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旅の始まり、旅の終わり
第153話
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「じゃ、くれぐれも気をつけて」
「はいはい」
「鹿島くんと匠くんにもよろしく伝えてね」
「あいあい。オッケーオッケー」
「あと他の子たちとか、あと匠くんのご両親にもくれぐれもよろしく伝えてね」
「あいあい」
「オレが運転して行っても良かったけどな」
「いいいい。休んでてください。お疲れでしょうから」
「お兄ちゃんお土産よろしくねぇ~」
「温泉まんじゅうでも買ってくるわ」
着替えやサティスフィー、ボードゲームなどを詰めぱんぱんになったリュックを背負い
「んじゃ、いってきますわ」
「「「いってらっしゃい」」」
みんなに見送られ、家の扉を開き、外に出る。カラッと晴れた空。日差しが強い。
眉間に皺を寄せる。もわっと暑く、湿度が高い。
アスファルトから反射する暑さで上も下も暑い。
匠の家で待ち合わせだったので陽炎が立つアスファルトを歩き、匠の家まで歩く。
ピンポンを押す。匠のお母さんが出てくれて門と玄関の扉を開けてくれる。
「お邪魔しまーす」
玄関に入ると家の中はクーラーが効いていて
夏の暑さにさらされた体を冷気で包まれ、心地良い。
玄関には複数靴があり、その中には妃馬さんの靴もあった。
リビングへ入るとソファーに匠、音成、妃馬さんがいた。
「おはよー」
「おはよう」
「おはようございます」
「あ、おはようございます」
「怜夢くん座って座って」
「あ、手洗いうがいしてきます」
「あぁ、うん」
そう言って荷物だけソファーに置いて
お風呂場の洗面台で手洗いうがいを済ませ、ソファーに座る。
「めっちゃ広いですね」
「そうなんですよ。ビックリしたでしょ」
「しましたしました」
「怜夢くぅ~ん!」
「はいぃー!」
「オレンジジュースでいーい?」
「はい!ありがとうございます!」
匠のお母さんが僕の前にコースターと氷の入ったオレンジジュースを置いてくれた。
「ありがとうございます」
「いーえ」
すると、ピーンポーン。チャイムが鳴る。
匠のお母さんが出て、玄関へ行くと玄関から森本さんと鹿島の声が聞こえた。
「一緒に来たんですかね」
妃馬さんも聞こえていたようで、僕も同じことを思っていたので
「かもですね。家遠いのに」
と同意しつつも自分の言葉も混ぜ、そう言った。森本さんと鹿島がリビングに入ってくる。
鹿島は荷物を置いて、森本さんを連れて、お風呂場へ行く。
お風呂場から出てきた2人に対し、匠のお母さんは僕にしたのと同じように声をかけ
コースターと氷入りのオレンジジュースを出してくれた。
「広すぎません?」
森本さんも驚いている。
「オレはもう慣れたぁ~。と言いたいとこだけど、まだ慣れないよね」
「まあ、オレでさえまだあんま慣れてないしな」
「怜夢はそろそろ慣れよ?」
「匠ー。何時に出るんだっけー?」
「11時ー。だからあと少し?」
「そっかそっか」
6人で匠の家に集まるのがあまりにも珍しく、しばしその時間を楽しんだ。
「匠、もう時間過ぎてるよ?」
「ん?あ、ほんとだ。じゃ、行く?」
「行きますか」
「りょーかい」
「オッケー」
みんな荷物を持ってソファーから立ち上がる。
みんながみんなグラスをキッチンへ持っていこうとしたが
匠のお母さんが「あ、そのまま置いといていいから」と言ってくれたので
お言葉に甘えて、そのまま置いて玄関へ行った。
「あ、オレ車出してくる」
「あ、お願いね」
匠のお父さんとお母さんのやり取りが聞こえる。
みんなで靴を履き「お邪魔しました」と言おうとしたら
匠のお母さんもサンダルを履いていた。
ただ一応全員「お邪魔しました~」と言いづらそうだが言って外に出た。
ガレージが開いて匠のお父さんが車をガレージから出してくれて
そこで一旦トランクに荷物を入れて
また匠のお父さんが運転して車を車道の端に止めてくれる。
「じゃ、鹿島くんこれが鍵ね」
「はい!ありがとうございます!」
「森本さん?も気をつけてね」
「はい。安全安心の運転をします」
「うん。よろしくね」
鹿島が運転席に乗り、助手席に森本さんが乗り込む。
「じゃ、みんな気をつけていってらっしゃい」
「「いってきます」」
寮のお母さんに言うように全員匠のお母さんに「いってきます」を言う。
運転席助手席の後ろの席に音成と妃馬さん、その後ろに匠と僕が乗る。匠が窓を開けて
「んじゃ、いってきます」
