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しおりを挟む「なにここ、こんな所あったけ?」
リサは、持っていた籠を地面に置き、目の前にある大きな屋敷の周りを歩き回ってみる。
「いままで10年間この村で生きていた訳だけど、森の中にこんなお屋敷があるなんて、知らなかったわ」
それに、毎日のように薬草やら木の実やらを森で集めていたリサにとってこの森は庭のようなものだった。
この森に私が知らないことなんてあってはならないわ、きちんと調査しないと!
リサは、謎の使命感によって屋敷を観察する。
「それにしても、この屋敷には、誰かが住んでいるのかしら……?」
リサは、背伸びをして、屋敷の2階にある窓から中を覗こうとしたが、明かりもついておらず真っ暗なので何も見えない。
「でもこんなに苔だらけで、お庭も荒れてるなら人が住んでいるはずないわよね」
屋敷の柱には、蔦がたくさん巻き付いており、壁の色が何色なのかも分からない状態だった。
お庭にある椅子も足が1つ欠けてしまっている。
「絶対に人は住んでないはず、林檎を1つかけてもいいわ」
誰と賭けをしているかは、分からないがリサは、そう呟く。
「それにしても……もうそろそろ日が落ちてしまいそうね、暗くなる前に帰らないと」
今日は、いつもより雲が多いこともあって空は暗くなり始めている。
雨も降りだしそうだし、それに……。
早く帰らないとこのジャンルがすぐにホラーへと変化してしまいそうだ。それくらいこの屋敷は不気味だった。
リサは、急いで地面に置いていた籠を拾いあげると屋敷とは反対方向に歩きだした。
確か、来たときはこの道を使ったはず……。
ゴロゴロと音が空から聞こえてくる。空の雲行きが怪しくなってきていた。
「大変だわ、雨が降りそう。洗濯物を干してきたのに」
そして、ぽつぽつと雨が降り始める。いつしか雨が大粒になり、本格的に降り始めた。
ドレスは、水分を含みとても重たい。前髪も顔に張り付いてとても邪魔に感じた。
水溜まりに靴を突っ込んでしまい、泥がドレスに跳ねる。
「こんなに雨が降るなんて……ちゃんと家に帰れるかしら」
リサは不安を感じながら、ひたすら前に進む。
そして、しばらく歩くと目の前に家の明かりが見えた。
「ついに、村に着いたんだわ! よかった」
リサは嬉しさの余り明かりがある方向へ駆け出した。
そして、目にした光景に驚く。
「え、」
そこには、先ほどまでいた古い屋敷が1つあった。
リサはこの森を歩き慣れていたので同じ場所にたどり着いたことが信じられなかった。
しかし現実は現実。なぜよりこれからを考えなければならない。
雨が降っているからか、それとも暗いからか屋敷はとても不気味に感じた。
「これから、村に歩いて行くのも危険だし……この屋敷で雨宿りさせてもらおうかしら」
でも、この屋敷はなにか幽霊とかこの世にいてはならない者がいそうな気が……。
「き、きっと大丈夫よね?」
リサは意を決してお屋敷のドアを開いた。
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