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1回目の人生 sideメリーベル
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私が自分の前世を思い出したのは10歳だった。
メリーベル・スワロ伯爵令嬢、乙女ゲームの悪役令嬢だ。
その日は母の社交に連れられお茶会に参加してた。
母親たちの真似宜しく、子供だけで集まってそれまで勉強した挨拶を各自披露してた。私も練習したカーテシーで頑張って挨拶した。
今までの緩いお茶会と違ったのは年齢によるものだ。
10歳では、それぞれが婚約者がいたり探してる真っ最中、もっと早くからいる子もいるけど私はまだいなかった。
周りのみんな目がギラギラしてた。
「アリー・メーキリーです」
その声に私の脳が反応した。頭の中に勝手に情報が流れる、見たこともない場所や物。それから声のする方を見て目を見張る。
私の前世は日本人。
そして私も彼女も悪役令嬢だ!
と、ストンと全てを受け入れた。
話をしたかったのだけど、声掛けのタイミングを逃してしまって、次のタイミングを見計らってる間に、何かトラブルが発生したらしく、彼女は母親に連れられ帰ってしまった。
残念、その時はまた会えるといいなと思った。
──────────────
2つ下の妹は彼女が産まれた瞬間から私の宝物だった。
可愛くて可愛くて常に構い倒してた。
そのせいで良くいえばおっとり、悪くいえば自分から考えて行動しない子になっちゃった。
リリーベル・スワロ 可愛い私の妹の名前。
前世を思い出して考えたけど彼女は乙女ゲームの登場人物ではなかった。
その他大勢でもモブでもなく存在自体出てきてない。
なのにリリーの容姿は儚げな美少女で、髪色は私と同じで亜麻色だけど、目はパッチリ二重の淡い水色、鼻はスッと通ってる。口は小さめだけど何もつけてないのにいつも艶々してて薄っすらピンク。
子供の時にこんなに整ってるのに何でヒロインじゃないの?と解せなかった。
でも登場人物じゃないからこそ、この子は自由に過ごせるんだよねと安心もした。
『ホントに可愛い大好きなリリー』
──────────────
私はこの乙女ゲームのような世界で暮らすのは2回目になる。
1回目の人生で前世を思い出したのは10歳。
この2回目の人生では5歳だった
正確には1回目の人生で68歳の時に病気に罹り、最後はそんなに苦しまずに家族の見守る中、目を閉じた私が次に目を覚ました時が5歳のメリーベルだった。
初めはよくわからなかったけど前世の記憶を元にこれは『死に戻り』だと気づいた。
何故自分が死に戻ったのか、それはやっぱり最愛の妹の非業の死に関係すると思った。
1回目の人生で私の最愛の妹は何者かによって惨殺された。
犯人は多分友人の婚約者だったアリー・メーキリー。
あの女は自分の婚約者だったオーランへの恋心を拗らせ狂気に走り、嫉妬からリリーに手をかけた。
証拠はないけど私の勘は当たってるはず。
そもそも出会いの時からおかしかった。
ゲーム内のあの女は人当たりがとても良い反面、腹の中はプライドがとても高い。なので己の嫉妬心を他者には絶対出さなかったのに、唯一その嫉妬をあからさまに出すのがヒロインのみという設定だった。
なのに、出会いの日にリリーを見た瞬間から嫉妬を全身から放っていた。
リリーはヒロインじゃないのに何故?と思っていたが、その日、年下のリリーを侮辱した。
憤慨した私はあの女をその場で懲らしめた。
今後付き合わないようにしようとは思ったけど、カイルの友人のオーランと幼馴染同士で婚約したので付き合わないわけにはいかなかった。
腹の中では見る度ムカムカしてたけど、顔に出さないように仮面をつけた。
表面的には普通に友人を演じて、なるたけ深入りしないようにしてたけどあの女は自分からやらかした。
なんと!母親と一緒にヒロインを脅迫したらしい。
聞いたときは馬鹿なんじゃないの?と思ったけど、この件でヒロインが隣国に行くことになり、正直ヒロインには悪いが私は心の中でホッとしてしまった。
(これでカイルを攻略されずにすむ)と⋯⋯。
でもそのあと起こった事を考えたら、ヒロインがいてくれたらリリーはあんな目に合わなかったんじゃないかと後悔した。
─オーランがリリーを好きになったから─
人を好きになるのは悪いことじゃないと思う。
でもアリーという女は異常な嫉妬心を持ち合わせた狂気な女だった。
薄々感じてたのに私は油断してリリーを失った。
辛かった、半身を引き裂かれるくらい。
守れなかった妹を思って泣き暮らした。
それでも日々は続いてく。
カイルに支えられながら、気持ちが落ち着いた頃私達は結婚して子供も産まれた。
忙しさの中で過ごしていた時に、リリーのお墓でオーランが自死しているのが発見された。
あとからわかったけど、その前日に自ら貴族籍の除籍届と職場の騎士団への退団届を提出していたので覚悟の自死だったのだろうとカイルと話してたのだけど。
衝撃だったのがオーランの死後2ヶ月程立ったときに、今は朽ち果ててしまっていた丘の上の時計台の中からアリーの遺体が発見された事だった。
私はその話を聞いた時オーランがリリーの敵をとったのだとわかった。
そして自ら死を選んだのだと。
オーランはおそらく私と同じ前世の記憶があるのだといつからか思ってた。
彼の家の商会で文房具が発売されたから、いつか尋ねようとは思ってたけどその機会はなくなった。
その事件の後は、カイルと子供達と穏やかな日々を過ごし、最後はみんなに見守られ1回目の人生を私は終えた。
メリーベル・スワロ伯爵令嬢、乙女ゲームの悪役令嬢だ。
その日は母の社交に連れられお茶会に参加してた。
母親たちの真似宜しく、子供だけで集まってそれまで勉強した挨拶を各自披露してた。私も練習したカーテシーで頑張って挨拶した。
今までの緩いお茶会と違ったのは年齢によるものだ。
10歳では、それぞれが婚約者がいたり探してる真っ最中、もっと早くからいる子もいるけど私はまだいなかった。
周りのみんな目がギラギラしてた。
「アリー・メーキリーです」
その声に私の脳が反応した。頭の中に勝手に情報が流れる、見たこともない場所や物。それから声のする方を見て目を見張る。
私の前世は日本人。
そして私も彼女も悪役令嬢だ!
