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浮上3
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都子さんにはそのまま上に残ってもらい、雅鷹さんを先頭に貴美恵さん、蕾紗さん、俺(蕾紗さんと手繋ぎ付き中)、久志の順で地下に降りてきた。(ちなみに、都子さん含めその他にもいる家政婦2人に庭師、運転手は皆全員木根家の親戚筋で色々全部知った上で働いているのだそうだ)
地下1階はビリヤード台や卓球台等が置いてある遊戯場所で、俺も何度か遊ばせてもらった事があり良く知っている場所だ。
ここにどんな用が?と、思っていたら雅鷹さんが片隅にあるバーカウンターの方へ行き、壁際の姿見の額を軽く押した。
【ピピピッ認証致しました】
アンティーク調の姿見から何とも似つかわしくない人工的なボイスが聞こえたと思ったら、シュッと音を立てて姿見が横にスライドする。
その先は真っ暗だったのに、雅鷹さんが一歩足を踏み入れるとパッと床に灯りが点き全体的に銀でメタリックな色合いの通路が現れ、少し進んだ先にエレベーターが現れる。
姿見は、指紋認証登録された者しか開けられない設定となっており「今後必要になるから」と半ば強引に久志が俺の指紋も登録。
明らかに家庭用では無い広さがあるエレベーターに全員で乗り、雅鷹さんは地下2階を押す。
エレベーター内のボタンには地下4階まである様だ。
メタリックな作りの隠し通路や、地下へ続くエレベーター。非現実世界に気分が高揚し出した俺は、密かに興奮していた。
チーン♪
どうやら着いた様だ。
元々地下1階にいたので、地下2階なら直ぐ着くかと思っていたら、少し長く乗った感覚がした。
そしてなんと降りた先は、勝手に妄想していた近未来的なメタリックな空間ではなかった。
木のフローリングの廊下に壁は優しいクリーム色の壁紙、4部屋のゲストルーム、キッチンやリビング・ダイニングルーム、風呂・トイレが完備された場所だった。
『テレビで見たヨーロッパの核シェルターみたいだ……』
天井も高さがあり、各部屋の壁や廊下にはそれぞれ景色の違う風景写真をはめた小窓が設置されているので地下いる様な圧迫感を感じない。
「楽しそうだな、彰」
貴美恵さんと蕾紗さんの案内に、あちこちキョロキョロと見て回っている俺を見て、久志は目を細め「可愛いな……」と優しく甘い笑顔を浮かべながら小さく呟き、俺の頭を撫でてきた。
「なっ!? 小さい子扱いすんなっ」
頭に置かれた手を払い、怒る俺に久志は「小さい子だなんて思った事等一度もない」と至極真面目な顔で言い返し、払った俺の手をギュッと握り締める。
「!?」
久志からの熱が込められた瞳で見つめられ、俺はすかさず今朝の恐怖心を思い出し慌てて握られた手を振り払う。
今度は、久志は素直に手を離しいつもの無表情に戻る。そして何事もなかったかの様にリビングに入り、雅鷹さん達に話かけ始めた。
『あいつ、本当になんなんだよ……』
1人リビングの入り口に佇んだ俺は、理解し難いモヤモヤとした気持ちに包まれ顔をしかめた。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「まずは、うちが何で犯罪に手を染めちゃっているか説明するわね♪」
皆でリビングのソファに座り貴美恵さんが全員に紅茶を入れてくれた所で、明るくあっけらかんと話し始める蕾紗さんに雅鷹さんと久志は軽く苦笑し、貴美恵さんはケラケラと明るく笑った。
ちなみ、決定事項の様に俺は久志の隣。
しかも、2人掛けとは思えない大きさのソファの真ん中にきっちり密着。俺がちょっとでも横にズレ様ものなら漏れなく久志も寄ってくる。そしてそんな俺達を向かいのソファに並んで座っている貴美恵さんと雅鷹さんはにこにこと微笑ましそうに見ている。
『……何で違和感を感じていないんですか~!?野郎同士が!(ここ、俺的に重要っ!)太もも密着して座っているんですけど~!?ちょッ!お願い!誰か突っ込んで隣の奴の手(膝の上に置いている俺の手に自分の手を重ね優しく擦ってくる!)を止めてくれ~!!』
空いている手で一生懸命退かそうとするのにびくともしない。
「あ、その前に誤解がない様に先に言っておくけど、私達は彰ちゃんに盗みをして貰う為に今回仲間に入って貰った訳じゃないからね♪」
俺からの心を込めた目の訴えに全く気付いてくれない蕾紗さんはにこにことそう切り出し、座っていた一人掛け用ソファの上に白いリモコンを向けると、天井からスルスルと白いスクリーンが降りてくる。
そして、次に別の天井にリモコンを向けると、天井板が斜めに外れてプロジェクターが現れ起動し出す。
