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第一章:聖女から冒険者へ
4.また一緒に…
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私はイザナと一緒に旅をすることを受け入れた。
また一緒に過ごせるのは私に取っては嬉しいことだけど、イザナの人生を大きく変えてしまったことを思うと、素直に喜んでいいものか分からなくなってしまう。
(本当に、これで良かったのかな)
私達が話し始めてから暫く経過すると、奥の扉が開きゼロが部屋に戻って来た。
「話は纏まったのか?」
「ああ、概ね纏まった。ルナも一緒に来てくれることになったよ」
ゼロと呼ばれる者は、王子であるイザナに対して砕けた口調で話していた。
きっとお互い気兼ねなく話している位だから、二人は仲が良いのだろうか。
そんなことを私が考えていると、ゼロは頭をすっぽりと覆っていたフードを外した。
(あ、なんか猫っぽい……)
フードの中からは灰色の髪が現れた。
くせ毛なのか毛先がくるんとしていて、赤い瞳は少し釣り目でどことなく雰囲気が猫っぽく感じる。
決して可愛いという感じでは無いのだが、なんとなく直感的に猫を連想してしまったようだ。
そして長い前髪が揺れると、左目を覆っている黒い眼帯がチラッと見え隠れする。
(眼帯……? 怪我でもしているのかな?)
その様子を見ていると不意にゼロと視線が合い、私は驚いて咄嗟に視線を逸らしてしまった。
(わ、目が合った! びっくりした……)
「ルナにはまだ紹介してなかったね。彼の名前はゼロ。私の友人って所かな」
イザナが彼の紹介を始めたので、私はドキドキする鼓動を抑えながらも、再びゼロに視線を向けた。
「友人って言うか、イザナは俺の恩人なんだ。先に伝えとくけど俺は貴族じゃない。こんな見た目だし、言わなくても分かるか。口調もこんなんだけど、嫌だったら悪いな」
彼の口調は砕けていて最初は少し怖いと思ってしまったけど、それは本当に最初だけであり、直ぐに親近感を覚えた。
「そんなことないです! 私も貴族じゃないから……」
私が慌てるように答えると、ゼロは「そうだったな」とふわっと小さく笑った。
イザナと結婚していて、今も婚姻関係を結んだままなので、正確に言えば貴族なのかもしれない。
だけど、今は王城を離れて冒険者をしているのだから一般人と言った方がしっくりする。
ゼロのくしゃっと笑う姿は無邪気に見えて、やっぱり猫みたいだとつい思ってしまう。
既に私の頭の中ではゼロは猫みたいだと刷り込まれてしまっているのだろう。
(最初は怖そうにみえたけど、話しやすそうな人で良かった)
私は貴族が苦手だ。
イザナは例外だけど、貴族相手だとつい緊張から畏まってしまう。
だからこうやって普通に話してくれた方が気楽で全然いい。
「ルナって呼んでも構わないか? 俺の事はゼロでいい。よろしくな」
「うん、いいよ! こちらこそよろしくね」
私は挨拶をすると、嬉しさから思わずゼロの前に右手を差し出した。
今の私は握手を求めるようなポーズをとっている。
ゼロもそれに気付いたのか、ふっと小さく笑うと、私に合わせる様に手を差し出してくれた。
「あー、良かった。ルナが貴族じゃなくてさ。俺、堅苦しいの苦手なんだ」
「分かるよ、それっ! 私もだよっ!」
私がすかさず答えるとゼロは「そうだよな!」と表情を崩し、同調する様に返してきた。
ゼロを初めて見た時はフードを被っていたし、長い前髪に釣り目の所為か私は勝手に委縮してしまった。
しかし実際話してみたら全然そんなことは無くて、寧ろ親しみやすさを感じた。
見た感じ、年齢は私よりも上でイザナと同じ位に見える。
恐らくは二十代半ばといったところだろう。
彼とならば、上手くやっていけそうな気がして私はほっとしていた。
「二人は気が合いそうだな。良かったよ。話は変わるけど、ルナは今どこに宿泊しているの?」
「私はこんな大層な所じゃなくて、普通の宿屋かな。この街には宿屋が多く存在しているから、今色々試している所なんだ。結構お洒落な宿屋とかも多いよ。安いのに! 観光地って感じだよねっ!」
私が思い出しながらつい夢中になって楽しそうに話していると、イザナはクスッと小さく笑い「ルナらしいな」と言った。
突然笑われてしまい、私は少し恥ずかしさを感じていた。
だけど、こんな風に楽しそうな顔のイザナを見るのは久しぶりで、少し嬉しさも感じていた。
(つい夢中で話しちゃった……)
以前一緒に旅をしている時は、こんな顔をしているイザナを良く目にしていた。
婚姻関係を結んでからは、近い距離にいたはずなのに、すれ違ってばかりでお互いの顔を見る機会すら減っていってしまった。
何のために婚姻を結んだのか、その理由さえ良く分からなくなる程に会えていなかった。
だから今のイザナの顔を眺めていると、つい昔一緒に旅をしていたことを思い出してしまう。
そしてまた、以前のような関係に戻れるのではないかと、私は淡い期待を抱いているのかもしれない。
「今日はどこに泊まるか、もう決めているの?」