と言う。
「いってらっしゃい。気をつけてね」
「いってらっしゃい。気をつけてな」
「うん」
そう言う匠のお父さんとお母さんに僕も頭を下げ、全員で手を振る。
「んじゃ出発しまぁ~す!」
「おっけー」
「ほーい」
「お願いします」
「レッツ&ゴー」
「ういぃ~」
ゆっくりと優しく車が発進した。そこから約2時間のドライブが始まった。
「いいね。京弥の運転優しい」
「そお?ありがと」
ポンッ。
「次の曲がり角を左です」
ナビの声がする。
「左ぃ~オーケーです」
「途中コンビニとか寄る?」
「ん?別にいいけど?大通りで見つけたら言って?入るから」
「わかった」
森本さんと鹿島のやり取りが聞こえる。
本当は窓を開けたいが車内はクーラーが効いてるので我慢する。
うちの車と違ってシートが革なので革の匂いがし
硬いのか柔らかいのかわからない感じだった。
「あ、もしかして酔った?」
匠が聞いてくる。
「あ、いや、まだ平気だけど、酔う前に寝ようかなって」
「あ、ごめん。枕とかなんもないや」
「いや、全然大丈夫。ありがと」
「あ、でも少しなら倒せるはずよ。どこだっけな」
匠が僕のほうに体を寄せ、シートの周りを探る。
「あ、これか」
ゆっくりと後ろに倒れていく。
「おぉ、ありがと」
「んで足元のここ。これでシート前後できるから、もう少し倒せると思う」
言われた通りするとお尻部分が前に出る。
「おぉ。ありがと。寝ますわ」
「はい。おやすみ」
「暑ノ井くん代わろうか?」
音成が前のシートから顔を出す。
「こっちのほうが寝れそうだけど?」
たしかに後ろのシートより真ん中のシートのほうが1席毎に独立された造りをしており
寝やすそうだったがなんとなく
「あ、いいいい。ありがと」
やめた。
「そお?あ、たっくん」
「なに?」
目を瞑る。車が走る音。振動。そして車内の会話が耳に届く。
「このシートどうやって倒すの?」
「それはね」
匠側のシートが動く感覚がする。恐らく匠が前に乗り出して教えているのだろう。
「ここのボタンのこれを押すとシートが後ろに倒れて
んでここのボタン押すと足置きがにゅーんって出てくる」
にゅーん?
気になってしまうが酔ったら嫌なので
目は瞑ったまま「にゅーん」を想像する。…わからない。
「おぉ!すごい!」
「なに?恋も酔うタイプ?」
「うんうん。私じゃなくてサキちゃん」
「あぁ、妃馬さんがね」
「そうなんです」
「あ、じゃあ後ろ怜夢なんで全然倒してもらって大丈夫なので」
「あ、後ろ怜夢さんなんですね。怜夢さん倒してもいいですか?」
「あ、はい。どうぞ」
「じゃあ、失礼します。おぉ」
「サキちゃんおやすみぃ~」
「おやすみ~」
妃馬さんも眠るようだ。音成と匠は妃馬さんと僕に気を遣っているのか、全然話さない。
運転席のほうでは森本さんと鹿島が話す声が聞こえる。
タイヤがアスファルトを擦る音。高級車だけあってエンジン音はほぼしない。
ただ車に酔い易いからなのか、微々たる振動は敏感に感じてしまう。
寝ようと思うほど寝られない。
うちの車や鹿島の家の車、タクシーなどと違って、車内の香りは革の香りだった。
微かにフレグランスの香りもする。振動でも酔うし、匂いでも酔う。
いつも酔う匂いとは違い、革の匂いなのにそれも酔いに繋がりそうになる。
花粉症と同じで治療法があれば受けたいくらいだ。…辛くなければだが。
…長い。とにかく長い。
普段うちの車で出掛けるときは車に乗って真っ先にイヤホンを耳に突っ込み
音楽を聴きながら寝ようと試みている。1曲3分としてもなぜか異様に長く感じる。
駅に行くときに聞いているときと同じ曲とは思えないくらい長い。
なのに今回はその音楽すらない。
寝ようとしながら酔わないように意識をして長い間闘っていると
「あ、あそこ。コンビニ駐車場デカい」
「あ、ほんとだ。あそこ行こうか」
森本さんと鹿島の話し声が聞こえ、少ししたら左に曲がる感覚で慣性の法則で右側に揺られる。
車がゆっくりと停車した。
「どっか着いたん?」
コンビニとはわかっていたが匠に聞く。
「コンビニ。寝てる?出る?」
「出る」
シートベルトを外す。
前のシートの間を縫い、前のシートのところから開かれたスライドドアから外に出る。
暑い。暑いけど外の空気が美味しく感じる。深呼吸を繰り返す。
乾いて熱せられたアスファルトの香り。
湿度の高い空気の香りが鼻から出たり入ったりを繰り返す。
妃馬さんと目が合う。言葉なしでも
妃馬さんも酔いましたか
そうなんです。怜夢さんもですか
というのがなんとなく表情でわかる。
