる心配は無ぇのかってエルブのジィさんは訊いてんのさ」
「「!」」
言い方こそ「ざっくばらん」ではあったが、余談を許さぬ眼差しに、
「「…………」」
ニプルウォートとリンドウは即答できなかった。
当然である。
事は中世世界全体の安寧に関わる話であり、旧知の仲だからと安易な言葉は口に出来なかったのである。
そこへ畳み掛ける、女帝フルール。
変わらぬ妖艶ながらも、目の奥はカルニヴァ王と変わらぬ強さで以て、
「過去ぃ魔王の下に辿り着いた勇者たち、天世様の御一人でさぇチカラに溺れ、」
名指しこそ避けたが、地世王となった「勇者プエラリア」や「百人の天世人ラミウム」を引き合いに危惧を口にしようとした。
『二人とは違います!』
「「「「「!」」」」」
ラディッシュは言葉尻を待たずに断じ、
「何故なら彼女は正常な認識を持っていた頃のラミウムが、その資質を認めて天世のチカラを授けた女性だからです」
「「「「…………」」」」
「チカラや判断力のみならず、他人に寄り添える優しさを兼ね備えた彼女が地世のチカラ程度に飲まれて「中世の民を脅(おびや)かす」などあり得ません!」
「「「「…………」」」」
そして最後に力強く、
『僕は大丈夫だと確信してます!』
いつになくハッキリ答えた。
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