「ううん、まだかな。今日はまだ何もしてなくて……、あ! 稼ぎに行かないと!」
私は今日はまだ何もしてない事を思い出し、慌てるように席を立ち上がった。
(忘れてた! 早く行かなきゃ、野宿になってしまう……)
朝食堂にいる所をイザナに捕まり、今までずっと話をしていた。
その為、今日はまだノルマである宿泊代を稼いでいない。
私は初心者のFランク冒険者だから、受けられる依頼はかなり限られている。
本当に簡単なものしかなく、複数依頼を受けないとお金も中々稼げないような状態だ。
しかも昨日は服を買ってしまったから所持金にも余裕がなく、何か依頼を受けなければ今日の宿代を払えなくなってしまう。
さすがに野宿はしたくはないので、私は少し焦っていた。
「そうか。それならば、ルナも一緒にここに泊まるか?」
「え?」
突然のイザナの提案に、私はその意味が呑み込めず固まってしまう。
イザナはさらっと言ってきたので、特に深い意味が無い事は直ぐに分かった。
肩書は夫婦だけど、私達はそんな関係には一度もなった事が無いし、絶対に変な意味では無いと分かっていた。
しかし、急にそんなことを言われると戸惑ってしまうのも当然だ。
(そんなこと、急に言わないで欲しい。心臓に悪いよ……! 一緒にって……同じ部屋ってことだよね!?)
「そういえば二人って夫婦なんだったな。数か月ぶりの再会なんだし、ルナもイザナと二人で過ごしたいよな。俺は適当にどっかで部屋を借りるから、今日は夫婦水入らずで過ごしたらいいんじゃないか?」
「ちょ、ちょっとまって! 私達はそんな関係じゃないよっ! ってゆうか、変に気を遣わないでも大丈夫だから……」
ゼロが気を遣い変な事を言い始めた所為で、私は焦って咄嗟に言い返していた。
かなり戸惑っていたので、二人は不思議そうな視線で私を見ている。
頬が火照っているのが自分でも分かる程に顔の奥が熱い。
(ゼロ、お願いだから変な気を遣わないで……! イザナと二人とか……、そんなの絶対に無理だからっ!)
そんな時イザナと視線が合い、私の胸は大きく跳ねて鼓動が更に早くなっていく。
私は恥ずかしくて仕方ない気持ちになり、思わず視線を逸らしてしまった。
今、イザナの顔を直視するのは私には無理だ。
「なんだよ、ルナは照れ屋なのか? 可愛いな」
「ゼロ、可愛いからってあんまりルナをからかわないでやってくれ」
更に突っ込んで来るゼロに対し、イザナは少し冗談ぽく答えていた。
こんな時に可愛いなんて言われて、更に私は動揺してしまう。
私はこういう話題には本当に疎くて、こんな時どう対処したらいいのか分からず、ただただ恥ずかしくて堪らない気分だった。
そして出来ることならば、早くこの場から立ち去りたい気持ちでいっぱいだった。
(もうやだ、帰りたい……)
「私、ギルド行ってきますっ! 今日はまだ何もしてなくて」
「ルナ、ちょっと待って」
私が部屋を出て行こうとすると、イザナに呼び止められた。
私が振り返り立ち止まっていると、イザナは目の前まで歩いて来た。
そして視線が合いドキドキしていると、イザナから「手を出して」と言われて、私は言われるがままに両手を胸の前に出した。
「これは今までルナが聖女として頑張った報酬だ。直ぐに使える分はこっちの袋に分けておいたけど、残りはこのカードに入ってるから使う時は商業ギルドに行くといい。使い方が分からなかったら、今度一緒に行こうか」
「これ、私が貰っていいの?」
私の手の上には、小さな巾着とカードが乗せられていた。
巾着の方は少しずっしりとしていて重みを感じる。
「勿論だ。渡すのが遅くなってしまってすまない。それから、改めて礼を言わせて貰う。ルナのおかげで守られた命は沢山あるし、こうやって再び平和な世界を取り戻すことが出来た。心から感謝している。ありがとう、ルナ」
「俺からも言わせてくれ。ありがとな、ルナ」
その言葉を聞いた瞬間、私の目元は熱くなり、じわっと涙が滲んだ。
「ありがとう」という言葉を聞くと、自分がやって来た事はちゃんと意味があったのだと思えて嬉しかった。
また一緒に過ごせるのは私に取っては嬉しいことだけど、イザナの人生を大きく変えてしまったことを思うと、素直に喜んでいいものか分からなくなってしまう。
(本当に、これで良かったのかな)
私達が話し始めてから暫く経過すると、奥の扉が開きゼロが部屋に戻って来た。
「話は纏まったのか?」
「ああ、概ね纏まった。ルナも一緒に来てくれることになったよ」
ゼロと呼ばれる者は、王子であるイザナに対して砕けた口調で話していた。
きっとお互い気兼ねなく話している位だから、二人は仲が良いのだろうか。
そんなことを私が考えていると、ゼロは頭をすっぽりと覆っていたフードを外した。
(あ、なんか猫っぽい……)
フードの中からは灰色の髪が現れた。
くせ毛なのか毛先がくるんとしていて、赤い瞳は少し釣り目でどことなく雰囲気が猫っぽく感じる。
決して可愛いという感じでは無いのだが、なんとなく直感的に猫を連想してしまったようだ。
そして長い前髪が揺れると、左目を覆っている黒い眼帯がチラッと見え隠れする。
(眼帯……? 怪我でもしているのかな?)