6人で涼しいコンビニに入り、飲み物やガム、ちょっとしたお菓子を買って車に戻った。
また闘いの続きだ。寝ようと目を瞑る。
体、顔の右側をシート側にしてみたり、左側をシート側にしてみたり
頭の中で好きな歌を流したり、声には出さず口パクで口ずさんだり
タイヤとアスファルトが擦れる音を聞きながら振動を感じ
革と微かに香るフレグランスの匂いを嗅ぎながら闘い続ける。
途中で音成と森本さんと匠が声の大きさに気を遣ってくれながらしりとりを始めた。
僕も頭の中で勝手に参戦したりしていた。鹿島は運転してるからと参戦を断っていた。
恐らく高速に乗ったのか止まったり、曲がったりすることがなくなった。
…
「怜夢、サービスエリアついたぞ」
匠に起こされる。どうやらいつの間にか寝ていたらしい。
「ん。んん~」
伸びをする。スライドドアはもう開いており、外の熱気と外の香りが車内に入ってきていた。
「んんあぁ~」
と言いながらシートベルトを外し、前のシートの間を縫って前のシートに出て
スライドドアから外に出る。様々な車、ほとんどがファミリーカーで
奥のほうにはトラックが停っているサービスエリアの光景が広がっていた。
「いこーぜー」
サングラスの鹿島が言う。
「サングラスかけてたんか」
「日差しが強いから」
「運転お疲れ」
「あんがと」
「お疲れ」
「匠ちゃんもあんがと」
「しまくんお疲れ」
「しまさんお疲れ様です」
「ありがとうございます!でもここからはふーの運転になるので」
「お、もっさんの運転」
「ま、高速だからね」
「宿まで行くのが迷う可能性あるよね」
「そうそう」
そんな話をしながらまずはトイレに向かう。
男子陣はすぐに済み、トイレ前の広場で女子陣を待つ。
「あとどんくらい?」
「あと半分くらいかな」
「まだ半分もあんの?」
「しかもサービスエリア前でまあまあ渋滞してたから結構かかるかも」
「マジかぁ~」
「夏休みシーズンだしねぇ~」
「どお?うちの車には慣れた?」
「うん。まあ。まあまあ慣れたかな」
「ん?」
「いや、まあ、緊張感はまだあるけどね」
「あ、そんなもんなんだ?」
「うちの車と車高とか車幅とか全然違うしさ。あと値段もね」
「へぇ~」
「ほぉ~」
「サングラス貸して」
「ほい」
匠が鹿島のサングラスかける。
「おぉ~」
「似合うねぇ~」
「オレはなんでも似合う」
「自分で言う?」
3人で笑う。女子陣が出てきてサービスエリアを練り歩く。
お昼時ということもあり、4人はお昼ご飯を食べるということでフードコートへ行った。
妃馬さんと僕はご飯を食べると車で気持ち悪くなるからということで
4人と一緒にいてもよかったのだが、ただでさえお昼時で混んでいるのに
なにもしない2人が席を取るのもということで妃馬さんと僕は別行動をした。
2人で練り歩き、「アイスクリーム」ののぼりを見つけ
2人とも吸い寄せられるようにアイスクリームのお店に行った。
2人ともバニラとショコラのミックスを頼んだ。
炎天下だったので屋根のあるなんでもないところの端で食べることにした。
行き交う人を見ながら溶ける前に食べ始める。
「いやぁ~旅行当日ですよ」
「ですね」
「あ、バニラおいしい」
「んん!ほんとだ。あ、チョコも美味しいですよ」
「んん!いいですね!あ、少し混ぜてもいいですよ」
「ほんとですね。いい感じに混ぜられるからいいですね」
「もう溶けてきてる」
コーンで買ったソフトクリームはコーンの端部分が溶けてきていて流れてきそうだった。
「溶けんのはやっ」
溶けてきている部分を舐める。
「夏だとアイスはヤバいですね」
「ですね。かき氷とかすぐ甘い水になりそう」
「甘い水って。あ、そうだ。あと半分くらいあるそうですよ」
「道のり?」
「そうですそうです。しかも渋滞でまだまだ時間かかるみたいです」
「あ、それはフィンちゃんも言ってました」
「酔い易いって辛いですね」
「ほんとにね」
溶けたソフトクリームが染み込んで柔らかくなったコーンを食べる。
「うぅ~ん。コーンはパリパリがいいなぁ~」
「たしかに」
コーンの持ち手部分の紙を取り、一番下の尖った部分を齧り吸う。
垂れなくなったところでコーンを食べる。妃馬さんのほうを見ると妃馬さんは僕を見ていた。
もしかしたらこの食べ方が汚くて見ているのかな?と思ったら
妃馬さんの手には下の尖った部分が齧られたコーンがあった。
「同じ食べ方の人初めて見た」
「え、あ、この食べ方ですか」
「はい。高校の修学旅行ではみんなふつーに上から食べてってて
私がこの食べ方したら「あ!いいね!」ってみんなマネしてたくらいで」
「あぁ、同じです!
