異世界で音ゲー革命! 音楽ゲームが異世界に進出?!

昆布海胆

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第50話 同盟と技術革命

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「萌え?・・・今萌えと言ったかお前?」
「ん?」

メロディーのその言葉にロクドーは違和感を覚える。
それはそうだろう、この異世界で萌えと言う単語に反応を示す人間が居る筈が無いのだ。

「起動戦士?」
「ガムダム?」
「起動戦艦?」
「ナゼシコ?」
「ダッダーン?」
「ボヨヨンボヨヨン?」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「「お前もかぁ?!」」

2人の謎な会話についていけないコンマイ国王は唖然としたまま2人の会話を見ていたが突然2人が同時に同じ言葉を叫んで驚いた。

「えっ?嘘っ?確かに音ゲーなんて不思議な・・・えっ?本当に?」
「そういうお前の歌っていた歌、アレあまり聞こえなかったけど聞き覚えがあると思ったらもしかして・・・?」
「うん、相川七世」
「ま・じ・か・よ」

相変わらず2人の会話についていけないコンマイ国王だがロクドーの普段死んだ魚の様な目が爛々と輝いているのに驚いていた。

「大体変だと思ったんだよな、この世界って戦争で人間の国同士が争う事を禁止している筈だからな」
「そうなのよね~、だからこそ私達は一方的な蹂躙が可能だったって訳なんだけど・・・」
「あの~ワシ一応国王なんだけど・・・」

放置されてショボンとしたコンマイ国王にロクドーは自分の事を話す決心をした。
自分が別の世界の生まれ変わりである日突然記憶を取り戻した事、元の世界に存在した音ゲーを歴史に沿って再現できる様になっていってる事・・・
そして、それに続きメロディーも自分と弟のリズムがロクドーと同じ転生者であることを他へ漏らさない事を条件に話した・・・
その上でメロディーとリズムにそれぞれ備わった能力を話す・・・
メロディーは言わずと知れた自らが歌う歌に望む効果を付与する力、そして弟のリズムには誰かの能力をコピーして別の者へ数段劣化した能力を付与する事が出来る力あ在る事を知った。

「ふむぅ・・・簡単には信じたくは無いが・・・それが事実だとしたらとんでもないな・・・」

それはそうだろう、これでガム国の秘密が解き明かされたのだ。
メロディーの能力をリズムがコピーし王族に付与していたという事なのである。
そして、ロクドーがコンマイ国王に願う。

「国王、どうだろうか?メロディーを通じてガム国と和解し同盟を結んでみては?」
「し、しかしのぅ・・・」

一方的に戦争を吹っかけてきたのはガム国である、だが実際は被害はほぼ皆無であった。
コンマイ国側の兵士達にすら大きな怪我も無かったのだ。

「コンマイ国王、どうか私からもお願いしたい。我等ガム国は同盟とは言わず支配下に入るのでも構わない」

支配下、それはつまり植民地になっても言いといっているのだ。
それも仕方の無い事ではあった、ガム国は一方的に仕掛けた戦争に敗北し女王自体が捕らえられているのだ。
このまま逆に攻められて滅ぼされても何も文句は言えないのである。

「そこまでの覚悟が・・・うむ、では一度会議で審議するとしよう」
「ありがとうございます」



こうしてメロディーは牢屋ではなく監視付きだがコンマイ国でそれなりの待遇を受ける事となった。
そして、翌月に会議で正式にガム国との同盟が結ばれる事となる。
一番大きかったのが最近様子が不穏な南の魔族がらみの件であった。
それに対処する為にも人間同士で手を取り合って協力するのが必要だろうと言う意見が賛同を得たのだ。
こうしてガム国との同盟が成立し互いの国を行き来できるように旅の扉も設置された。
驚く事にそれに一役買ったのがガム国の天才魔学者姉妹であるチルコとポルコであった。

「我々はメロディー王女の歌の力を何か有効活用出来ないかと色々研究に研究を重ねていたのですが」
「この国に在る音ゲーの存在を知ってから我々兄弟の研究は一気に進みました!」

そう明言するチルコとポルコの言葉通りとんでもない技術が生まれる・・・
メロディーの歌を遠くまで届かせる音を強調する魔道具を開発した兄弟であったが彼等は音ゲーがメロディーの歌の力を変換した事を知った。
そして、他の音ゲーを研究しロクドーとメロディーとリズムの話から別の世界の技術である電気に目を付けた。
研究の末なんと音ゲーを動かすのにプレイヤーの魔力を筐体が電気へと変換し稼動させていた事実を突き止めたのだ。
そこからは流れるように技術革新が変化し音ゲーが可動している間に魔力に変換された電気が無駄に消費されている分を集める発電所代わりの物が作られた。
次々と出現する家電製品、それはロクドーも歓喜する物であった。
映像を映すラクリマと音を出す魔道具を合わせて作られたテレビ、電気を再び魔力に変換し冷気を出して冷やす冷蔵庫・・・
音ゲーをプレイするだけで電気が生まれそれを蓄えて魔力にも電気にも出来るようになった事で音ゲーの在る国は一気に発展したのだ!
そして、一般家庭でテレビが用意できると言う事でロクドーは遂にそれを作り出してしまう・・・

「それじゃあやるぞ!」
「えぇ・・・お願い・・・」
「スキル『創造具現化』を発動!」

コンマイ国に新しく作られたチルコとポルコの研究所でロクドーが生み出したそれ・・・
ねずみ色の大きな石鹸箱の様な物体に転移者達は歓喜の声を上げる!

「す・・・すごい!」
「ほ・・・本物みたい!?」
「だけど・・・ちょっと困った事が分かった・・・」

メロディーとリズムが歓喜の声を上げる中、ロクドーは悔しそうな表情を浮かべていた。
それは横に一緒に出現した物に対してであった。

「困った事?大丈夫よ!3色のコードもテレビに接続できるように作ってあるから」
「いや、それは別にいいんだが・・・」

そう、既に開発が完了しているテレビにはRCA端子が備わっていた。
だが今のところテレビを買ったとしても映像を映す手段が殆ど存在せずにあったのだ。
それがロクドーの生み出したそれで全て解決する筈だったのだが・・・

「すまない、どうやら俺の能力の欠点が分かってしまった」

ロクドーが本当に済まなそうにそう語り横に置かれたそれを手に取った。
家庭用DDRである!
そう、ロクドーが生み出したのは『プレイファミリーステーション』通称プレステであった。
音ゲーが設置された場所に出向かなくても音ゲーがプレイできる上に家庭内で過剰発生した電気も送られるとんでもない物が完成したのだ。
だが・・・

「どうやら俺の想像具現化・・・音ゲーに関連した物しかしか作り出せないみたいなんだ・・・」
「「・・・・・・えぇぇぇぇぇぇぇえええええええ?!?!?!」」

チルコとポルコが首を傾げる横でメロディーとリズムの大声が響くのであった。
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