幼馴染が知らない間にヤンデレになっていた

広野ともき

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第9話「軌道が”ずれ”始める大学生活2」

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 俺はフランスパンに向けていた目を思わず由美佳に戻した。当の本人はジッと俺のことを見ていた。フランスパンを握るその手は止まっている。

「……たぶん、麗奈だな。燐風ってことはパスタ待ってたところだろ?」

「そうだよ」

「麗奈は高校の時から友達だよ」

 そうなんだ……と続けて、由美佳は少し悩んだ後。

「その麗奈さんって人とはどこまで進んでるの?」

「心強い友達だな……」

 チラっと由美佳の目を見るとハイライトが消えていた。しかし瞬きした次の春化にはいつもの由美佳に戻っていた。

「可愛い女の子にモテモテだねぇ~、和彦」

「いやいや、そんなんじゃないって麗奈は」

「泣かせるんじゃないよ~」

「だからそんなんじゃないって」

 と仲の良い女の子との関係をからかう親戚の人みたいになった。そこからはいろいろと話が流れていって、21時頃に運転が再開し、駅まで送っていってお開きとなった。

 はぁ。結局由美佳に言えなかったな。せっかく家まで誘ったのに。なんてヘタレなんだろうか。

 それにしても。言わなかったけど、麗奈の件は嫉妬だよな。あの言い方するってことは。なんかうれしいなと思ったり。

 今日は興奮がしばらく冷めずに眠れなかった。

★★★

 和彦が女の子と楽しそうにおしゃべりしていて、本当にあの時は驚いた。あの後こっそりつけたいって思ったけど、さすがにそれはやりすぎだって思ってやらなかったけど……。

 何よ。あの女。私の幼馴染、特別な和彦とあんなに楽しそうに話して。私だってあれくらい自然な和彦としゃべりたいのに。再会して、和彦……なんか緊張して話してるし……。久しぶりに会って、最初は緊張するのも分かるし、私も最初は緊張してたし……でももう一ヶ月経つのだからもっと親しく自然におしゃべりしたっていいじゃない。

 溜息をつきながら、私はベッドに入った。もっと和彦と仲良くなる方法はなんだろうかと考えていると、いつの間にか微睡に入っていた。
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