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第十一章
11-30
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天世に渡ったヒレンの手掛かりを得て数日後――
真っ暗な世界。
何も見えず、何も聴こえない無音の世界に突如、天から一筋の光が下り、照らし出されたのは、
「…………」
祈るように佇むリンドウ。
修道女を思わせる飾り気のないローブを纏い、光の中でただ一人、
「…………」
祈りの立ち姿で懺悔するが如く、
「同胞のヒレンがしたのは許される行いじゃナイのしぃ……アーシがあの子に代わり謝るのしぃ……」
深々と頭を下げ静々と謝罪を口にすると、暗闇の奥のアチラこちらから距離を感じる声で、
『リンドウちゃんは悪くないよぉーーーっ!』
『信じてるわぁーーーっ!』
『悲しまないでぇーーーっ!』
励ましの声が。
ハッキリ聴こえた声もあれば彼女に共感して泣いているのか、すすり泣きの混じった言葉になっていない励ましも。
姿は見えぬも、その声の数々に、
「ありがとぉしぃ……」
嬉し涙を浮かべるリンドウであったが、
『でも!』
パッと決意の顔を上げ、周囲の暗闇に訴えかけるように、
『こんなアーシを信じてくれるなら「不器用なあの子」も信じて欲しいのしぃ! 絶対ゼッタイ絶ぇーーー対、何か理由を隠してるのしぃい!』
チカラ強く心の底から訴え、共に戦った日々を思い返しながら、
「だから、あの子がして来た献身まで……献身まで……みんなには疑って欲しくないのし……」
((((((((((…………))))))))))
悲しみに涙したが、すぐさま涙を払って返事の返らぬ周囲の暗闇を毅然と見据え、
『アーシは天世に行って来るのしぃ! あの子の真意を確かめる為にぃ!』
『『『『『『『『『『えぇーーーーーーっ!?』』』』』』』』』』
沈黙から一転、大きくどよめき返す暗闇。
悲しみ、驚き、落胆、不安など、様々な感情が入り混じった、途方も無い数の声で。
しかしリンドウは押し寄せるその数多(あまた)の声に負けぬ気迫の笑顔で以て、
『そんでぇアーシは中世をいじめる天世に、御仕置きしてぇ来るのし! 中世の七草の一人としてぇしぃーーーっ!』
((((((((((!!!!!!))))))))))
戸惑いのどよめきは大歓声に変わり、歓声に混じって、
『待ってるよぉーーーっ!』
『必ず帰って来てねぇーーーっ!』
『ケガはしなでぇーーーっ!』
数々の声援が。
そしてドサクサ紛れに、
『リンドウちゃぁん愛してるよぉーーーっ!』
これには笑いが起こったが、一瞬驚いた顔を見せたリンドウもスグさま満面の笑顔で両腕を広げ、
『アーシも中世のみんなを愛してるしぃーーーっ!』
右手でローブの左肩を掴み、
『だから今日は楽しんでぇ欲しいのしぃーーー♪』
脱ぎ捨てたローブの下から露になったのは、煌びやかなステージ衣装。
アイドルモードに入った笑顔のリンドウがジャンプすると、彼女を包んでいた「闇の世界」は一瞬にして「光の世界」に変わり、変わると同時、
ババァーーーーーーン!!!
背後で花火が景気よくさく裂し、バックバンドがノリに乗ったパンチのある曲を奏で始め、闇であった周囲には大歓声を上げる、数えるのも困難な中世の人々の歓喜が。
押し寄せる膨大な熱量を、
『みんなぁ行っくぅのしぃーーーーーーっ♪』
押し返すキラッキラの笑顔で歌い始めるリンドウ。
その映像の全てが、一部始終が、天技を使った通信網を利用して中世の全世界に生配信。
天世からの攻撃に備えた「天技の盾」を維持する為に必要な、天法の節約を優先しなければならない時宜にありながら。
そのデメリット分を差し引いたとしても「メリットが大きい」と判断した四大大国三王の、全面的バックアップの下に。
無論、そこには損得勘定だけで無く、天世人リンドウや勇者組の今の心中を察した、王の立場とは別の、個人的心情、気遣いが含まれていたのは言うまでもない話であるが。
損得勘定のみで動く王様や女王様など何の魅力も無く、民衆が「付いていきたい」などとは思ないのである。
それ故に、カリスマ。
それ故に、中世を支える四大大国の王。
曲と曲の合間のフリートークには、ラディッシュたち勇者組もゲスト出演。
中世の世界を幾度も救った勇者の緊張しまくりの、たどたどしい物言いも世界に生配信され、地理的に四大大国の間裏に位置する、勇者組とは縁遠い国の人々にも親近感や、好感を以て受け入れられた。
天世から攻撃がいつあると知れぬ不安の日々の中、天世人であるリンドウの歌声で、パフォーマンスで、心を一つにしていく中世の世界。
やがて数度のアンコールと、それに応えた歌の披露の後、リンドウは弾ける汗を煌めかせながら、
『それじゃぁみんなぁ行って来るのしぃーーーー♪』
『『『『『『『『『『待ってるしぃーーーーーーっ♪』』』』』』』』』』