僕も修学旅行でベチャベチャにしてるやつを見ながらこの食べ方してました」
「時間経つと下の部分がぐちょぐちょになって紙にも染み込んできたりね」
「そうそう。あ、ヤベッってなって、焦って紙取ってぐちょぐちょのコーン齧りついて。
でもそれが美味しかったりするんですよね。ま、手ベトベトになりますけど」
「そうそう!でもカリカリも美味しいんですよね」
「そうなんですよねぇ~」
そんな話をしていると
「お!アイス食べてる!オレも食べよー」
鹿島の声にそちらを向く。音成、森本さん、鹿島、匠がいた。
「あれ。早かったね」
「いや、うん。まあ、ゆっくりする感じじゃなかった」
「おぼん持った人が彷徨う甲冑みたいにうろうろしてたから」
「それはグリクエ(グリフォン クエストの略称)知らなくても聞いたことある」
「それどこで売ってた?」
「そこで売ってましたよ」
「どこですか?」
「こっちこっち」
妃馬さんが案内する。全員でついていく。誰もミックスを買うことなく
カップルでそれぞれ違う味を買い、これ見よがしにシェアしていた。
その後自動販売機で飲み物を買って車に戻った。
「んじゃ、ふーお願いします」
「お願いされた」
「フィンちゃん頼んだ!」
「よろしくね!私寝てるから」
「ま、渋滞だからそんなあれだけどね」
「もっさんたのんました」
「たのんます。オレも寝てます」
「2人ともおやすみ」
眠る体勢に入るとゆっくり優しく車が動き出した。
渋滞しているのか、タイヤがアスファルトを擦る軽快さは感じられない。
「ねえふー」
「なに?」
「渋滞ってドイツ語でなんてゆーの」
「der stau」
「デースタウ?」
「んーまあそんな感じ」
「今私たちは渋滞に巻き込まれています」
「wir stecken im Stau fest」
「うぇーすたっく?」
「wir stecken」
「ウェーステッケン」
「im Stau fest」
「イムスターフェス」
「wir stecken im Stau fest」
「ウェーステッケンイムスターフェス」
よほど暇なのかドイツ語の講義が始まった。
この真面目さを大学のドイツ語の講義に活かせば
ドイツ語の単位取れただろうに。と自分のことを棚に上げて思う。
ちょっと進んで止まる。止まってまたちょっと進む。もどかしい。
「なぞなぞでもやる?」
鹿島の声が聞こえる。
「いいよ」
「なぞなぞ。いいよ」
「うっし。えぇ~とぉ~なぞなぞ。検索っ。
んん~。んー、どーれーにーしー…これでいいか…。んん~じゃあね。
真ん中に「ラメ」が入ってる食べ物ってなぁ~んだ」
「ん?なにらめ?」
「ラメ」
「真ん中にラメ」
僕も考える。真ん中にラメ。なんとかラメなんとか。
「んラメん。あ!キャラメル!」
「なっさん正かぁ~い!」
「やったぁ~!」
「じゃあ、なっさん出して」
「おっけー。じゃあぁ~…。…んん~これでいいか。
ラクダ、カエル、クマ、この3匹の後ろ姿を見ていたらなにかが出てきました。なんでしょう」
音成の「なんでしょう」の「う」を言い終わる前に
「ダルマ」
と匠が答えた。
「はやっ」
「たっくん正かぁ~い」
「簡単すぎるでしょ」
「じゃ、次たっくんね」
「おっけー」
クイズ大会が始まって僕も勝手に参加し、考えていた。
…
「このまま道のりでいい感じ?」
「たぶんそうだと思う」
そんな会話で目を覚ます。隣を見ると匠が前のめりで運転席を見ていた。
「んー…っ…どったん?」
体を伸ばしながら息を吐く。
「お、怜夢起きた。たぶんもうすぐ着くよ」
「旅館に?」
「そうそう」
「んん~。渋滞ヤバかった?」
「まあ、そこそこ?」
「ふぅ~ん。楽しみですなぁ~!んん~!」
伸びをする。車がくねくねと山道を行くと大きくも小さくもないホテルの外観が現れた。
「おぉ~」
「おぉ~」
みんな感嘆の声をあげる。車を駐車場に止め、トランクから荷物を出し、ホテル内へ入る。
「はいはい」
「鹿島くんと匠くんにもよろしく伝えてね」
「あいあい。オッケーオッケー」
「あと他の子たちとか、あと匠くんのご両親にもくれぐれもよろしく伝えてね」
「あいあい」
「オレが運転して行っても良かったけどな」
「いいいい。休んでてください。お疲れでしょうから」
「お兄ちゃんお土産よろしくねぇ~」
「温泉まんじゅうでも買ってくるわ」
