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第一章
36.学園復帰へ
ロランとの共同生活を終え、屋敷に戻るとロランとの婚約を進めて貰えるように父に頼んだ。
すると父は大喜びし、すぐに私達の婚約は正式なものとなっていった。
そして私の心の傷も癒えたことで、一ヶ月ほど休んでいた学園へと復帰することが決まる。
休んでいた期間は一ヶ月ほどだったが、その一ヶ月も私にとっては長く感じていた。
学園に行けば当然、ジェラルドと顔を合わせることになるだろう。
それが少し気がかりではあったが、いつまでも気にしていることは出来ないと思っていたし、ずっとジェラルドの所為で心をかき乱されたままでいるのは嫌だった。
だから少しでも早く復帰したいと思っていた。
きっと緊張するのは最初だけ、一度でも会ってしまえば意外とそんなことはなかったと思えるのかもしれない。
私はそう自分に言い聞かせて、今日一ヶ月ぶりに学園に復帰することとなった。
私の屋敷には朝からロランが迎えに来てくれて一緒に登校することになる。
ロランが傍にいてくれるのであれば私も大分安心出来る。
だからロランには感謝している。
***
「シャル、大丈夫か…?」
ロランは心配そうな瞳を向けると、私の顔を覗き込む様に問いかけてきた。
「大丈夫よ。もう一ヶ月も経つのだし、皆…私がジェラルドに振られた事なんて綺麗さっぱり忘れているはずよ…」
私が強気で答えると、ロランは少し不満そうな表情を見せた。
「…な、何…?」
「振られたって言い方が気にくわないなと思ってさ…」
私は特に何も考えることなく「振られた」という言葉を使ってしまったが、確かにロランの言う通り振られたと言うと、少し癪に障る。
振られたという表現に間違いはないが、私の方が捨ててやったと答えた方が清々する。
しかし、私のことをロランも一緒に気にしてくれている事がなんだか嬉しく感じてしまい、そんなことなどどうでも良く思えてしまった。
(ロラン…ありがとう)
「ジェラルド…何か言ってくるかな…」
「さぁな…。だけどジェラルドはああ見えて常識は持っている人間だから、自分がしたことの重大さも分かっているはずだ。少しでもシャルのことを大事に思っているのであれば、酷いことは言わないと信じたいな…」
私が不安そうな声で呟くとロランは静かに答えた。
確かにロランの言う通り、ジェラルドは王子と言う立場でもある為、外面は良く見せようとするはずだ。
それに私が静かに身を引いて喜んでいるのかもしれない。
好きなアリエルと婚約が出来たのだから…。
「シャルの傍にはいつだって俺がいるから、安心しろ。ジェラルドにはこれ以上何もさせないし、何も言わせない…」
「ロランって…意外と頼り甲斐があるのねっ…!少し感動したわ…」
ロランが守ってくれると思うと、自然と安心出来た。
それにクラスは同じだし、ロランと離れなければ、きっと何も起こらないと思っていた。
「意外って言うのが少し気に入らないが、俺が傍にいるからシャルは何も気にする必要はないからな。今まで通りにしてればいいよ」
「分かった、そうする…。周りが何か言ってきたら、幸せですオーラでも出して自慢してやるわっ…!」
私がフンと鼻で笑って強気に答えると、ロランは可笑しそうに笑っていた。
「シャルらしいな…。それでいいと思う。いつも通りの方が、周りだって気にしないはずだ」
「うん…」
私が小さく頷くと、ロランは私に優しく微笑んだ。
そしてゆっくりとロランの顔が近づいてくると、唇にそっと口付けられた。
「……んっ…」
一度重ねられた唇はすぐに離れていってしまう。
それが少し切なく思えてしまった。
こんな場所だから何度も出来ないことは分かっているが、もう少しだけロランに触れていたいと思っていると、ロランに優しく手を握られた。
「……っ…?」
「シャルが離れたくないって顔をしているから、手だけでも繋いでおこうと思ってな…」
ロランの言葉に私の頬は赤く染まっていく。
だけどそれが嬉しくて、今は素直に受け入れることにした。
「学園生活も一年を切ったからな…。折角だし楽しい思い出を沢山作ろう」
