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第5話 無認識殺人
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時は金なり。
人は平等ではない、生まれたその瞬間から差がハッキリしている。
しかし、どんなに偉大な人物だろうと、どんなに愚かな人物だろうと等しく抗うことのできない物がある。
それが時間である。
「マジかよ!急がないと」
リストラされて無職になったワシだったが無事に仕事を見つけて今日は初日だ。
年齢は50を超えた自分を雇ってくれた警備会社に見限られる訳にはいかないワシは唯一の自慢である『生まれてこのかた、遅刻した事がない』を守るために駅へと駆けていた。
昨夜は仕事が決まった喜びで酒を飲み過ぎた自分を呪いながら、足を踏み出す度に二日酔いの痛みが頭を駆け抜ける。
「もう、年なんだよな…」
ヘロヘロになりながらも無事に駅に着いて中へと入る。
見ると乗る予定の電車が入ってきていた。
慌てて階段を駆け上がる。
だがここまで走った事で足元がフラつき途中にいた男性と肩がぶつかってしまった。
「悪いなごめんよ」
何か音が聞こえたような気もしたが振り返りもせずにそのまま走って何とか電車に間に合った。
そういえばさっきの男性何処かで…
「おはようございます」
「あぁ交代の時間か、じゃあ後宜しくね。適当にモニター見て決まった時間に巡回するだけだから」
「分かりました。お疲れ様です」
交代するビルの警備員から簡単な引き継ぎを受けてワシの初日の仕事が始まった…
人は平等ではない、生まれたその瞬間から差がハッキリしている。
しかし、どんなに偉大な人物だろうと、どんなに愚かな人物だろうと等しく抗うことのできない物がある。
それが時間である。
「マジかよ!急がないと」
リストラされて無職になったワシだったが無事に仕事を見つけて今日は初日だ。
年齢は50を超えた自分を雇ってくれた警備会社に見限られる訳にはいかないワシは唯一の自慢である『生まれてこのかた、遅刻した事がない』を守るために駅へと駆けていた。
昨夜は仕事が決まった喜びで酒を飲み過ぎた自分を呪いながら、足を踏み出す度に二日酔いの痛みが頭を駆け抜ける。
「もう、年なんだよな…」
ヘロヘロになりながらも無事に駅に着いて中へと入る。
見ると乗る予定の電車が入ってきていた。
慌てて階段を駆け上がる。
だがここまで走った事で足元がフラつき途中にいた男性と肩がぶつかってしまった。
「悪いなごめんよ」
何か音が聞こえたような気もしたが振り返りもせずにそのまま走って何とか電車に間に合った。
そういえばさっきの男性何処かで…
「おはようございます」
「あぁ交代の時間か、じゃあ後宜しくね。適当にモニター見て決まった時間に巡回するだけだから」
「分かりました。お疲れ様です」
交代するビルの警備員から簡単な引き継ぎを受けてワシの初日の仕事が始まった…
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