着替えやサティスフィー、ボードゲームなどを詰めぱんぱんになったリュックを背負い
「んじゃ、いってきますわ」
「「「いってらっしゃい」」」
みんなに見送られ、家の扉を開き、外に出る。カラッと晴れた空。日差しが強い。
眉間に皺を寄せる。もわっと暑く、湿度が高い。
アスファルトから反射する暑さで上も下も暑い。
匠の家で待ち合わせだったので陽炎が立つアスファルトを歩き、匠の家まで歩く。
ピンポンを押す。匠のお母さんが出てくれて門と玄関の扉を開けてくれる。
「お邪魔しまーす」
玄関に入ると家の中はクーラーが効いていて
夏の暑さにさらされた体を冷気で包まれ、心地良い。
玄関には複数靴があり、その中には妃馬さんの靴もあった。
リビングへ入るとソファーに匠、音成、妃馬さんがいた。
「おはよー」
「おはよう」
「おはようございます」
「あ、おはようございます」
「怜夢くん座って座って」
「あ、手洗いうがいしてきます」
「あぁ、うん」
そう言って荷物だけソファーに置いて
お風呂場の洗面台で手洗いうがいを済ませ、ソファーに座る。
「めっちゃ広いですね」
「そうなんですよ。ビックリしたでしょ」
「しましたしました」
「怜夢くぅ~ん!」
「はいぃー!」
「オレンジジュースでいーい?」
「はい!ありがとうございます!」
匠のお母さんが僕の前にコースターと氷の入ったオレンジジュースを置いてくれた。
「ありがとうございます」
「いーえ」
すると、ピーンポーン。チャイムが鳴る。
匠のお母さんが出て、玄関へ行くと玄関から森本さんと鹿島の声が聞こえた。
「一緒に来たんですかね」
妃馬さんも聞こえていたようで、僕も同じことを思っていたので
「かもですね。家遠いのに」
と同意しつつも自分の言葉も混ぜ、そう言った。森本さんと鹿島がリビングに入ってくる。
鹿島は荷物を置いて、森本さんを連れて、お風呂場へ行く。
お風呂場から出てきた2人に対し、匠のお母さんは僕にしたのと同じように声をかけ
コースターと氷入りのオレンジジュースを出してくれた。
「広すぎません?」
森本さんも驚いている。
「オレはもう慣れたぁ~。と言いたいとこだけど、まだ慣れないよね」
「まあ、オレでさえまだあんま慣れてないしな」
「怜夢はそろそろ慣れよ?」
「匠ー。何時に出るんだっけー?」
「11時ー。だからあと少し?」
「そっかそっか」
6人で匠の家に集まるのがあまりにも珍しく、しばしその時間を楽しんだ。
「匠、もう時間過ぎてるよ?」
「ん?あ、ほんとだ。じゃ、行く?」
「行きますか」
「りょーかい」
「オッケー」
みんな荷物を持ってソファーから立ち上がる。
みんながみんなグラスをキッチンへ持っていこうとしたが
匠のお母さんが「あ、そのまま置いといていいから」と言ってくれたので
お言葉に甘えて、そのまま置いて玄関へ行った。
「あ、オレ車出してくる」
「あ、お願いね」
匠のお父さんとお母さんのやり取りが聞こえる。
みんなで靴を履き「お邪魔しました」と言おうとしたら
匠のお母さんもサンダルを履いていた。
ただ一応全員「お邪魔しました~」と言いづらそうだが言って外に出た。
ガレージが開いて匠のお父さんが車をガレージから出してくれて
そこで一旦トランクに荷物を入れて
また匠のお父さんが運転して車を車道の端に止めてくれる。
「じゃ、鹿島くんこれが鍵ね」
「はい!ありがとうございます!」
「森本さん?も気をつけてね」
「はい。安全安心の運転をします」
「うん。よろしくね」
鹿島が運転席に乗り、助手席に森本さんが乗り込む。
「じゃ、みんな気をつけていってらっしゃい」
「「いってきます」」
寮のお母さんに言うように全員匠のお母さんに「いってきます」を言う。
運転席助手席の後ろの席に音成と妃馬さん、その後ろに匠と僕が乗る。匠が窓を開けて
「んじゃ、いってきます」
と言う。
「いってらっしゃい。気をつけてね」
「いってらっしゃい。気をつけてな」
「うん」
そう言う匠のお父さんとお母さんに僕も頭を下げ、全員で手を振る。
「んじゃ出発しまぁ~す!」
「おっけー」
「ほーい」
「お願いします」
「レッツ&ゴー」
「ういぃ~」
ゆっくりと優しく車が発進した。そこから約2時間のドライブが始まった。
「いいね。京弥の運転優しい」
「そお?ありがと」
ポンッ。
「次の曲がり角を左です」