その様子を見ていると不意にゼロと視線が合い、私は驚いて咄嗟に視線を逸らしてしまった。
(わ、目が合った! びっくりした……)
「ルナにはまだ紹介してなかったね。彼の名前はゼロ。私の友人って所かな」
イザナが彼の紹介を始めたので、私はドキドキする鼓動を抑えながらも、再びゼロに視線を向けた。
「友人って言うか、イザナは俺の恩人なんだ。先に伝えとくけど俺は貴族じゃない。こんな見た目だし、言わなくても分かるか。口調もこんなんだけど、嫌だったら悪いな」
彼の口調は砕けていて最初は少し怖いと思ってしまったけど、それは本当に最初だけであり、直ぐに親近感を覚えた。
「そんなことないです! 私も貴族じゃないから……」
私が慌てるように答えると、ゼロは「そうだったな」とふわっと小さく笑った。
イザナと結婚していて、今も婚姻関係を結んだままなので、正確に言えば貴族なのかもしれない。
だけど、今は王城を離れて冒険者をしているのだから一般人と言った方がしっくりする。
ゼロのくしゃっと笑う姿は無邪気に見えて、やっぱり猫みたいだとつい思ってしまう。
既に私の頭の中ではゼロは猫みたいだと刷り込まれてしまっているのだろう。
(最初は怖そうにみえたけど、話しやすそうな人で良かった)
私は貴族が苦手だ。
イザナは例外だけど、貴族相手だとつい緊張から畏まってしまう。
だからこうやって普通に話してくれた方が気楽で全然いい。
「ルナって呼んでも構わないか? 俺の事はゼロでいい。よろしくな」
「うん、いいよ! こちらこそよろしくね」
私は挨拶をすると、嬉しさから思わずゼロの前に右手を差し出した。
今の私は握手を求めるようなポーズをとっている。
ゼロもそれに気付いたのか、ふっと小さく笑うと、私に合わせる様に手を差し出してくれた。
「あー、良かった。ルナが貴族じゃなくてさ。俺、堅苦しいの苦手なんだ」
「分かるよ、それっ! 私もだよっ!」
私がすかさず答えるとゼロは「そうだよな!」と表情を崩し、同調する様に返してきた。
ゼロを初めて見た時はフードを被っていたし、長い前髪に釣り目の所為か私は勝手に委縮してしまった。
しかし実際話してみたら全然そんなことは無くて、寧ろ親しみやすさを感じた。
見た感じ、年齢は私よりも上でイザナと同じ位に見える。
恐らくは二十代半ばといったところだろう。
彼とならば、上手くやっていけそうな気がして私はほっとしていた。
「二人は気が合いそうだな。良かったよ。話は変わるけど、ルナは今どこに宿泊しているの?」
「私はこんな大層な所じゃなくて、普通の宿屋かな。この街には宿屋が多く存在しているから、今色々試している所なんだ。結構お洒落な宿屋とかも多いよ。安いのに! 観光地って感じだよねっ!」
私が思い出しながらつい夢中になって楽しそうに話していると、イザナはクスッと小さく笑い「ルナらしいな」と言った。
突然笑われてしまい、私は少し恥ずかしさを感じていた。
だけど、こんな風に楽しそうな顔のイザナを見るのは久しぶりで、少し嬉しさも感じていた。
(つい夢中で話しちゃった……)
以前一緒に旅をしている時は、こんな顔をしているイザナを良く目にしていた。
婚姻関係を結んでからは、近い距離にいたはずなのに、すれ違ってばかりでお互いの顔を見る機会すら減っていってしまった。
何のために婚姻を結んだのか、その理由さえ良く分からなくなる程に会えていなかった。
だから今のイザナの顔を眺めていると、つい昔一緒に旅をしていたことを思い出してしまう。
そしてまた、以前のような関係に戻れるのではないかと、私は淡い期待を抱いているのかもしれない。
「今日はどこに泊まるか、もう決めているの?」
「ううん、まだかな。今日はまだ何もしてなくて……、あ! 稼ぎに行かないと!」
私は今日はまだ何もしてない事を思い出し、慌てるように席を立ち上がった。
(忘れてた! 早く行かなきゃ、野宿になってしまう……)
