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第一章
37.一ヶ月振りの再会①
学園に到着して、教室までの道のりを歩いているだけで周りからの視線を痛いほどに感じていた。
(めちゃくちゃ見られているわ…)
私達を見てコソコソと小声で話す生徒達の姿を何度も目にした。
教室までの距離はそこまで遠くないはずなのに、今日はそんなことがあった所為かいつも以上に長く感じてしまう。
だけど私のすぐ隣にはロランがいて、私はロランとの仲を見せびらかすように腕に手を絡めていた。
「シャル…平気か?」
「全く問題ないわ!皆、私達が仲良さそうなのを見て嫉妬でもしているのかしら…」
私が強気な発言をすると、ロランは「そうかもしれないな」と小さく笑っていた。
正直なところ、チラチラと腫れ物に触るかの様に見られる事には良い気分はしない。
だから敢えて強がってみただけだった。
本当は早く前みたいな平穏な生活に戻りたいと願っていた。
そんな日常は、あとどれくらい我慢すれば訪れるのだろう、と思うと少しだけ不安になる。
だけど私の隣にはロランがいつだっていてくれる。
ロランの存在があるだけで、こんなにも違ってくるものなんだ…と思うと、ロランには感謝してもしきれない気持ちでいっぱいになる。
ずっと私の事を好きでいてくれてありがとうと、心の中で呟いた。
***
長い廊下を歩き、教室に私達が入るとその瞬間賑やかだった室内が急に静まり返った。
私はロランと顔を見合わせて苦笑した。
(皆…分かりやすい反応しすぎよ…)
私はその嫌な空気に居心地の悪さを感じていた。
自分の席がある場所まで移動すると、隣の席に座っているジェラルドと視線が合った。
私は少し驚いていた。
なぜジェラルドはこの席のままなのだろうと…。
「シャル…おはよう。久しぶりだね…」
「……うん」
突然ジェラルドに話しかけられてしまい、すぐに視線を外すと小さく呟いた。
「久しぶりだな、ジェラルド…」
「ああ…、ロランも久しぶり…」
私の代わりにロランが挨拶を返してくれた。
ジェラルドは少し気まずそうな態度を見せていたが、その口調は以前とあまり変わらなく感じて、その声を聞くと懐かしさを感じてしまう。
「もう知っているとは思うけど、俺…シャルと婚約したんだ…」
「………」
ロランはジェラルドに向けて、私達が婚約したことを伝えたが、ジェラルドはそれに関しては黙っていて何も答えなかった。
「ロラン、ありがとう…。私はもう大丈夫だから…ロランも席に戻っていいよ…」
「……ああ、そうだな」
今日は来る時間を少し遅くしたため、まもなく朝のホームルームの時間が始まる。
ロランは少し心配そうな顔を浮かべるも、「私が大丈夫」だと答えると自分の席へと戻っていった。
ロランが戻ってから暫くすると「シャル」と名前を呼ばれた。
私は振り向きたくはなかったが、名前を呼ばれてしまい渋々ジェラルドの方へと視線を向けた。
「そんなにあからさまに嫌そうな顔をしないで…、シャルにそんな顔を向けられると辛い…」
「……別に、そんな顔してない…」
ジェラルドは本当に切なそうな顔をしていて、私は戸惑いながらも素っ気なく答えた。
(そんな風にさせたのはジェラルドの所為じゃない…、嫌なら話しかけてこなければ良いのに…)
「嫌かもしれないけど、良かったら…これ使って」
ジェラルドは私の机の上に何冊かのノートを置いた。
私はノートの方に視線を向けた。
「それ、シャル達が休んでる間の授業の内容が書かれたものだから…、ロランと一緒に使ってくれたら嬉しいかな」
「……あ…ありがと…」
私は断ることも出来ずに、仕方なく受け取ることにした。
ノートを開くと、綺麗な字で見やすくぎっしりと書かれている。
悔しいけどジェラルドはすごいなと思ってしまう。
絶対に私には勝てない人間だと思い知らされる。
そう思うと、やっぱりジェラルドとは住む世界が違ったのだと納得出来た。