天技の盾の消失時期を懸念した急ごしらえであったとは言え、ライブは大盛況の下に終演を迎えた。
真っ暗な世界。
何も見えず、何も聴こえない無音の世界に突如、天から一筋の光が下り、照らし出されたのは、
「…………」
祈るように佇むリンドウ。
修道女を思わせる飾り気のないローブを纏い、光の中でただ一人、
「…………」
祈りの立ち姿で懺悔するが如く、
「同胞のヒレンがしたのは許される行いじゃナイのしぃ……アーシがあの子に代わり謝るのしぃ……」
深々と頭を下げ静々と謝罪を口にすると、暗闇の奥のアチラこちらから距離を感じる声で、
『リンドウちゃんは悪くないよぉーーーっ!』
『信じてるわぁーーーっ!』
『悲しまないでぇーーーっ!』
励ましの声が。
ハッキリ聴こえた声もあれば彼女に共感して泣いているのか、すすり泣きの混じった言葉になっていない励ましも。
姿は見えぬも、その声の数々に、
「ありがとぉしぃ……」
嬉し涙を浮かべるリンドウであったが、
『でも!』
パッと決意の顔を上げ、周囲の暗闇に訴えかけるように、
『こんなアーシを信じてくれるなら「不器用なあの子」も信じて欲しいのしぃ! 絶対ゼッタイ絶ぇーーー対、何か理由を隠してるのしぃい!』
チカラ強く心の底から訴え、共に戦った日々を思い返しながら、
「だから、あの子がして来た献身まで……献身まで……みんなには疑って欲しくないのし……」
((((((((((…………))))))))))
悲しみに涙したが、すぐさま涙を払って返事の返らぬ周囲の暗闇を毅然と見据え、
『アーシは天世に行って来るのしぃ! あの子の真意を確かめる為にぃ!』
『『『『『『『『『『えぇーーーーーーっ!?』』』』』』』』』』
沈黙から一転、大きくどよめき返す暗闇。
悲しみ、驚き、落胆、不安など、様々な感情が入り混じった、途方も無い数の声で。
しかしリンドウは押し寄せるその数多(あまた)の声に負けぬ気迫の笑顔で以て、
『そんでぇアーシは中世をいじめる天世に、御仕置きしてぇ来るのし! 中世の七草の一人としてぇしぃーーーっ!』
((((((((((!!!!!!))))))))))
戸惑いのどよめきは大歓声に変わり、歓声に混じって、
『待ってるよぉーーーっ!』
『必ず帰って来てねぇーーーっ!』
『ケガはしなでぇーーーっ!』
数々の声援が。
そしてドサクサ紛れに、
『リンドウちゃぁん愛してるよぉーーーっ!』
これには笑いが起こったが、一瞬驚いた顔を見せたリンドウもスグさま満面の笑顔で両腕を広げ、
『アーシも中世のみんなを愛してるしぃーーーっ!』
右手でローブの左肩を掴み、
『だから今日は楽しんでぇ欲しいのしぃーーー♪』
脱ぎ捨てたローブの下から露になったのは、煌びやかなステージ衣装。
アイドルモードに入った笑顔のリンドウがジャンプすると、彼女を包んでいた「闇の世界」は一瞬にして「光の世界」に変わり、変わると同時、
ババァーーーーーーン!!!
背後で花火が景気よくさく裂し、バックバンドがノリに乗ったパンチのある曲を奏で始め、闇であった周囲には大歓声を上げる、数えるのも困難な中世の人々の歓喜が。
押し寄せる膨大な熱量を、
『みんなぁ行っくぅのしぃーーーーーーっ♪』
押し返すキラッキラの笑顔で歌い始めるリンドウ。
その映像の全てが、一部始終が、天技を使った通信網を利用して中世の全世界に生配信。
天世からの攻撃に備えた「天技の盾」を維持する為に必要な、天法の節約を優先しなければならない時宜にありながら。
そのデメリット分を差し引いたとしても「メリットが大きい」と判断した四大大国三王の、全面的バックアップの下に。
無論、そこには損得勘定だけで無く、天世人リンドウや勇者組の今の心中を察した、王の立場とは別の、個人的心情、気遣いが含まれていたのは言うまでもない話であるが。
損得勘定のみで動く王様や女王様など何の魅力も無く、民衆が「付いていきたい」などとは思ないのである。
それ故に、カリスマ。
それ故に、中世を支える四大大国の王。
曲と曲の合間のフリートークには、ラディッシュたち勇者組もゲスト出演。
中世の世界を幾度も救った勇者の緊張しまくりの、たどたどしい物言いも世界に生配信され、地理的に四大大国の間裏に位置する、勇者組とは縁遠い国の人々にも親近感や、好感を以て受け入れられた。
天世から攻撃がいつあると知れぬ不安の日々の中、天世人であるリンドウの歌声で、パフォーマンスで、心を一つにしていく中世の世界。
やがて数度のアンコールと、それに応えた歌の披露の後、リンドウは弾ける汗を煌めかせながら、
『それじゃぁみんなぁ行って来るのしぃーーーー♪』
『『『『『『『『『『待ってるしぃーーーーーーっ♪』』』』』』』』』』
天技の盾の消失時期を懸念した急ごしらえであったとは言え、ライブは大盛況の下に終演を迎えた。
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