スクリーンに写し出される家系図や様々な写真、そして図や文面を見せながら蕾紗さんから説明された木根家の史実は正に小説かドラマの様な内容。
木根家は元々は飛鳥時代の頃に大陸から移り住んだ移住者で、時の政権に陰ながら関わり暗躍してきた一族であった。
しかし、時代が変わると共に一族を纏めていく者の想いや考えも変わっていく。これ以上時代に振り回され一族が傷ついて行くのを忍びなく思い、静かに裏舞台から立ち去る。
そして、そんな陰の世界に長くいたからこそ目を瞑れない様な事も知り、陰の犠牲になった一般人へ報いる為に怪盗・怜悧が誕生したのだそうだ。
「この世の中にはね、時代の流れの中で突如表の世界から消えてしまった美術品や宝達が数多にあるんだよ」
蕾紗さんからの説明を自然な形で引き継ぎ、次に口を開いたのは雅鷹さんだった。
「私達一族が陰から出たのはまだほんの百数十年前の事だが、相手の命を奪う様な事だけは決してしなかった。と信じてもらいたい」
一体陰の仕事とはどんなものだったのか、想像力が乏しい俺はつい忍や暗殺者みたいなものを頭に浮かべてしまっていたが、雅鷹さんを含め全員真っ直ぐに俺の目を見て頷く。
「簡単に言えば、情報収集専門の一族だったんだ」
久志は、俺の想像を簡単に見破り優しく笑いながら説明してくれた。
人の中に紛れ、ありとあらゆる情報を集めては調べあげて精査し主に伝えたり時には様々な人間に売ってきたのだそうだ。
そして、集めた情報の中で時折ふとした瞬間から煙の如く消えてしまう物(それが価値ある美術品や宝だったり、そうでもない物だったり様々だ)がある事に先々代の当主が気付き興味を引かれたのだそうだ。
「その先々代の当主は、過去に集められた膨大な情報を全て紐解き、消えてしまった物達の行方を追う事に熱中した方だったんだ」
調べて行く中で本来の持ち主から不正に奪われたり、時には命をも奪われた上で消えた物達がある事を知った先々代は静かな怒りを覚え取り戻し返して行きたいと思う様になり行動を起こしたのだった。
それを先々代の当主は始めは独りで行っていたそうだが、元々絆が深くて強い家臣達や親族達が当主の考えに賛同し一族で動く事になった時にいつの間にか俗名が付き世間からは怪盗と呼ばれる様になったんだそうだ。
家督する事でも無いし行っている行為は犯罪に変わりがないが、先代も現当主の雅鷹さんもそして久志も本来の持ち主へ還したいと言う先々代の想いに共感し、続けてきたのだと言われた。
「私達の行為は犯罪かも知れないし只の自己満足かも知れない。しかし、あるべき所に本来の物が収まると不思議と様々な事が良くなるんだ。それこそ複雑な機械の歯車が噛み合い音も無く回り出す様にね」
地下1階はビリヤード台や卓球台等が置いてある遊戯場所で、俺も何度か遊ばせてもらった事があり良く知っている場所だ。
ここにどんな用が?と、思っていたら雅鷹さんが片隅にあるバーカウンターの方へ行き、壁際の姿見の額を軽く押した。
【ピピピッ認証致しました】
アンティーク調の姿見から何とも似つかわしくない人工的なボイスが聞こえたと思ったら、シュッと音を立てて姿見が横にスライドする。
その先は真っ暗だったのに、雅鷹さんが一歩足を踏み入れるとパッと床に灯りが点き全体的に銀でメタリックな色合いの通路が現れ、少し進んだ先にエレベーターが現れる。
姿見は、指紋認証登録された者しか開けられない設定となっており「今後必要になるから」と半ば強引に久志が俺の指紋も登録。
明らかに家庭用では無い広さがあるエレベーターに全員で乗り、雅鷹さんは地下2階を押す。
エレベーター内のボタンには地下4階まである様だ。
メタリックな作りの隠し通路や、地下へ続くエレベーター。非現実世界に気分が高揚し出した俺は、密かに興奮していた。
チーン♪
どうやら着いた様だ。
元々地下1階にいたので、地下2階なら直ぐ着くかと思っていたら、少し長く乗った感覚がした。
そしてなんと降りた先は、勝手に妄想していた近未来的なメタリックな空間ではなかった。
木のフローリングの廊下に壁は優しいクリーム色の壁紙、4部屋のゲストルーム、キッチンやリビング・ダイニングルーム、風呂・トイレが完備された場所だった。
『テレビで見たヨーロッパの核シェルターみたいだ……』
天井も高さがあり、各部屋の壁や廊下にはそれぞれ景色の違う風景写真をはめた小窓が設置されているので地下いる様な圧迫感を感じない。
「楽しそうだな、彰」
貴美恵さんと蕾紗さんの案内に、あちこちキョロキョロと見て回っている俺を見て、久志は目を細め「可愛いな……」と優しく甘い笑顔を浮かべながら小さく呟き、俺の頭を撫でてきた。
「なっ!? 小さい子扱いすんなっ」
頭に置かれた手を払い、怒る俺に久志は「小さい子だなんて思った事等一度もない」と至極真面目な顔で言い返し、払った俺の手をギュッと握り締める。
「!?」