と、ストンと全てを受け入れた。
話をしたかったのだけど、声掛けのタイミングを逃してしまって、次のタイミングを見計らってる間に、何かトラブルが発生したらしく、彼女は母親に連れられ帰ってしまった。
残念、その時はまた会えるといいなと思った。
──────────────
2つ下の妹は彼女が産まれた瞬間から私の宝物だった。
可愛くて可愛くて常に構い倒してた。
そのせいで良くいえばおっとり、悪くいえば自分から考えて行動しない子になっちゃった。
リリーベル・スワロ 可愛い私の妹の名前。
前世を思い出して考えたけど彼女は乙女ゲームの登場人物ではなかった。
その他大勢でもモブでもなく存在自体出てきてない。
なのにリリーの容姿は儚げな美少女で、髪色は私と同じで亜麻色だけど、目はパッチリ二重の淡い水色、鼻はスッと通ってる。口は小さめだけど何もつけてないのにいつも艶々してて薄っすらピンク。
子供の時にこんなに整ってるのに何でヒロインじゃないの?と解せなかった。
でも登場人物じゃないからこそ、この子は自由に過ごせるんだよねと安心もした。
『ホントに可愛い大好きなリリー』
──────────────
私はこの乙女ゲームのような世界で暮らすのは2回目になる。
1回目の人生で前世を思い出したのは10歳。
この2回目の人生では5歳だった
正確には1回目の人生で68歳の時に病気に罹り、最後はそんなに苦しまずに家族の見守る中、目を閉じた私が次に目を覚ました時が5歳のメリーベルだった。
初めはよくわからなかったけど前世の記憶を元にこれは『死に戻り』だと気づいた。
何故自分が死に戻ったのか、それはやっぱり最愛の妹の非業の死に関係すると思った。
1回目の人生で私の最愛の妹は何者かによって惨殺された。
犯人は多分友人の婚約者だったアリー・メーキリー。
あの女は自分の婚約者だったオーランへの恋心を拗らせ狂気に走り、嫉妬からリリーに手をかけた。
証拠はないけど私の勘は当たってるはず。
そもそも出会いの時からおかしかった。
ゲーム内のあの女は人当たりがとても良い反面、腹の中はプライドがとても高い。なので己の嫉妬心を他者には絶対出さなかったのに、唯一その嫉妬をあからさまに出すのがヒロインのみという設定だった。
なのに、出会いの日にリリーを見た瞬間から嫉妬を全身から放っていた。
リリーはヒロインじゃないのに何故?と思っていたが、その日、年下のリリーを侮辱した。
憤慨した私はあの女をその場で懲らしめた。
今後付き合わないようにしようとは思ったけど、カイルの友人のオーランと幼馴染同士で婚約したので付き合わないわけにはいかなかった。
腹の中では見る度ムカムカしてたけど、顔に出さないように仮面をつけた。
表面的には普通に友人を演じて、なるたけ深入りしないようにしてたけどあの女は自分からやらかした。
なんと!母親と一緒にヒロインを脅迫したらしい。
聞いたときは馬鹿なんじゃないの?と思ったけど、この件でヒロインが隣国に行くことになり、正直ヒロインには悪いが私は心の中でホッとしてしまった。
(これでカイルを攻略されずにすむ)と⋯⋯。
でもそのあと起こった事を考えたら、ヒロインがいてくれたらリリーはあんな目に合わなかったんじゃないかと後悔した。
─オーランがリリーを好きになったから─
人を好きになるのは悪いことじゃないと思う。
でもアリーという女は異常な嫉妬心を持ち合わせた狂気な女だった。
薄々感じてたのに私は油断してリリーを失った。
辛かった、半身を引き裂かれるくらい。
守れなかった妹を思って泣き暮らした。
それでも日々は続いてく。
カイルに支えられながら、気持ちが落ち着いた頃私達は結婚して子供も産まれた。
忙しさの中で過ごしていた時に、リリーのお墓でオーランが自死しているのが発見された。
あとからわかったけど、その前日に自ら貴族籍の除籍届と職場の騎士団への退団届を提出していたので覚悟の自死だったのだろうとカイルと話してたのだけど。
衝撃だったのがオーランの死後2ヶ月程立ったときに、今は朽ち果ててしまっていた丘の上の時計台の中からアリーの遺体が発見された事だった。
私はその話を聞いた時オーランがリリーの敵をとったのだとわかった。
そして自ら死を選んだのだと。
オーランはおそらく私と同じ前世の記憶があるのだといつからか思ってた。
彼の家の商会で文房具が発売されたから、いつか尋ねようとは思ってたけどその機会はなくなった。
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