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第一章
15.届かない思い-sideロラン-
俺の名前はロラン・ドレッセル
公爵家の長男として生まれた。
ドレッセル家とヴィーツェル家は家同士が仲が良く、同じ年に子供が生まれた事もあり、俺とシャルは幼い頃から良く一緒に過ごしていた。
両親は仲が良い俺達を見て、将来の話まで進めていたらしい。
シャルは昔から好奇心旺盛な元気な子供だった。
周りの同年代の令嬢達が読書や人形遊びをしている中、シャルはそんな事には一切興味を持つことなく何故か俺にいつもくっついて来て剣術を眺めたり、終いには見るのが飽きたのか剣を振り始めたりしていた。
なんでも俺の真似をしようとする少し変わった令嬢だった。
元気なのは良い事だけど危なっかしくて、俺はいつでもシャルの事を気に掛けていた。
恋心を知らないうちは兄の様な気分だったのだが、本当の自分の気持ちに気付いた時には、ジェラルドとの婚約が決まっていた。
シャルはとにかく3人で一緒にいる事が好きだった。
俺はシャルの傍にいられるのであれば、例え婚約者じゃなかったとしても構わないと思っていた。
だけど年を重ねる毎に、少しづつ心境の変化を感じる様になっていく。
シャルはいずれ婚約者であるジェラルドと結婚することになるだろう。
ジェラルドもシャルもお互いを思い合っている事は随分前から気付いていた。
だから俺は自分の気持ちを封印し、バレない様に隠し通して来た。
……そのつもりだったのだが、勘が良いジェラルドは俺の気持ちに気付いているみたいだった。
ジェラルドは俺がシャルと二人でいる事をあまり良くは思っていない様だったが、シャルは心配事や悩み事がある度に俺を頼って来る。
シャルに頼られる事は嬉しかったし、相談相手として一番近くでシャルの事を見守れる存在であることに優越感を感じた事もあった。
手に入らない存在だと分かっていたからこそ、その一時だけはシャルの事を一番分かっているのも、傍にいるのも俺だと思っていたかったのかもしれない。
いくら思っていても、俺の一方通行な事には変わりない。
だけどシャルの傍にいられる時間も残り僅かだ。
学園を卒業したら、シャルとの長かったこの関係も終わりを迎えることになるだろう。
俺がいくらシャルの事を好きになっても、この思いは届くことは無い。
それなのに…最近の俺は感情が抑えられなくなる時が時々ある。
どうせ俺は消える存在なのだから、この思いを伝えないまま…良い思い出を持たせたままシャルの傍から離れて行こうと考えた。
婚約者が出来たなどと嘘をついて…。
だけど俺が離れた途端、ジェラルドはあの王女にべったりだ…。
シャルは時折不安な顔をちらつかせているのに、気付いていないのか…?
きっとジェラルドの事だから、何か考えがあってのことなのだろう。
そうだと分かっていても、辛そうなシャルの顔を見ていたら納得出来ない気持ちでいっぱいになる。
俺だったら、絶対にシャルにあんな顔はさせないのに…
公爵家の長男として生まれた。
ドレッセル家とヴィーツェル家は家同士が仲が良く、同じ年に子供が生まれた事もあり、俺とシャルは幼い頃から良く一緒に過ごしていた。
両親は仲が良い俺達を見て、将来の話まで進めていたらしい。
シャルは昔から好奇心旺盛な元気な子供だった。
周りの同年代の令嬢達が読書や人形遊びをしている中、シャルはそんな事には一切興味を持つことなく何故か俺にいつもくっついて来て剣術を眺めたり、終いには見るのが飽きたのか剣を振り始めたりしていた。
なんでも俺の真似をしようとする少し変わった令嬢だった。
元気なのは良い事だけど危なっかしくて、俺はいつでもシャルの事を気に掛けていた。
恋心を知らないうちは兄の様な気分だったのだが、本当の自分の気持ちに気付いた時には、ジェラルドとの婚約が決まっていた。
シャルはとにかく3人で一緒にいる事が好きだった。
俺はシャルの傍にいられるのであれば、例え婚約者じゃなかったとしても構わないと思っていた。
だけど年を重ねる毎に、少しづつ心境の変化を感じる様になっていく。
シャルはいずれ婚約者であるジェラルドと結婚することになるだろう。
ジェラルドもシャルもお互いを思い合っている事は随分前から気付いていた。
だから俺は自分の気持ちを封印し、バレない様に隠し通して来た。
……そのつもりだったのだが、勘が良いジェラルドは俺の気持ちに気付いているみたいだった。
ジェラルドは俺がシャルと二人でいる事をあまり良くは思っていない様だったが、シャルは心配事や悩み事がある度に俺を頼って来る。
シャルに頼られる事は嬉しかったし、相談相手として一番近くでシャルの事を見守れる存在であることに優越感を感じた事もあった。
手に入らない存在だと分かっていたからこそ、その一時だけはシャルの事を一番分かっているのも、傍にいるのも俺だと思っていたかったのかもしれない。
いくら思っていても、俺の一方通行な事には変わりない。
だけどシャルの傍にいられる時間も残り僅かだ。
学園を卒業したら、シャルとの長かったこの関係も終わりを迎えることになるだろう。
俺がいくらシャルの事を好きになっても、この思いは届くことは無い。
それなのに…最近の俺は感情が抑えられなくなる時が時々ある。
どうせ俺は消える存在なのだから、この思いを伝えないまま…良い思い出を持たせたままシャルの傍から離れて行こうと考えた。
婚約者が出来たなどと嘘をついて…。
だけど俺が離れた途端、ジェラルドはあの王女にべったりだ…。
シャルは時折不安な顔をちらつかせているのに、気付いていないのか…?
きっとジェラルドの事だから、何か考えがあってのことなのだろう。
そうだと分かっていても、辛そうなシャルの顔を見ていたら納得出来ない気持ちでいっぱいになる。
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