ナビの声がする。
「左ぃ~オーケーです」
「途中コンビニとか寄る?」
「ん?別にいいけど?大通りで見つけたら言って?入るから」
「わかった」
森本さんと鹿島のやり取りが聞こえる。
本当は窓を開けたいが車内はクーラーが効いてるので我慢する。
うちの車と違ってシートが革なので革の匂いがし
硬いのか柔らかいのかわからない感じだった。
「あ、もしかして酔った?」
匠が聞いてくる。
「あ、いや、まだ平気だけど、酔う前に寝ようかなって」
「あ、ごめん。枕とかなんもないや」
「いや、全然大丈夫。ありがと」
「あ、でも少しなら倒せるはずよ。どこだっけな」
匠が僕のほうに体を寄せ、シートの周りを探る。
「あ、これか」
ゆっくりと後ろに倒れていく。
「おぉ、ありがと」
「んで足元のここ。これでシート前後できるから、もう少し倒せると思う」
言われた通りするとお尻部分が前に出る。
「おぉ。ありがと。寝ますわ」
「はい。おやすみ」
「暑ノ井くん代わろうか?」
音成が前のシートから顔を出す。
「こっちのほうが寝れそうだけど?」
たしかに後ろのシートより真ん中のシートのほうが1席毎に独立された造りをしており
寝やすそうだったがなんとなく
「あ、いいいい。ありがと」
やめた。
「そお?あ、たっくん」
「なに?」
目を瞑る。車が走る音。振動。そして車内の会話が耳に届く。
「このシートどうやって倒すの?」
「それはね」
匠側のシートが動く感覚がする。恐らく匠が前に乗り出して教えているのだろう。
「ここのボタンのこれを押すとシートが後ろに倒れて
んでここのボタン押すと足置きがにゅーんって出てくる」
にゅーん?
気になってしまうが酔ったら嫌なので
目は瞑ったまま「にゅーん」を想像する。…わからない。
「おぉ!すごい!」
「なに?恋も酔うタイプ?」
「うんうん。私じゃなくてサキちゃん」
「あぁ、妃馬さんがね」
「そうなんです」
「あ、じゃあ後ろ怜夢なんで全然倒してもらって大丈夫なので」
「あ、後ろ怜夢さんなんですね。怜夢さん倒してもいいですか?」
「あ、はい。どうぞ」
「じゃあ、失礼します。おぉ」
「サキちゃんおやすみぃ~」
「おやすみ~」
妃馬さんも眠るようだ。音成と匠は妃馬さんと僕に気を遣っているのか、全然話さない。
運転席のほうでは森本さんと鹿島が話す声が聞こえる。
タイヤがアスファルトを擦る音。高級車だけあってエンジン音はほぼしない。
ただ車に酔い易いからなのか、微々たる振動は敏感に感じてしまう。
寝ようと思うほど寝られない。
うちの車や鹿島の家の車、タクシーなどと違って、車内の香りは革の香りだった。
微かにフレグランスの香りもする。振動でも酔うし、匂いでも酔う。
いつも酔う匂いとは違い、革の匂いなのにそれも酔いに繋がりそうになる。
花粉症と同じで治療法があれば受けたいくらいだ。…辛くなければだが。
…長い。とにかく長い。
普段うちの車で出掛けるときは車に乗って真っ先にイヤホンを耳に突っ込み
音楽を聴きながら寝ようと試みている。1曲3分としてもなぜか異様に長く感じる。
駅に行くときに聞いているときと同じ曲とは思えないくらい長い。
なのに今回はその音楽すらない。
寝ようとしながら酔わないように意識をして長い間闘っていると
「あ、あそこ。コンビニ駐車場デカい」
「あ、ほんとだ。あそこ行こうか」
森本さんと鹿島の話し声が聞こえ、少ししたら左に曲がる感覚で慣性の法則で右側に揺られる。
車がゆっくりと停車した。
「どっか着いたん?」
コンビニとはわかっていたが匠に聞く。
「コンビニ。寝てる?出る?」
「出る」
シートベルトを外す。
前のシートの間を縫い、前のシートのところから開かれたスライドドアから外に出る。
暑い。暑いけど外の空気が美味しく感じる。深呼吸を繰り返す。
乾いて熱せられたアスファルトの香り。
湿度の高い空気の香りが鼻から出たり入ったりを繰り返す。
妃馬さんと目が合う。言葉なしでも
妃馬さんも酔いましたか
そうなんです。怜夢さんもですか
というのがなんとなく表情でわかる。
6人で涼しいコンビニに入り、飲み物やガム、ちょっとしたお菓子を買って車に戻った。
また闘いの続きだ。寝ようと目を瞑る。
体、顔の右側をシート側にしてみたり、左側をシート側にしてみたり
頭の中で好きな歌を流したり、声には出さず口パクで口ずさんだり
