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第42話 第1回DDRフリースタイル大会 その8
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DDRがどういったゲームかと人に尋ねられたら様々な人がこう答えるだろう・・・
『音楽に合わせて上がってきた矢印を踏むゲーム』
ちょっと変わった人なら・・・
『音楽が終わるまでゲージを残すゲーム』
と答える。
後者の方が真実であり真理である。
DDRとは曲が終わるまで画面上に表示されているゲージを残すゲームである。
可愛い美女2人、美人ではなく可愛い美女。
大人の女と言うのには幼く少女と言うにはもう手遅れ。
そんな微妙なお年頃に見える女性二人が筐体から流れる音楽に合わせて踊っている・・・
筐体の前で・・・
「ど・・・どういうことだよ・・・」
観客から声が漏れるもの仕方あるまい、パネルの上には誰も居ないのである。
だが画面上の表示は見事にコンボを増やし続けていた。
パネル後ろのバーをまるでポールに見立ててセクシーにいやらしく魅せるマイン。
そのマインに甘えるように腰をくねらせるアイ。
この世界の住人にはこう言ったセクシーを売りにしたレゲエダンス、ベリーダンス、タンゴやサルサといった踊りは勿論見た事も無い。
その妖艶とも言える動きに男性は魅了され、女性すらも興奮する。
「あはぁ~ん」
「うふぅ~ん」
陽気な曲と共に甘えた声が出て誰もがドキッと心を躍らせるその演舞は僅か1分半程で終わる・・・
いや、終わってしまう・・・
後半になればなるほど過激さを増していき互いの肌を撫であう仕草なんかは何人か前屈みになる始末。
そんな2人であったが点数をつける審査員席に目をやった時にそれに気付いた。
((なにあの男?なんであんなに余裕の表情なの?!))
顔や態度には一切出さないが二人は驚いていた。
自分たちのダンスで観客は全て魅了する。
そう意気込んでいたにも関わらずただ一人、ロクドーだけが変わらない表情で審査をしていたのだ。
その表情を見て二人は焦った。
これでは足りない!
そう勘違いした2人は互いに目で合図を送りロクドーの方へセクシーアピールを増やす。
だがそれでも普通に2人のプレイを見続けるロクドーに意識をやりすぎてしまった。
気付いたら曲が終わっていたのだ。
筐体から上がる歓声ボイスに合わせて客席からも一斉に歓声が上がり場はヒートアップするが2人は納得のいかない様子であった。
そして、我に返ったエミが慌てて審査員席へ行き集計を行なう。
その様子を裏へ移動せずに見詰めるアイとマイン。
2人の視線は集計よりもロクドーに向いていた。
そして、集計結果が発表される・・・
「ただ今の結果!9、10、9、10、3!合計41点!!!!」
その結果を聞いて二人はロクドーの正面に勢い良く詰め寄った。
ロクドーの採点が良ければぶっちぎりのTOPだった筈なのにも関わらずロクドーだけが3点しか入れてなかったのだ。
「ちょっと!どういうことよ!」
「なんであたし達の点数が3点なのよ?!」
2人の詰め寄る言葉にロクドーは大きく溜め息を吐いて筐体を指差す。
「君達のアイデアは凄く良かった。けど二人共筐体の上に足を1回も置かなかっただろ?それが答えさ」
そう答えられて2人は驚愕した。
自分達の魅了が一切通じていない、むしろ自分達の正体に気づいている?!
だがそんな2人にロクドーは続ける。
「まぁまだ最終結果は出ていないんだから控え室に戻って待っててねお2人さん」
「わ、分かったわよ!行くよアイ!」
「えぇ、後で覚えておきなさいよ!」
2人してロクドーをキッと睨んで他のプレイヤーと同じ裏方へ向かう二人。
場は少々騒然としたがロクドーが笑みに1度頷いてエミも再起動した。
「そ、それでは続けていきましょう!次の方どうぞ!」
少々場の空気がおかしくなったが、気にせずに続けるエミの声に出てきた2人に会場は驚き声に包まれる。
そう、そこに居たのはこの世界のDDRトッププレイヤーの2人・・・
ナーヤとズーであった。
この場に居る誰もが知るDDRのトップスコアを常にぶっちぎりで突っ走る2人が組んでパフォーマンス?!
