異世界で音ゲー革命! 音楽ゲームが異世界に進出?!

昆布海胆

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第12話 DDRが異世界革命を知らない間に進行させる!

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「ザッツザェ~イ♪アハンアハンアハンアハン♪ザッツザェ~イ♪」

声を楽器として扱うと言う文化が無いこの世界でこれは衝撃であった。
この場に来ていた音楽演奏を仕事としていた吟遊詩人等もロクドーの音ゲーにより仕事が減っていた。
それでもなんとか食い繋ごうと楽器の演奏に強弱を付ける方法を編み出していた。
これは昔の日本でも某方が琵琶を使ってまるで叩くような演奏を始めたことで某将軍に気にいられたと言う歴史があるように現代のロックに通じる演奏を編み出していた。
だがこの曲を聞いて彼等は世界の広さを感じ、更に新たな技術を会得していた。
後に弾き語りとも呼ばれる吟遊詩人がバラード演奏を開始すると言う革命が起こるのだがそれもロクドーのせいだとは本人知らなかった。

「ちょっ?!これっ!?はげしっ・・・」

一歩踏むのに加減が分からない青髪ぽっちゃり少女は一歩踏む事に体重を込めてしまい譜面が連なって来るとバランスを崩してしまう。

「もっと軽く踏んでも大丈夫だ!軽く歩くように踏むんだ!」

横から伝えられるロクドーの言葉に徐々に少女の動きは小さくなりそのステップが安定していく。
無駄な力と言うのは逆に邪魔になるものだ。
スポーツの世界でも脱力こそが極意と言われるように力を抜いて力むと言う事が大切なのである。
ちなみにこの脱力しながら力を込めるという技術がコンマイ国民の中で浸透しこの国の国民の運動能力が他国に比べて一気に跳ね上がるのもこの瞬間からであった。

「な・・・なんとなくわかって・・・きたかも♪」

青い髪を揺らしながら少女は自分で気付かないうちに安定した重心による動きをマスターしつつあった。
流石にこの速度で、と言う条件付きだがそれでも運動音痴で殆ど動かない魔道士である彼女の運動能力は格段に上昇していた。
音ゲーを実際に何度かプレイした事のある人なら分かると思うがこの世の全ての事にはコツと言う物がある。
仕事にしろ遊びにしろそれは変わらずそれを理解、もしくは本能で取り込めるかどうかが大切なのである。
人によって初めて触るものに対して得手不得手が分かれると言うのは誰もが感じた事があるだろう。
例えば初めて触った電子機器をまるで初心者とは思えない使い方で素早く操作できる人。
例えば初めて触った道具をまるで見た事があるように使用した事がある様に使える人。
それらは全てこのコツをどれだけ早く理解、もしくは感覚で受け入れられるかが上達への近道なのだ。

「こ・・・こんな方法・・・いいかも・・・」

ロクドーはそれを見て驚いていた。
このDDRの画面で一番困るのが全ての方向矢印が一列に並んでいる事だろう。
その並びは『←↓↑→』の順である。
左右はともかく上下は慣れないと一瞬で理解出来ないのである。
そこで青髪少女が行なったのは画面に対して斜めに立つ足固定プレイ方法であった。
つまり←と↓を左足、↑と→を右足で踏めば配置を悩む事無くプレイできるのである。
この初代DDRでは同時押しと言うのがそれほど出てこない、特に『この難易度では重心を動かして踏む斜め同時が出てこない』のである。
当時初代DDRをプレイした事のある人しか知らない隠れた真実であるがこの難易度に関してだけ言えば最適な回答とも言えるプレイ方法を確立させた少女にロクドーは感心した。
そして、少女は2曲目『ザッツザェ~イ』を無事にBランククリアした!

ちなみにこのゲーム、最高ランクはSSランクでそれ以下はS、A、B、C・・・と点数とミスの数で下がっていく。
全ての譜面をグレート判定以上でクリアすればフルコンボSS判定クリアとなる。

観客の沸いた歓声に肩で息をしながら手を掲げる青髪少女。
今まで魔道士を生業としていた少女にとって運動で歓声を浴びるという事は経験が無かった。
しかも運動による疲労で思考が半分停止しているのだ。
その為、歓声を浴びても照れる事よりも達成感が上回った!

「あはは・・・凄い楽しい♪」

あどけない汗をかいた少女の笑みに観客の数名は青髪少女に心を奪われた。
キラキラと輝く汗と笑顔は彼女の魅力を最大限に引き立てたのだ。
そして、その観客の中に彼女を追い出した剣士とシーフも居て驚いていた。

「あいつあんなに可愛かったんだな・・・」
「なんだ追い出した事後悔してるのか?」
「あぁ・・・いや、違うよ?!違うって!」

そんな会話が行なわれているとは知らない少女にロクドーは声を掛ける。

「ほら、3曲目だ。最後の1曲にはボス曲が出現するぞ」
「ボ・・・ボス曲?!」

画面が切り替わりNOMAL難易度最後の1曲でのみ出現するその曲が表示された。
赤色の模様の入ったそのディスクに表示された曲名は『アイファイアー』である!
3曲目にアイアイア~で有名な初代代表曲『バタフリー』をプレイしようとしていた彼女だったがザッツザェ~イで足を固定する踏み方をマスター編み出していた彼女は迷わずそれを選択した!
しかし、1曲目のハブネバはレベル1、2曲目のザッツザェ~イはレベル2であったがこのアイファイアーはレベル4である。
しかし、ロクドーは確信していた。

「彼女はクリアするだろうな・・・」
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