タイヤとアスファルトが擦れる音を聞きながら振動を感じ
革と微かに香るフレグランスの匂いを嗅ぎながら闘い続ける。
途中で音成と森本さんと匠が声の大きさに気を遣ってくれながらしりとりを始めた。
僕も頭の中で勝手に参戦したりしていた。鹿島は運転してるからと参戦を断っていた。
恐らく高速に乗ったのか止まったり、曲がったりすることがなくなった。
…
「怜夢、サービスエリアついたぞ」
匠に起こされる。どうやらいつの間にか寝ていたらしい。
「ん。んん~」
伸びをする。スライドドアはもう開いており、外の熱気と外の香りが車内に入ってきていた。
「んんあぁ~」
と言いながらシートベルトを外し、前のシートの間を縫って前のシートに出て
スライドドアから外に出る。様々な車、ほとんどがファミリーカーで
奥のほうにはトラックが停っているサービスエリアの光景が広がっていた。
「いこーぜー」
サングラスの鹿島が言う。
「サングラスかけてたんか」
「日差しが強いから」
「運転お疲れ」
「あんがと」
「お疲れ」
「匠ちゃんもあんがと」
「しまくんお疲れ」
「しまさんお疲れ様です」
「ありがとうございます!でもここからはふーの運転になるので」
「お、もっさんの運転」
「ま、高速だからね」
「宿まで行くのが迷う可能性あるよね」
「そうそう」
そんな話をしながらまずはトイレに向かう。
男子陣はすぐに済み、トイレ前の広場で女子陣を待つ。
「あとどんくらい?」
「あと半分くらいかな」
「まだ半分もあんの?」
「しかもサービスエリア前でまあまあ渋滞してたから結構かかるかも」
「マジかぁ~」
「夏休みシーズンだしねぇ~」
「どお?うちの車には慣れた?」
「うん。まあ。まあまあ慣れたかな」
「ん?」
「いや、まあ、緊張感はまだあるけどね」
「あ、そんなもんなんだ?」
「うちの車と車高とか車幅とか全然違うしさ。あと値段もね」
「へぇ~」
「ほぉ~」
「サングラス貸して」
「ほい」
匠が鹿島のサングラスかける。
「おぉ~」
「似合うねぇ~」
「オレはなんでも似合う」
「自分で言う?」
3人で笑う。女子陣が出てきてサービスエリアを練り歩く。
お昼時ということもあり、4人はお昼ご飯を食べるということでフードコートへ行った。
妃馬さんと僕はご飯を食べると車で気持ち悪くなるからということで
4人と一緒にいてもよかったのだが、ただでさえお昼時で混んでいるのに
なにもしない2人が席を取るのもということで妃馬さんと僕は別行動をした。
2人で練り歩き、「アイスクリーム」ののぼりを見つけ
2人とも吸い寄せられるようにアイスクリームのお店に行った。
2人ともバニラとショコラのミックスを頼んだ。
炎天下だったので屋根のあるなんでもないところの端で食べることにした。
行き交う人を見ながら溶ける前に食べ始める。
「いやぁ~旅行当日ですよ」
「ですね」
「あ、バニラおいしい」
「んん!ほんとだ。あ、チョコも美味しいですよ」
「んん!いいですね!あ、少し混ぜてもいいですよ」
「ほんとですね。いい感じに混ぜられるからいいですね」
「もう溶けてきてる」
コーンで買ったソフトクリームはコーンの端部分が溶けてきていて流れてきそうだった。
「溶けんのはやっ」
溶けてきている部分を舐める。
「夏だとアイスはヤバいですね」
「ですね。かき氷とかすぐ甘い水になりそう」
「甘い水って。あ、そうだ。あと半分くらいあるそうですよ」
「道のり?」
「そうですそうです。しかも渋滞でまだまだ時間かかるみたいです」
「あ、それはフィンちゃんも言ってました」
「酔い易いって辛いですね」
「ほんとにね」
溶けたソフトクリームが染み込んで柔らかくなったコーンを食べる。
「うぅ~ん。コーンはパリパリがいいなぁ~」
「たしかに」
コーンの持ち手部分の紙を取り、一番下の尖った部分を齧り吸う。
垂れなくなったところでコーンを食べる。妃馬さんのほうを見ると妃馬さんは僕を見ていた。
もしかしたらこの食べ方が汚くて見ているのかな?と思ったら
妃馬さんの手には下の尖った部分が齧られたコーンがあった。
「同じ食べ方の人初めて見た」
「え、あ、この食べ方ですか」
「はい。高校の修学旅行ではみんなふつーに上から食べてってて
私がこの食べ方したら「あ!いいね!」ってみんなマネしてたくらいで」
「あぁ、同じです!