朝食堂にいる所をイザナに捕まり、今までずっと話をしていた。
その為、今日はまだノルマである宿泊代を稼いでいない。
私は初心者のFランク冒険者だから、受けられる依頼はかなり限られている。
本当に簡単なものしかなく、複数依頼を受けないとお金も中々稼げないような状態だ。
しかも昨日は服を買ってしまったから所持金にも余裕がなく、何か依頼を受けなければ今日の宿代を払えなくなってしまう。
さすがに野宿はしたくはないので、私は少し焦っていた。
「そうか。それならば、ルナも一緒にここに泊まるか?」
「え?」
突然のイザナの提案に、私はその意味が呑み込めず固まってしまう。
イザナはさらっと言ってきたので、特に深い意味が無い事は直ぐに分かった。
肩書は夫婦だけど、私達はそんな関係には一度もなった事が無いし、絶対に変な意味では無いと分かっていた。
しかし、急にそんなことを言われると戸惑ってしまうのも当然だ。
(そんなこと、急に言わないで欲しい。心臓に悪いよ……! 一緒にって……同じ部屋ってことだよね!?)
「そういえば二人って夫婦なんだったな。数か月ぶりの再会なんだし、ルナもイザナと二人で過ごしたいよな。俺は適当にどっかで部屋を借りるから、今日は夫婦水入らずで過ごしたらいいんじゃないか?」
「ちょ、ちょっとまって! 私達はそんな関係じゃないよっ! ってゆうか、変に気を遣わないでも大丈夫だから……」
ゼロが気を遣い変な事を言い始めた所為で、私は焦って咄嗟に言い返していた。
かなり戸惑っていたので、二人は不思議そうな視線で私を見ている。
頬が火照っているのが自分でも分かる程に顔の奥が熱い。
(ゼロ、お願いだから変な気を遣わないで……! イザナと二人とか……、そんなの絶対に無理だからっ!)
そんな時イザナと視線が合い、私の胸は大きく跳ねて鼓動が更に早くなっていく。
私は恥ずかしくて仕方ない気持ちになり、思わず視線を逸らしてしまった。
今、イザナの顔を直視するのは私には無理だ。
「なんだよ、ルナは照れ屋なのか? 可愛いな」
「ゼロ、可愛いからってあんまりルナをからかわないでやってくれ」
更に突っ込んで来るゼロに対し、イザナは少し冗談ぽく答えていた。
こんな時に可愛いなんて言われて、更に私は動揺してしまう。
私はこういう話題には本当に疎くて、こんな時どう対処したらいいのか分からず、ただただ恥ずかしくて堪らない気分だった。
そして出来ることならば、早くこの場から立ち去りたい気持ちでいっぱいだった。
(もうやだ、帰りたい……)
「私、ギルド行ってきますっ! 今日はまだ何もしてなくて」
「ルナ、ちょっと待って」
私が部屋を出て行こうとすると、イザナに呼び止められた。
私が振り返り立ち止まっていると、イザナは目の前まで歩いて来た。
そして視線が合いドキドキしていると、イザナから「手を出して」と言われて、私は言われるがままに両手を胸の前に出した。
「これは今までルナが聖女として頑張った報酬だ。直ぐに使える分はこっちの袋に分けておいたけど、残りはこのカードに入ってるから使う時は商業ギルドに行くといい。使い方が分からなかったら、今度一緒に行こうか」
「これ、私が貰っていいの?」
私の手の上には、小さな巾着とカードが乗せられていた。
巾着の方は少しずっしりとしていて重みを感じる。
「勿論だ。渡すのが遅くなってしまってすまない。それから、改めて礼を言わせて貰う。ルナのおかげで守られた命は沢山あるし、こうやって再び平和な世界を取り戻すことが出来た。心から感謝している。ありがとう、ルナ」
「俺からも言わせてくれ。ありがとな、ルナ」
その言葉を聞いた瞬間、私の目元は熱くなり、じわっと涙が滲んだ。
「ありがとう」という言葉を聞くと、自分がやって来た事はちゃんと意味があったのだと思えて嬉しかった。
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