夢に向かって翔け

結城時朗

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第三章

すり合わせ

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プレゼンの準備を進める英二。
美波も隊員服のデザインを進めている。

ーー美波の部屋ーー
ノックの音ともに英二が入ってくる。
「美波、コーヒー飲む・・・  何これ?」
目に入ったのは、歴代の隊員服の男女の写真。
しかも壁一面に飾られている。
「あ! ありがとうございます!」
「すごいなやる気」
「やる気ないの?」
「あるけどなんか、気後れしそうなぐらい圧倒された」
「今日の夜にはできるけど、そっちは?」
「まだかかるよ。  キャッチーな文章を織り交ぜないと」
「ここまで来たんだから、悔いのないように行こうね!」
「もちろん!」
「でも、ちょっと休憩」
「ここ汚したくないから、リビング行くね」
「OK」

ーーリビングーー
コーヒーを飲みながら、ゆっくりとした時間を過ごす。
「どう?  プレゼン」
「あらかた骨子はできてるから、肉付けかな・・・ そっちは?」
「67年のカラーを取り入れつつ、96年のデザインを参考に、04年クールさも参考にしてる。  多分3種類ぐらいできるかも」
「適わないわ・・・」
テーブルに置かれてるコーヒーを眺める英二。
両肘をテーブルに付きながらカップを持って、視線を行き来させる美波。
「何しんみりしてるの?」
「いや、美波は凄いなって・・・  本当に尊敬するよ」
「褒めてもなんにも出ないよ」
「そんなつもり無いよ!  ホント対応は可愛くないな」
「うーわ、傷付いた。  エーン!エーン!」
「下手くそな嘘泣きするなよ!  ただでさえ、美波の泣く姿見たくないんだよ!」
「英ちゃん・・・」
「さっ!やろう!」
手を叩き、雰囲気を変える。


ーー数時間後ーー
「できたーー!」叫ぶ英二。
美波の部屋に報告しに行く。
「できたぞ! 美波!」
反応がない美波。
机に突っ伏して寝ている。
「おつかれ様」
部屋にあったブランケットを肩にかけ、出ていく。

ーー翌朝ーー
部屋に日が差し込んでいる。
鳥のさえずりで目を覚ます。
「痛ててて」
ブランケットに気づく美波。
「寝ちゃった・・・」
部屋から出ると、英二が朝食を作っていた。
「おはよう!」
「起きたんだ! おはよ!」
「ごめん寝ちゃった!」
「連日追い込みだったからね」
「英ちゃんは、できたの?」
「纏まったよ!  後で見せ合おう!」
「私もできたから、後でね」
二人は朝食を済まし、お互いが担当したものを見せあった。

「美波のデザインなんだけど、このグレーが基調で、青い線? ラインかこれはなんか秘密組織感があって好きなんだけど、オレンジと赤のデザインは、なんか2006年の作品に似てるなって感じがある」
「なんほどねぇ」
美波のデザインの話が終わると英二のプレゼンの話に移る。
美波「プレゼンなんだけど、熱意とシリーズへの思いは、言うことなしなんだけど」
「見どころ?」
「そう。  見どころが少し足りないなーって思った」
「どこ?」
「この主人公が防衛隊を目指した理由かな・・・」
「具体的には?」
「なんだろう?  ここってこうじゃないの?」
「あー、なるほど!  ありがとう!」
すぐに打ち込む。

美波の隊員服デザインと英二のプレゼンを印刷して封筒に入れる。

「目標は過ぎたけど、あと3日か・・・  緊張すんなー」
「もう後は野となれ山となれ。  当たって砕けろよ!」
「だな」

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