その事実に誰もが期待に胸を躍らせる。
だが2人はパフォーマーではなくスコアラーである。
「それではお名前をどうぞ!」
「ナーヤです。今日は宜しくお願いします」
「ズーだ・・・」
名乗られて驚いたのはロクドーであった。
ズーに関しては名前くらいしか知らなかったのだがナーヤはDDR初期にロクドー自ら教えた事もありよく知っている。
だが以前会った時のぽっちゃりした体型とは打って変わってスマートになったその姿に驚いていた。
そんなロクドーの視線に気付いたのかナーヤは微笑みながら小さく手を振る。
(まさか、DDRで痩せたのか?!)
驚くのも無理は無いだろう、DDRと言えば痩せないが辞めたら太ると言うのがよく言われている通り中々痩せるほどプレイできない。
と言うのも1プレイが1分半と言う短時間なので有酸素運動ではなく無酸素運動に分類されるからである。
持久力よりも瞬発力を必要とするゲームと言えば分かりやすいだろうか?
そして、ロクドーは期待に胸を膨らませる。
かつて元の世界でも二分したスコアラーとパフォーマーの壁。
その中でもどっちも楽しんでDDRを最高に楽しむエンジョイプレイヤーであったロクドーと同じ道を辿ろうとしている2人なのである。
「それでは曲の方は?」
「はい、イフユアでお願いします!」
※イフユア:正式名称 IF YOU WERE HERE 実はこの曲は歌詞が全部英語なのだが実は洋楽ではない。
歌詞を日本語に訳すと分かるが失恋と戻ってきて欲しい彼の事を思う女性の気持ちが描かれた素晴らしい曲である。
DDR2ndの中でも人気曲であるこの曲を指名した二人に場は沸きあがるのであった!
『音楽に合わせて上がってきた矢印を踏むゲーム』
ちょっと変わった人なら・・・
『音楽が終わるまでゲージを残すゲーム』
と答える。
後者の方が真実であり真理である。
DDRとは曲が終わるまで画面上に表示されているゲージを残すゲームである。
可愛い美女2人、美人ではなく可愛い美女。
大人の女と言うのには幼く少女と言うにはもう手遅れ。
そんな微妙なお年頃に見える女性二人が筐体から流れる音楽に合わせて踊っている・・・
筐体の前で・・・
「ど・・・どういうことだよ・・・」
観客から声が漏れるもの仕方あるまい、パネルの上には誰も居ないのである。
だが画面上の表示は見事にコンボを増やし続けていた。
パネル後ろのバーをまるでポールに見立ててセクシーにいやらしく魅せるマイン。
そのマインに甘えるように腰をくねらせるアイ。
この世界の住人にはこう言ったセクシーを売りにしたレゲエダンス、ベリーダンス、タンゴやサルサといった踊りは勿論見た事も無い。
その妖艶とも言える動きに男性は魅了され、女性すらも興奮する。
「あはぁ~ん」
「うふぅ~ん」
陽気な曲と共に甘えた声が出て誰もがドキッと心を躍らせるその演舞は僅か1分半程で終わる・・・
いや、終わってしまう・・・
後半になればなるほど過激さを増していき互いの肌を撫であう仕草なんかは何人か前屈みになる始末。
そんな2人であったが点数をつける審査員席に目をやった時にそれに気付いた。
((なにあの男?なんであんなに余裕の表情なの?!))
顔や態度には一切出さないが二人は驚いていた。
自分たちのダンスで観客は全て魅了する。
そう意気込んでいたにも関わらずただ一人、ロクドーだけが変わらない表情で審査をしていたのだ。
その表情を見て二人は焦った。
これでは足りない!