「そうねっ…」
そして、私達を乗せた馬車は学園へと到着した。
すると父は大喜びし、すぐに私達の婚約は正式なものとなっていった。
そして私の心の傷も癒えたことで、一ヶ月ほど休んでいた学園へと復帰することが決まる。
休んでいた期間は一ヶ月ほどだったが、その一ヶ月も私にとっては長く感じていた。
学園に行けば当然、ジェラルドと顔を合わせることになるだろう。
それが少し気がかりではあったが、いつまでも気にしていることは出来ないと思っていたし、ずっとジェラルドの所為で心をかき乱されたままでいるのは嫌だった。
だから少しでも早く復帰したいと思っていた。
きっと緊張するのは最初だけ、一度でも会ってしまえば意外とそんなことはなかったと思えるのかもしれない。
私はそう自分に言い聞かせて、今日一ヶ月ぶりに学園に復帰することとなった。
私の屋敷には朝からロランが迎えに来てくれて一緒に登校することになる。
ロランが傍にいてくれるのであれば私も大分安心出来る。
だからロランには感謝している。
***
「シャル、大丈夫か…?」
ロランは心配そうな瞳を向けると、私の顔を覗き込む様に問いかけてきた。
「大丈夫よ。もう一ヶ月も経つのだし、皆…私がジェラルドに振られた事なんて綺麗さっぱり忘れているはずよ…」
私が強気で答えると、ロランは少し不満そうな表情を見せた。
「…な、何…?」
「振られたって言い方が気にくわないなと思ってさ…」
私は特に何も考えることなく「振られた」という言葉を使ってしまったが、確かにロランの言う通り振られたと言うと、少し癪に障る。
振られたという表現に間違いはないが、私の方が捨ててやったと答えた方が清々する。
しかし、私のことをロランも一緒に気にしてくれている事がなんだか嬉しく感じてしまい、そんなことなどどうでも良く思えてしまった。
(ロラン…ありがとう)
「ジェラルド…何か言ってくるかな…」
「さぁな…。だけどジェラルドはああ見えて常識は持っている人間だから、自分がしたことの重大さも分かっているはずだ。少しでもシャルのことを大事に思っているのであれば、酷いことは言わないと信じたいな…」
私が不安そうな声で呟くとロランは静かに答えた。
確かにロランの言う通り、ジェラルドは王子と言う立場でもある為、外面は良く見せようとするはずだ。
それに私が静かに身を引いて喜んでいるのかもしれない。
好きなアリエルと婚約が出来たのだから…。
「シャルの傍にはいつだって俺がいるから、安心しろ。ジェラルドにはこれ以上何もさせないし、何も言わせない…」
「ロランって…意外と頼り甲斐があるのねっ…!少し感動したわ…」
ロランが守ってくれると思うと、自然と安心出来た。
それにクラスは同じだし、ロランと離れなければ、きっと何も起こらないと思っていた。
「意外って言うのが少し気に入らないが、俺が傍にいるからシャルは何も気にする必要はないからな。今まで通りにしてればいいよ」
「分かった、そうする…。周りが何か言ってきたら、幸せですオーラでも出して自慢してやるわっ…!」
私がフンと鼻で笑って強気に答えると、ロランは可笑しそうに笑っていた。
「シャルらしいな…。それでいいと思う。いつも通りの方が、周りだって気にしないはずだ」
「うん…」
私が小さく頷くと、ロランは私に優しく微笑んだ。
そしてゆっくりとロランの顔が近づいてくると、唇にそっと口付けられた。
「……んっ…」
一度重ねられた唇はすぐに離れていってしまう。
それが少し切なく思えてしまった。
こんな場所だから何度も出来ないことは分かっているが、もう少しだけロランに触れていたいと思っていると、ロランに優しく手を握られた。
「……っ…?」
「シャルが離れたくないって顔をしているから、手だけでも繋いでおこうと思ってな…」
ロランの言葉に私の頬は赤く染まっていく。
だけどそれが嬉しくて、今は素直に受け入れることにした。
「学園生活も一年を切ったからな…。折角だし楽しい思い出を沢山作ろう」
「そうねっ…」
そして、私達を乗せた馬車は学園へと到着した。
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