久志からの熱が込められた瞳で見つめられ、俺はすかさず今朝の恐怖心を思い出し慌てて握られた手を振り払う。
今度は、久志は素直に手を離しいつもの無表情に戻る。そして何事もなかったかの様にリビングに入り、雅鷹さん達に話かけ始めた。
『あいつ、本当になんなんだよ……』
1人リビングの入り口に佇んだ俺は、理解し難いモヤモヤとした気持ちに包まれ顔をしかめた。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「まずは、うちが何で犯罪に手を染めちゃっているか説明するわね♪」
皆でリビングのソファに座り貴美恵さんが全員に紅茶を入れてくれた所で、明るくあっけらかんと話し始める蕾紗さんに雅鷹さんと久志は軽く苦笑し、貴美恵さんはケラケラと明るく笑った。
ちなみ、決定事項の様に俺は久志の隣。
しかも、2人掛けとは思えない大きさのソファの真ん中にきっちり密着。俺がちょっとでも横にズレ様ものなら漏れなく久志も寄ってくる。そしてそんな俺達を向かいのソファに並んで座っている貴美恵さんと雅鷹さんはにこにこと微笑ましそうに見ている。
『……何で違和感を感じていないんですか~!?野郎同士が!(ここ、俺的に重要っ!)太もも密着して座っているんですけど~!?ちょッ!お願い!誰か突っ込んで隣の奴の手(膝の上に置いている俺の手に自分の手を重ね優しく擦ってくる!)を止めてくれ~!!』
空いている手で一生懸命退かそうとするのにびくともしない。
「あ、その前に誤解がない様に先に言っておくけど、私達は彰ちゃんに盗みをして貰う為に今回仲間に入って貰った訳じゃないからね♪」
俺からの心を込めた目の訴えに全く気付いてくれない蕾紗さんはにこにことそう切り出し、座っていた一人掛け用ソファの上に白いリモコンを向けると、天井からスルスルと白いスクリーンが降りてくる。
そして、次に別の天井にリモコンを向けると、天井板が斜めに外れてプロジェクターが現れ起動し出す。
スクリーンに写し出される家系図や様々な写真、そして図や文面を見せながら蕾紗さんから説明された木根家の史実は正に小説かドラマの様な内容。
木根家は元々は飛鳥時代の頃に大陸から移り住んだ移住者で、時の政権に陰ながら関わり暗躍してきた一族であった。
しかし、時代が変わると共に一族を纏めていく者の想いや考えも変わっていく。これ以上時代に振り回され一族が傷ついて行くのを忍びなく思い、静かに裏舞台から立ち去る。
そして、そんな陰の世界に長くいたからこそ目を瞑れない様な事も知り、陰の犠牲になった一般人へ報いる為に怪盗・怜悧が誕生したのだそうだ。
「この世の中にはね、時代の流れの中で突如表の世界から消えてしまった美術品や宝達が数多にあるんだよ」
蕾紗さんからの説明を自然な形で引き継ぎ、次に口を開いたのは雅鷹さんだった。
「私達一族が陰から出たのはまだほんの百数十年前の事だが、相手の命を奪う様な事だけは決してしなかった。と信じてもらいたい」
一体陰の仕事とはどんなものだったのか、想像力が乏しい俺はつい忍や暗殺者みたいなものを頭に浮かべてしまっていたが、雅鷹さんを含め全員真っ直ぐに俺の目を見て頷く。
「簡単に言えば、情報収集専門の一族だったんだ」
久志は、俺の想像を簡単に見破り優しく笑いながら説明してくれた。
人の中に紛れ、ありとあらゆる情報を集めては調べあげて精査し主に伝えたり時には様々な人間に売ってきたのだそうだ。
そして、集めた情報の中で時折ふとした瞬間から煙の如く消えてしまう物(それが価値ある美術品や宝だったり、そうでもない物だったり様々だ)がある事に先々代の当主が気付き興味を引かれたのだそうだ。
「その先々代の当主は、過去に集められた膨大な情報を全て紐解き、消えてしまった物達の行方を追う事に熱中した方だったんだ」
調べて行く中で本来の持ち主から不正に奪われたり、時には命をも奪われた上で消えた物達がある事を知った先々代は静かな怒りを覚え取り戻し返して行きたいと思う様になり行動を起こしたのだった。
それを先々代の当主は始めは独りで行っていたそうだが、元々絆が深くて強い家臣達や親族達が当主の考えに賛同し一族で動く事になった時にいつの間にか俗名が付き世間からは怪盗と呼ばれる様になったんだそうだ。
家督する事でも無いし行っている行為は犯罪に変わりがないが、先代も現当主の雅鷹さんもそして久志も本来の持ち主へ還したいと言う先々代の想いに共感し、続けてきたのだと言われた。
「私達の行為は犯罪かも知れないし只の自己満足かも知れない。しかし、あるべき所に本来の物が収まると不思議と様々な事が良くなるんだ。それこそ複雑な機械の歯車が噛み合い音も無く回り出す様にね」
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