そう勘違いした2人は互いに目で合図を送りロクドーの方へセクシーアピールを増やす。
だがそれでも普通に2人のプレイを見続けるロクドーに意識をやりすぎてしまった。
気付いたら曲が終わっていたのだ。
筐体から上がる歓声ボイスに合わせて客席からも一斉に歓声が上がり場はヒートアップするが2人は納得のいかない様子であった。
そして、我に返ったエミが慌てて審査員席へ行き集計を行なう。
その様子を裏へ移動せずに見詰めるアイとマイン。
2人の視線は集計よりもロクドーに向いていた。
そして、集計結果が発表される・・・
「ただ今の結果!9、10、9、10、3!合計41点!!!!」
その結果を聞いて二人はロクドーの正面に勢い良く詰め寄った。
ロクドーの採点が良ければぶっちぎりのTOPだった筈なのにも関わらずロクドーだけが3点しか入れてなかったのだ。
「ちょっと!どういうことよ!」
「なんであたし達の点数が3点なのよ?!」
2人の詰め寄る言葉にロクドーは大きく溜め息を吐いて筐体を指差す。
「君達のアイデアは凄く良かった。けど二人共筐体の上に足を1回も置かなかっただろ?それが答えさ」
そう答えられて2人は驚愕した。
自分達の魅了が一切通じていない、むしろ自分達の正体に気づいている?!
だがそんな2人にロクドーは続ける。
「まぁまだ最終結果は出ていないんだから控え室に戻って待っててねお2人さん」
「わ、分かったわよ!行くよアイ!」
「えぇ、後で覚えておきなさいよ!」
2人してロクドーをキッと睨んで他のプレイヤーと同じ裏方へ向かう二人。
場は少々騒然としたがロクドーが笑みに1度頷いてエミも再起動した。
「そ、それでは続けていきましょう!次の方どうぞ!」
少々場の空気がおかしくなったが、気にせずに続けるエミの声に出てきた2人に会場は驚き声に包まれる。
そう、そこに居たのはこの世界のDDRトッププレイヤーの2人・・・
ナーヤとズーであった。
この場に居る誰もが知るDDRのトップスコアを常にぶっちぎりで突っ走る2人が組んでパフォーマンス?!
その事実に誰もが期待に胸を躍らせる。
だが2人はパフォーマーではなくスコアラーである。
「それではお名前をどうぞ!」
「ナーヤです。今日は宜しくお願いします」
「ズーだ・・・」
名乗られて驚いたのはロクドーであった。
ズーに関しては名前くらいしか知らなかったのだがナーヤはDDR初期にロクドー自ら教えた事もありよく知っている。
だが以前会った時のぽっちゃりした体型とは打って変わってスマートになったその姿に驚いていた。
そんなロクドーの視線に気付いたのかナーヤは微笑みながら小さく手を振る。
(まさか、DDRで痩せたのか?!)
驚くのも無理は無いだろう、DDRと言えば痩せないが辞めたら太ると言うのがよく言われている通り中々痩せるほどプレイできない。
と言うのも1プレイが1分半と言う短時間なので有酸素運動ではなく無酸素運動に分類されるからである。
持久力よりも瞬発力を必要とするゲームと言えば分かりやすいだろうか?
そして、ロクドーは期待に胸を膨らませる。
かつて元の世界でも二分したスコアラーとパフォーマーの壁。
その中でもどっちも楽しんでDDRを最高に楽しむエンジョイプレイヤーであったロクドーと同じ道を辿ろうとしている2人なのである。
「それでは曲の方は?」
「はい、イフユアでお願いします!」
※イフユア:正式名称 IF YOU WERE HERE 実はこの曲は歌詞が全部英語なのだが実は洋楽ではない。
歌詞を日本語に訳すと分かるが失恋と戻ってきて欲しい彼の事を思う女性の気持ちが描かれた素晴らしい曲である。
DDR2ndの中でも人気曲であるこの曲を指名した二人に場は沸きあがるのであった!
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