僕も修学旅行でベチャベチャにしてるやつを見ながらこの食べ方してました」
「時間経つと下の部分がぐちょぐちょになって紙にも染み込んできたりね」
「そうそう。あ、ヤベッってなって、焦って紙取ってぐちょぐちょのコーン齧りついて。
でもそれが美味しかったりするんですよね。ま、手ベトベトになりますけど」
「そうそう!でもカリカリも美味しいんですよね」
「そうなんですよねぇ~」
そんな話をしていると
「お!アイス食べてる!オレも食べよー」
鹿島の声にそちらを向く。音成、森本さん、鹿島、匠がいた。
「あれ。早かったね」
「いや、うん。まあ、ゆっくりする感じじゃなかった」
「おぼん持った人が彷徨う甲冑みたいにうろうろしてたから」
「それはグリクエ(グリフォン クエストの略称)知らなくても聞いたことある」
「それどこで売ってた?」
「そこで売ってましたよ」
「どこですか?」
「こっちこっち」
妃馬さんが案内する。全員でついていく。誰もミックスを買うことなく
カップルでそれぞれ違う味を買い、これ見よがしにシェアしていた。
その後自動販売機で飲み物を買って車に戻った。
「んじゃ、ふーお願いします」
「お願いされた」
「フィンちゃん頼んだ!」
「よろしくね!私寝てるから」
「ま、渋滞だからそんなあれだけどね」
「もっさんたのんました」
「たのんます。オレも寝てます」
「2人ともおやすみ」
眠る体勢に入るとゆっくり優しく車が動き出した。
渋滞しているのか、タイヤがアスファルトを擦る軽快さは感じられない。
「ねえふー」
「なに?」
「渋滞ってドイツ語でなんてゆーの」
「der stau」
「デースタウ?」
「んーまあそんな感じ」
「今私たちは渋滞に巻き込まれています」
「wir stecken im Stau fest」
「うぇーすたっく?」
「wir stecken」
「ウェーステッケン」
「im Stau fest」
「イムスターフェス」
「wir stecken im Stau fest」
「ウェーステッケンイムスターフェス」
よほど暇なのかドイツ語の講義が始まった。
この真面目さを大学のドイツ語の講義に活かせば
ドイツ語の単位取れただろうに。と自分のことを棚に上げて思う。
ちょっと進んで止まる。止まってまたちょっと進む。もどかしい。
「なぞなぞでもやる?」
鹿島の声が聞こえる。
「いいよ」
「なぞなぞ。いいよ」
「うっし。えぇ~とぉ~なぞなぞ。検索っ。
んん~。んー、どーれーにーしー…これでいいか…。んん~じゃあね。
真ん中に「ラメ」が入ってる食べ物ってなぁ~んだ」
「ん?なにらめ?」
「ラメ」
「真ん中にラメ」
僕も考える。真ん中にラメ。なんとかラメなんとか。
「んラメん。あ!キャラメル!」
「なっさん正かぁ~い!」
「やったぁ~!」
「じゃあ、なっさん出して」
「おっけー。じゃあぁ~…。…んん~これでいいか。
ラクダ、カエル、クマ、この3匹の後ろ姿を見ていたらなにかが出てきました。なんでしょう」
音成の「なんでしょう」の「う」を言い終わる前に
「ダルマ」
と匠が答えた。
「はやっ」
「たっくん正かぁ~い」
「簡単すぎるでしょ」
「じゃ、次たっくんね」
「おっけー」
クイズ大会が始まって僕も勝手に参加し、考えていた。
…
「このまま道のりでいい感じ?」
「たぶんそうだと思う」
そんな会話で目を覚ます。隣を見ると匠が前のめりで運転席を見ていた。
「んー…っ…どったん?」
体を伸ばしながら息を吐く。
「お、怜夢起きた。たぶんもうすぐ着くよ」
「旅館に?」
「そうそう」
「んん~。渋滞ヤバかった?」
「まあ、そこそこ?」
「ふぅ~ん。楽しみですなぁ~!んん~!」
伸びをする。車がくねくねと山道を行くと大きくも小さくもないホテルの外観が現れた。
「おぉ~」
「おぉ~」
みんな感嘆の声をあげる。車を駐車場に止め、トランクから荷物を出し、ホテル内へ入る。
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