(めちゃくちゃ見られているわ…)
私達を見てコソコソと小声で話す生徒達の姿を何度も目にした。
教室までの距離はそこまで遠くないはずなのに、今日はそんなことがあった所為かいつも以上に長く感じてしまう。
だけど私のすぐ隣にはロランがいて、私はロランとの仲を見せびらかすように腕に手を絡めていた。
「シャル…平気か?」
「全く問題ないわ!皆、私達が仲良さそうなのを見て嫉妬でもしているのかしら…」
私が強気な発言をすると、ロランは「そうかもしれないな」と小さく笑っていた。
正直なところ、チラチラと腫れ物に触るかの様に見られる事には良い気分はしない。
だから敢えて強がってみただけだった。
本当は早く前みたいな平穏な生活に戻りたいと願っていた。
そんな日常は、あとどれくらい我慢すれば訪れるのだろう、と思うと少しだけ不安になる。
だけど私の隣にはロランがいつだっていてくれる。
ロランの存在があるだけで、こんなにも違ってくるものなんだ…と思うと、ロランには感謝してもしきれない気持ちでいっぱいになる。
ずっと私の事を好きでいてくれてありがとうと、心の中で呟いた。
***
長い廊下を歩き、教室に私達が入るとその瞬間賑やかだった室内が急に静まり返った。
私はロランと顔を見合わせて苦笑した。
(皆…分かりやすい反応しすぎよ…)
私はその嫌な空気に居心地の悪さを感じていた。
自分の席がある場所まで移動すると、隣の席に座っているジェラルドと視線が合った。
私は少し驚いていた。
なぜジェラルドはこの席のままなのだろうと…。
「シャル…おはよう。久しぶりだね…」
「……うん」
突然ジェラルドに話しかけられてしまい、すぐに視線を外すと小さく呟いた。
「久しぶりだな、ジェラルド…」
「ああ…、ロランも久しぶり…」
私の代わりにロランが挨拶を返してくれた。
ジェラルドは少し気まずそうな態度を見せていたが、その口調は以前とあまり変わらなく感じて、その声を聞くと懐かしさを感じてしまう。
「もう知っているとは思うけど、俺…シャルと婚約したんだ…」
「………」
ロランはジェラルドに向けて、私達が婚約したことを伝えたが、ジェラルドはそれに関しては黙っていて何も答えなかった。
「ロラン、ありがとう…。私はもう大丈夫だから…ロランも席に戻っていいよ…」
「……ああ、そうだな」
今日は来る時間を少し遅くしたため、まもなく朝のホームルームの時間が始まる。
ロランは少し心配そうな顔を浮かべるも、「私が大丈夫」だと答えると自分の席へと戻っていった。
ロランが戻ってから暫くすると「シャル」と名前を呼ばれた。
私は振り向きたくはなかったが、名前を呼ばれてしまい渋々ジェラルドの方へと視線を向けた。
「そんなにあからさまに嫌そうな顔をしないで…、シャルにそんな顔を向けられると辛い…」
「……別に、そんな顔してない…」
ジェラルドは本当に切なそうな顔をしていて、私は戸惑いながらも素っ気なく答えた。
(そんな風にさせたのはジェラルドの所為じゃない…、嫌なら話しかけてこなければ良いのに…)
「嫌かもしれないけど、良かったら…これ使って」
ジェラルドは私の机の上に何冊かのノートを置いた。
私はノートの方に視線を向けた。
「それ、シャル達が休んでる間の授業の内容が書かれたものだから…、ロランと一緒に使ってくれたら嬉しいかな」
「……あ…ありがと…」
私は断ることも出来ずに、仕方なく受け取ることにした。
ノートを開くと、綺麗な字で見やすくぎっしりと書かれている。
悔しいけどジェラルドはすごいなと思ってしまう。
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そう思うと、やっぱりジェラルドとは住む世界が違ったのだと納得出来た。
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